【体験談】謎のこだわりを持つのは日本企業だけでなく、中国国有企業もだった

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日本の大企業に所属している私ですが、謎の伝統やこだわりが散見されるのは、日本企業だけではなく、海を渡った中国でも体験したので記しておきます。

中国の国有企業相手に入札対応を何件かやったことがあるのですが、その時思ったのは、こちらではよくわからないしきたりや慣習で、ちょっと前時代的な方法を中国国有企業は採るのです。

日本の大企業で感じたほどではないにせよ、中国の国有企業でも同じような色彩があるようです。

中国を語るうえで欠かすことのできない言葉は「メンツ主義」です。中国人は本当にメンツを大事にします。

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ある省の国有企業というのは、省政府直轄の、息のかかった、省政府のメンツをそのまま体現しているかのような性質を帯びています。

非効率なこだわりを持つのは、中国国有企業もだった

まず入札開催にあたり、書面やメールでの通知ではなく、わざわざ本社に一同にサプライヤーを呼び寄せ、更には携帯電話を回収、出席者にはサインを要請、そして入札内容を口頭で説明。

その入札会議が開催され、入札方法が告知された後、同一部門から、再度追加で必要な資料を告知、そして更に口頭で非公式に価格を制限するという荒業。

しかも、追加で必要な資料は、もともと提出する資料と重複する部分が多いにも関わらず、形式がppt指定ということで、同じ内容を全てPPTに作り替えるという大荒業。

元々の資料形式はなんと総計130枚以上の資料をプリントアウトして原本1部+コピー6部を2種類ずつ指定の袋に入れ、社印を押す箇所はなんと20か所以上という大作業。

更にそれぞれの封筒の表に指定の内容を印字の上、裏のとじ込み口には指定の内容を印字の上、糊付けし、更に社印を押すという(笑)

そもそも130枚以上あるものを、7部用意する時点で総数が1,000枚に迫る入札資料ということで、コピーするだけでもなかなかのお時間。

途中から小学生の図工の授業を思い出すレベルで、何気に楽しかったです。単純作業も悪くありません。

中国人ローカルスタッフも、これらの作業を不毛と感じ、意味不明と宣い、「国有企業だからね…国有企業はこんな感じ」とあきらめ気味の様子。

どうやら伝統やメンツを重んじる企業は多かれ少なかれこういったしきたりや慣習に類するものがあるのかもしれませんね。

これは海外で働かないと触れることができなかったことなので、貴重な経験でした。

ちなみにこんなよくわからない形式の入札を行う国有企業ですが、特に国有企業は中国らしいというか、とにかくメンツ主義の中国人らしい風情で、入札開催にあたっては以下のような感じです。

  • サプライヤーを全て一堂に本社に集め、
  • 出席者はまず受付で全員サインをし、
  • 会場に着くといかに自社が素晴らしいかを総経理も副総経理も自ら総出でスピーチや担当者によるプレゼンを行い、
  • 終了後は全員で写真撮影、(しかも1枚目はポーズなしも、2枚目で全員で親指を立てるポーズ指定付き)
  • そのまた後はホテルの別会場に移動し、
  • 全員で円卓を囲み、地元の中華料理を食し
  • 途中からは指定座席関係なしの入り乱れの飲み乱れと相成り、

なかなか面白い状況でした。

まとめ

ということで、これら特徴は日本にしか存在しないのではなく、中国の国有企業にも確かに存在しているのでした。

これは会社にいたからこそ知り得た、外国企業の真実であります。

ただ、中国は、昼休憩が1時間と定められながら実質1時間半だったり、業務中に普通にお弁当食べたり、普通に従業員が携帯いじっていたり、マッサージ席が鎮座されていたりと、刺激的な環境にあるのは一見の価値ありでしょう。

Best wishes to everyone!

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公開日:2019年7月24日