株式の売買判断は正誤というよりも、想定したケースが実現するか否か

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株式の売買判断が正しいかどうかを考える時の要素

先日の株式売却の記事について、「(前略)結果的に今回の判断が正しかったのか否かの検証記事も是非読んでみたいです」というご意見がありました。

確かに面白そうですね。ありがとうございます。

検証はおそらくある意味で明瞭で、正誤というよりかは実質的には「想定したケース(仮説)の通りになるかどうか」の一点に尽きます。

先日の売買行動というのは、現状がそのまま維持され、さらにインフレが高位継続に推移し…等の前提を置いてそのシナリオに準じた結論を導出するような形の構成です。

しかし状況というものは常に流動的に推移・変容していくものなので、結局ポイントになるのは「想定したケース(仮説)の通りになるかどうか」の一点に尽きると考えています。

つまりたとえばインフレが高位継続しない事象や対策が予想に反して追加的に表れれば、その時点でシナリオの前提が崩れることになります。

たとえば以下のようなことが現実になれば、株式市場は下落タイミングが延びることが考えられます。

以上とは別の観点を考えてみましょう。リスク・リターンの観点で言い換えれば、投資というものは「リスクを負ってリターンをねらう」という行動であるなか、売却行動というのは、いわば「一部リスクを捨てて潜在的なリターンを捨てた」という行動と言えます。

つまりその側面においても「リスクリターンを限定的にした」という行動であるため、そのように理解いただいてもよいと思います。

あとはどの時点でその検証をするかで、結果は一変します。たとえば私が2021年末にかけて株式を利益確定してきたことは、たったいま現時点での検証をすれば、今は市場が下落している局面なので「正しかった」ということになります。

しかし仮に今後利益確定した資金を現金のまま保有し、1年後に株価が戻り高値を演出していれば、1年後に検証するとそれは「正しくなかった」という結論が導出されます。

つまり投資の売買行動による影響の検証というものは、時間軸やその後の再投資行動の有無等によって非常に流動的で曖昧模糊としたものなのです。

原則論としてはこのような感じです。なので、正誤というよりかは、「当時想定していたケースはこのようなもので、結果的にある一時点では今後の推移を無視した場合にかぎってはこのようなケースが現実として起こった」と論じることは可能だと思います。

なので時期を見て(先述の通り、この時期がいつなのかがきわめて大きな因子になってくるので中立的な検証が事実上は難しい面もあるわけですが)振り返るのも面白そうですね。

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