「教養としてのコンピューターサイエンス講義」を読んで感じた5つのこと

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教養としてのコンピューターサイエンス講義を読了


読みました。

500ページほどの翻訳本です。翻訳本はどうしても文体がまどろっこしくなりますが仕方ないと思います。

本書を読んで思ったことは以下です。

  1. プログラミングは、人を選ぶ
  2. カタカナ外来語の多用は、文章を難解にする
  3. 無料Wi-Fiで機密性の高い操作は避けた方がよい
  4. クッキーを許可しないことが、リスク回避的
  5. IoTは、ハッキングされやすい

① プログラミングは、人を選ぶ

オバマ大統領が当時プログラミングを全国民が学ぶよう奨励したり、日本でもプログラミングが必修化されているようですね。

確かに私もプログラミング言語のひとつである「JavaScript」のコードなどをネットで調べて勉強して、以下のようなグラフも作ったりしました。アルトリア・グループ【MO】から受け取った配当金です。

ただ、これはあくまで「綺麗なグラフを描画したい」という気持ちが先にあったからこそ、学ぶ意欲が出ました。

「動機がない段階で学ぶのは、人によってはほかの科目と同様に苦痛になるかもしれないし、一方でプログラミングに目覚めるきっかけになるチャンスでもある」という感じでしょうか。一長一短ですね。

いずれにしても、興味・動機・意欲があればこそ学びの吸収が格段に速くなるのはプログラミングも同様と思います。

 補足

ちなみに、上のグラフのコードの一部は、以下のような感じです。

(function($) {
$(document).ready(function() {
var options;
options = {
title: {
text: ‘Altria Group’
},

このようなコードをあと40行ほど書いて、描画しています。ご興味あれば、勉強してもよいかもしれません。

② カナカナの多用は、文章を難解にする

翻訳本で、コンピューターサイエンスという分野なので、どうしても外来語をそのままカタカナで多用する文になります。

本書の一部を以下の通り引用します。

オペレーティングシステムはその新しいデバイスを認識し、その後のアクセスのためにドライバーをロードします。

デバイス、アクセス、ロードなどは比較的身近な外来語なので、まだイメージしやすいと思います。

しかし、次のようになってくるとかなりイメージしづらくなってきます(笑)

ソースコードを実行するプロセッサーに適した形式にコンパイルした結果は、オブジェクトコードと呼ばれます。

カタカナの外来語は、そもそもその単語の意味がわかる人とわからない人に二分されやすく、知の分断が進みやすい領域でもあります。

私も文章を書くときは、世間に浸透している単語以外は、できるだけピンと来ないカタカナ外来語を使わないように意識しています。日本語という日本独自の文化を大切にしたいという思いもありますね。

③ 無料Wi-Fiで機密性の高い操作はすべきでない

カフェ、空港、ホテルなど無料Wi-Fiサービスを用いて、銀行口座や証券口座のログインといった機密性の高い操作はしないほうがいいですね。

みずから重要な情報を公衆の面前で丸裸にするようなものです。

マネーフォワードも便利ですが、家族は絶対にあの手のサービスは利用しないと明言しています。情報を一元化するということは、リスクが集中することを意味します。

④ クッキーを許可しないことが、リスク回避的

Amazonで買い物をするときに、以前ログインしたときに情報が記録保存され、「こんにちは、山田さん」といった具合になるのが、クッキーです。

クッキーを許可しなければ、「こんにちは、ログイン」と表示されます。

情報を出せば出すほど、許可すればするほど、どこかへ置いておけば置くほど、リスクに対する脆弱性は増します。そのため、著者はクッキーを基本的には一切許可しないそうです。納得ですね。

⑤ IoTは、ハッキングされやすい

IoT:Internet of Things(さまざまなモノが、インターネットにつながること)は、ハッキングに対して脆弱な構造が本書で指摘されています。

進歩には常にリスクも伴い、利便性には常に失うものもあるんですよね。そんなことを改めて思います。

まとめ

  • プログラミングは、人を選ぶ
  • カタカナ外来語の多用は、文章を難解にする
  • 無料Wi-Fiで機密性の高い操作はすべきでない
  • クッキーを許可しないことが、リスク回避的
  • IoTは、ハッキングされやすい

その他、多岐にわたって記されています。正直、専門的で難解なところも多いです。

ただ、たとえそのような本でも、必ず印象に残る部分や学びとなる部分がありますね。

ましてや現代はコンピューターが日常生活や自動運転など人間の生死に関わる領域まで深く浸透しています。知らないより知っているほうがはるかに有益であることは間違いなしと思います。

読んで後悔した本は、記憶にないですね。この本も、難解な部分が多いものの、具体例のある部分は理解しやすく、読んでよかったです。

最後に、私も同じような見解(印象)を持っており、かつ最も印象に残ったフレーズを引用しておきます。

つまり、どんな人工知能や機械学習システムも、入力データよりも優秀にはなれないし、残念ながらデータに内在する偏りを確認するだけになってしまう可能性が高いのです。

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