【完全版】新NISA開始にともない、現在の特定口座の株を買い直すべきか

題名: 新NISA開始に伴い現在の特定口座の株を買い直すべきか

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いつもブログ拝見してます。
書籍も２冊読ませていただきました。
穂高さんは私の人生に強く影響を与えてくれた人の一人です。ありがとうございます。

来年から新NISAが開始されます。

現在私は積立NISAを使い、個別株は特定口座で購入していますが、新NISAが開始されると積立も個別株もどちらもNISAが使えると思います。私の年齢は30代中盤です。

ネットを見てますと、特定口座は買い直した方がよいとの意見をよく目にします。

私もそう思うこともある反面、課税を確定させてしまい、目減りすることに少しためらいがあります。そこで穂高さんの意見をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

Q. 特定口座の株を新NISAで買いなおしたほうがいい？

A. 株価が成長する前提では、新NISAで買いなおしたほうがよい

■理由

含み益があると特定口座から新NISAへ移す際に売却益に対する課税デメリットが生じるが、株価成長による運用益の非課税メリットのほうが常に大きくなる

メリット

• 買いなおして以降、売却益・配当が非課税になる

デメリット

• 買いなおすとき売却益に課税される

投資元本を「ｘ」

含み益率を「ｙ」

運用期間を「ｔ」

株価成長率を「ｒ」

配当利回りは３％とします。

特定口座継続：x(1 + y)
例：投資元本100万円×（1+含み益20%）＝120万円

NISA口座で買いなおし：x(1 + 0.8y)
例：投資元本100万円×（1+含み益20%に20%課税）＝116万円

①特定口座継続：
配当 0.024x(1 + y)((1+r)^t-1)/((1+r)-1) ＋ 株価成長 x(1+y)(1+r)^t  － 最終年度に利確・課税 0.2x((1+y)(1+r)^t-1)
（※0.024：配当３％から税２０％を引いた値）

②NISA口座で買いなおし：
配当 0.03x(1 + 0.8y)((1+r)^t-1)/((1+r)-1) ＋ 株価成長 x(1+0.8y)(1+r)^t 
（※0.03：配当３％）

※黄色下線部は等比数列の和の公式 a(r^ｎ-1)/r-1 を利用（a：初項、r：公比、n：項数）

• 株価が成長する前提では、新NISAが常に有利

Q. 特定口座の株を新NISAで買いなおしたほうがいい？

A. 株価が成長する前提では、新NISAで買いなおしたほうがよい

■理由

含み益があると特定口座から新NISAへ移す際に売却益に対する課税デメリットが生じるが、株価成長による運用益の非課税メリットのほうが常に大きくなる

Q. 特定口座の株を新NISAで買いなおしたほうがいい？

A. 株価が成長する場合でも、株価が一定の場合でも、新NISAで買いなおしたほうがよい

※ただし、永久に利益確定をしない場合は、含み益率や運用期間によっては特定口座のほうが有利（最終年度に特定口座における利益確定で課税される影響がなくなるため）