SBIホールディングス(8473)株主総会レポート:投資家との対話を深める有言実行、将来成長にも自信

最主力株「SBIホールディングス」の株主総会に参じてきました。
同社へは過去インフォメーションミーティング(個人投資家との対話の場)にも2回参加したことがあります(当時のレポートは最下段に併記)。
配布物

総会資料に加え、北尾吉孝会長の著書と水が配られました。
会場風景

SBIホールディングスだけあって、会場はうしろに数十列ある非常に広い大広間で催されました。
構成:総会だけでなく、経営報告会も精力的に遂行
SBIホールディングスの株主総会は特異な構成です。
- 通常:株主総会&質疑応答のみ
- SBI:株主総会&質疑応答に加え、経営近況報告会&質疑応答
経営近況報告会だけで2時間ほどはありました。会長はじめ経営陣からすれば、多大な労力を割いていることになります。
北尾会長の言う「外国人投資家の保有割合が多すぎたので、個人投資家を増やさないかん。個人投資家との対話を深めるために対話の機会を設けている」旨と行動が一致しています。
まさに言行一致。
質疑応答
株主総会での質問はひとつのみで、以下です。
- 質問者:取締役の自己紹介と今後の抱負をひとりずつお願いします(筆者が要約)
- 北尾会長:資料に記載の通りで必要ないと思う、新任には後ほどしてもらう
質問内容の重要度によって、回答の要否を果断に判断されていたのが印象的です。的外れな質問に対しては圧倒するような貫禄があります。
総会は15分で終了、本丸は経営報告会
10時15分には議案承認という超高速株主総会。先の通り、本丸は経営報告会なので超高速でも違和感がありません。
休憩10分を挟み、10時30分より経営近況報告会。以下、印象に残った内容を記していきます。
株主構成:外国人比率を減らし、国内個人を増やすために対話
以下会長の発言要旨です。
- 「2022年度は外国人投資家が50%近くいてこりゃなんとかせんとということで各四半期でインフォメーションミーティングを開催して個人投資家と対話をして、国内個人投資家が増えてきた」
- 「配当で報いる、自社株買いには否定的で与しない、自社株買いでROE上げるぐらいならなぜ成長投資をしないのか?」
- 「企業の社会性を強く認識し、CSRという言葉が出る前からSBI子ども希望財団で、厳しい環境にある子どもの福祉向上活動を展開」
自社株買いって要は減資みたいなものですから、なぜ上場したのという話になりますよね。これは私も以前記した通りで、自社株買いは事業縮小でもないかぎり理論的には「謎の行動」ではあるんですよね。なので共感します。
また、企業が「社会の公器」であることを強く認識なさっていることは、以前より節々から伝わってきます。
住信SBIネット銀行のTOB判断:ずいぶん迷った
- ずいぶん迷った。2007年のゼロからスタート、ほぼうちからの人材を送った、いい値段付いたから売るのは抵抗があった。SBIの生態系の一部でもあったし尚更。そこでNTTが8.19%を本体に出資。これで利益本位その場限りで野となれ山となれとはならない。
北尾会長からは一貫した哲学・哲理を感じます。上記も「今だけ、カネだけ、自分だけ」とは異なる思想信条が根底にあることをうかがわせます。こうした例は幾多もあります。
リップル上場なら….
非常に大きな株価材料でもあるため、やや表現を柔らかくしますが、SBIはリップルを保有しているため、リップルが上場すれば想定純利益は3,000億円を想定との由。
対してSBIの時価総額は直近高値1.5兆円に過ぎず(総会開催時点)。
つまり、PER13倍なら株価の伸びしろは相当あることになります。
SBI経済圏
楽天経済圏なる名称が生まれる前から、SBIは経済圏に相当するものを業界と企業をまたいで形成してきています。証券・保険・銀行にかぎらず、通信・メディア・医薬・ITなど多方面。
今般のNTTとの協業によって、大きなシナジーを見込んでいるそうです。NTTの技術とデータは大きいと。
成長率はメガバンクと雲泥の差
2022年3月期から過去3年の利益成長率(CAGR)は、メガバンク18%に対し、SBI新生60%。
| PER | PBR | |
|---|---|---|
| 住信SBI | 26.2 | 4.33 |
| 三菱UFJ | 12.6 | 1.08 |
| 三井住友 | 11.8 | 0.94 |
要は「メガバンクと成長率が違いすぎるので、同様のPER・PBRで評価されては困る」といったニュアンスでした。
まとめ
株主総会、今季5社参加してみたわけですが、貫禄と言いますか、格と言いますか、北尾会長は一線を画しています。
話しを聞いているとわかりますが、SBIほど広範にわたる業容をこれほど具(つぶさ)に把握していることにまず舌を巻きます。
加えて、利他の精神、社会性、哲学哲理、思想信条などが随所に見られ、その信ぴょう性を担保するであろう過去から現在に至る傑出した実績。
これらをビンビン感じることができるのが、SBIホールディングスのインフォメーションミーティングであり、株主総会と言えます。
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