「NISA」と「つみたてNISA」の違いと活用方法におけるポイント
NISAもつみたてNISAも金融庁肝入りの政策であり、国民に「自助努力での資産形成」を促すべく、英国での同様の政策である「ISA」に倣って導入されたものです。それゆえ、NISAと呼ばれる前は、「日本版ISA」という言葉がよく使われていましたね。
1人あたり非課税枠は英国では1億4400万円であり、日本のつみたてNISAは800万円ですから、その隔たりは依然として大きいですが、日本の金融教育の先駆けになり得る点から、大きな一歩であることには間違いありません。
「NISA」と「つみたてNISA」の特徴・違い
NISAとつみたてNISAの特徴・違いについては、下表を再掲しておきます。
つみたてNISA | NISA | ジュニアNISA | |
対象者 | 20歳以上 | 0歳~19歳 | |
金融機関変更 | ○ | × | |
取引主体者 | 本人 | 原則、親権者等 | |
非課税枠 | 40万円/年 | 120万円/年 | 80万円/年 |
非課税期間 | 最長20年 | 最長5年 | |
対象期間 | 2037年まで | 2023年まで | |
対象商品 | 一部投信等 | 上場株式、ETF、投信等 | |
払出制限 | なし | 18歳まで払出不可 |
NISAとつみたてNISAの違いは、非課税枠・非課税期間・対象商品の違いがポイントですね。
「NISA」と「つみたてNISA」の活用方法におけるポイント
よくNISAとつみたてNISAの違いやどちらがおすすめなのか聞かれるのですが、三菱サラリーマン的には、NISAとつみたてNISAは単純に以下の整理としています。
一般NISA:配当を目的とした/配当収入最大化を目的とした投資に好適
つみたてNISA:トータルリターンの最大化を目的とした投資に好適
一般NISA枠では、個別株や高配当株ETFにも投資でき、その配当金は非課税になることから、配当収入の最大化に適しています。(配当収入の最大化の何が良いのかは、後段に詳述した関連記事を載せておきます)
対してつみたてNISA枠では、投資対象が限られているので個別株や高配当株ETFには投資できません。例えばSBI証券でつみたてNISA枠として投資できるのは、投資信託に限られます。
なので、分配金の発生する投資信託に投資したとしても、つみたてNISAであれば配当金はそのまま手数料もなく非課税で再投資可能ですし、そうすることでトータルリターンを最大化しやすくなります。
個人的には以上の点が、一般NISAとつみたてNISAの最も大きな違いと感じます。
つみたてNISAと一般NISAの違い・ポイントまとめ
ということで、結論としては配当収入という不労所得・キャッシュフロー・経済的自由達成具合の可視化可能なモノに特別こだわらないのであれば、つみたてNISAでeMAXIS slimや楽天VTIなどの投資信託で十分ですが、配当収入がお好きな方なら一般NISAで配当収入を最大化するのも良いですね。
私は以下記事に詳述の通り、配当収入に特別なこだわりがあるので、一般NISAで年初に枠を全て使い切っています。
また、一般NISAにはこのような活用例もあります。
例えば2019年はBTIが丁度大暴落しており、配当利回りは7%超。たまたま良いタイミングで年初NISA枠でBTIを購入となりました。BTIはADRであり、米国での現地課税がありませんから、NISAで買えばまるまる7%以上の配当が入ってくるのでインカムゲインとしては大きいですね。120万円投資すれば2/5/8/11月に2万1000円ずつ不労所得が入ってきます。
なので、三菱サラリーマン的には今後も一般NISAを活用していく予定です。
以上ご参考になれば幸いです。
Best wishes to everyone!