日清食品ホールディングス(2897)新規買い
信用分で900株買いました。
悪材料に反応しなかった先週金曜日

日足
日清食品ホールディングスは、8月5日の暴落局面から戻りが鈍いですね。ほか銘柄は順調に下げを消す戻りをみせているのに対し、際立っています。
それもそのはずで、日清食品 小売店に販売価格値上げ要求 独占禁止法違反のおそれという報道が出たのがちょうど8月8日なので、頭をおさえられてきた展開。
ただ、【速報】公正取引委員会が日清食品に警告「カップヌードル」「どん兵衛」を小売店に販売価格引き上げを強要か「重く受け止め改善に取り組む」との報道が先週8月22日に出ましたが、悪材料にはもう反応せず翌日8月23日は上昇で終えました。今後の株価は不明ながら、市場の受け止めとしては一旦禊は済んだのでしょうか。こういう時は比較的(心理的には)買いやすいかなと思います。
独禁法違反リスク
ちなみに独禁法違反となれば通例課徴金が課されますが、EUや米国まで波及せず日本の当局のみであれば、よほど悪質かつ大規模なものでないかぎりは屋台骨を揺るがすほどの実額にはならないものと思います。
同社の決算資料によれば、海外売上比率(2024年3月期時点)は37.3%と過去3年で9.9ポイント上昇しているものの、過去に多額の課徴金を課された海運業界と比べればその比率は低位と言える水準。
昨年の初動水準に近づいた

月足
月足で見ると、堅調な業績に連動して素直に株価は下値を切り上げて上昇。とくに昨年は食品業界がインフレを受けて素直に値上げ姿勢を見せたことから株価はかなり上がっていました。
ようやく今般一定の調整が入り、昨年2023年の上げの初動水準に近づいた、といったところですね。
PER・PBRは過去5年レンジで低い水準
過去5年で予想PERは 20.2~37.8倍 というレンジに対し、足もと21.0倍と指標的には買いやすい水準です。
同様にPBRは 2.03~3.31倍 という過去5年レンジに対し、足もと2.32倍と悪くありません。
配当利回りは1.85%と低いですが、最近は米FRBの金融政策転換(利下げ)姿勢を受けて、グロース系に資金が流入していますね。
まとめ
ということであくまで低配当なので長く持ち続けるつもりはなく、加えて先週の暴落から見れば日経平均株価は高値圏であり、さらには米FRBの利下げ後は景気後退をともなう場合は往々にして下落局面を迎えている傾向にあるため、日本株に対してはあくまでこの株価水準では中立~弱気で慎重に臨みたい局面ですが、打診買いをして様子見です。
なお、中央銀行が利下げをする局面では、成長期待が高く負債比率も相対的に高くて利子負担が重いグロース株がバリュー株より株価が上昇しやすい傾向が過去みられていることから、日本株も同様の現象を今後見せるか興味深いところです。
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2019年の「予防的利下げ」の際に記したものです。