株式市場はリスクオフ局面が続いていますね。
過去の記録として、コロナショック時のものを振り返っておきましょう。
Fear and Greed Index、コロナショックで遂に「1」を記録。(2020年3月12日)
Fear & Greed Indexが、遂に「1」を記録しましたね。記念碑的な形で残しておきます(笑)
Fear & Greed Indexとは
そもそもFear & Greed Indexとは、以下通りです。
Fear & Greed indexと呼ばれ、直訳すれば「恐怖と貪欲さの指標」。投資家の感情は大きく2つに分けることが出来ます。
1.恐怖
2.強欲
投資家の「恐怖」が「強欲」に勝っている局面では、投資家は株を投げ売りするため、株式市場は相応に下落します。市場が底冷えに向かうような局面ですね。
一方、投資家の「強欲」が「恐怖」に勝っている局面では、投資家は更なる上昇と利益を期待して買い上がります。市場が過熱途上であるような局面ですね。
その恐怖と強欲が各々どの程度、市場に混在しているかをCNNが指標化したものが、「Fear & Greed index」です。
Fear and Greed indexの構成要素
具体的に当該Indexの算出方法を確認しましょう。
- 株価モメンタム(勢い)
S&P500と125日移動平均線との乖離 - 株価の強さ
52週高値と安値にタッチした数 - 株価の振れ幅
上昇局面・下落局面における取引量 - オプション
プットとコールの割合 - ジャンク債需要
投資適格債とジャンク債のイールドスプレッド(利回り差) - 市場ボラティリティ
VIX指数を参照 - リスク回避需要
株式と国債のリターン差異
これら項目が平均値からどの程度乖離しているかで0から100で指数化したものが「Fear & Greed index」です。VIX指数も要素の1つです。
Fear & Greed Indexの推移
リーマンショック2008年9月17日には「Fear & Greed index」は、12まで下落しました。その後、2009年3月9日には28まで戻し、強気相場が開始。
そして、2020年3月12日時点で、「1」に達しました。投資家(およびアルゴリズムなどの機械取引など)の恐怖具合は極限に達したことになります。
2020年始から3月12日までの「Fear and Greed index」の推移は下図の通りです。
ただ、1という極限の状態を記録したものの、2020年3月16日時点では安値を更新しており、この指標が万能ということではやはりありません。ただし、客観的な市場状況を測るには有用ですね。
2020年始まで強気相場が展開され、その後は悪化の一途をたどったことが一瞥してわかる推移です。
いかに年始時点では楽観状態が続いていたかがよくわかります。しかし人間は結局楽観状態が続くと、「もう少しこの状態が続くのではないか」、もっと言うと「これが長く続くかもしれない」という錯覚すら覚えます。
ですから、このグラフ推移を心にとめて置き、今後に活かしたいところですよね。
Best wishes to everyone!
Fear and greed indexについては、以下のような記事も書いています。