米国高配当ETF【VYM】100ドル割れ、今は買い時か
昨今の長期金利の上昇により米国株は軟調が続いています。高配当株ETF【VYM】も98.71ドルと、過去1年間での安値水準です。
VYM(米国高配当株ETF)とは
なお、VYMの概要については、以下のとおりです。
VYMは、ETF(上場投資信託)です。
ETFとは、色んな企業の株式の「詰め合わせセット」。個別株や投資信託とのちがいは、以下の画像をご覧ください。
ETFへ投資することで、個別株のように1社1社の決算を分析せずとも、「安い手数料で、手間なく、分散投資」ができます。
VYMは、ETFのなかでも「分配金を多く出すETF(=高配当株ETF)」です。以下画像をご覧ください。
VYMは、こんな人に適しています
そんなVYMは、以下のような人にとって選択肢になります。
- 今後も米国企業に賭けたい
- ある程度の元本成長を期待したい
- 3%ほどの高配当を得て、増配も期待したい
- 配当金を生活の足しにしたり、経済的自由を得たい
- 「税負担の先払い」になっても気にならない
※詳しくは以下をご参照ください。
配当実績
- リーマンショック以降、安定して増配傾向
今は買い時か? → 特段の割高感は見いだせない
できるだけ株価が安いときに買ったほうが、同じ投資額で多くの配当金を受け取ることができます。
では、今のVYMは買い時なのでしょうか。
1つの目安にできるのは、株価を分配金で割った値である「分配利回り」です。
下図のとおり、分配利回りが3.1%を超えているときは、結果的に押し目買いの好機でした(ただし、あくまで「押し目買い」のタイミングであり、長期で株価が成長することを前提とした目安)。
では、現在の分配利回りはいくらでしょうか。2023年10月27日時点までの分配利回り推移は、以下のとおりです。
- 2023年10月27日時点の分配利回りは3.4%。平均値の3.1%を上回り、さらに過去15年間でも3.4%を記録するのは珍しいことがわかります(オレンジ色の点線)。
2023年 高配当株ETFは、S&P500に劣後
下図は、年初来の株価チャートです。
- VYMはS&P500に劣後。2023年は米国高配当ETFは低調。したがって、市場全体と比較した観点からは特段の割高感は感じられない。
2023年はヘルスケア、公益、生活必需品セクターといったディフェンシブ銘柄は株価成長に乏しいですね。ただし、セクターの強弱は循環していく、つまり好調な時期もあれば不調な時期もあると。
まとめ
- 現在VYMは、分配利回りが過去平均を超え、S&P500に比べて低調
- さらに、分配利回り3.4%は「数年に一度の水準」
- ただ、分配利回り4.5%まで高まったコロナショック当時のような「絶好の買い場」とは言えない水準
(長期成長を前提とするならば、このような暴落局面で大きく買えれば、少ない資金で多くの分配金を得られる)
したがって、「長期つみたて志向ならじゅうぶん買える水準であり、分配利回りの高さは数年に一度の水準。ただし、暴落局面ほどの絶好の買い場とは言えない」という表現に落ち着きそうです。
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VYMに関する詳しい情報は、以下にまとめています。