FXで高金利通貨を買い、スワップ収入で資産形成は「アリ」か
以下ご質問に回答しています。高金利通貨のスワップ収入、魅力的に見えますが背景を知っておく必要があるかと思います。
題名: FXのスワップについてのご相談
メッセージ本文:
いつも楽しく拝見しております。
ありがとうございます。
穂高さんのポートフォリオを参考に、資産運用しております。
おかげさまで、着実に増えております。
ありがとうございます。
また、テクニカル分析も少しずつ学び、自分でも適切な売買判断ができるようにしていけるよう精進してまいります。
さて、今回ご連絡したのは、FXのスワップに関する、穂高さんのお考えを拝聴したかったためです。
これまでFXは怖く、眼中になかったのですが、スワップというものがあることを知りました。
どちらかというと、高配当株に近く、証拠金や逆指値等の管理は大変そうですが、利回り等を考えても、面白いのではないかと考えております。
具体的に、トルコリラは、スワップが高い一方、ハイリスクなイメージがあるのですが、メキシコペソは、コツコツと貯めていく価値があるのでは、と考えております。
その点、穂高さんのお考えを聞かせていただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
いつもご覧いただきありがとうございます。私のポートフォリオが資産形成の一助となったようでしたら、光栄です。
先日、すわWボトム完成かと判断して買った「ヤクルト(2267)」は含み損ですが、いずれ盛り返してくれるでしょうか。
低レバレッジなら、アリだが…
さて、「FXのスワップで高金利通貨(メキシコペソ)はコツコツ貯めていく価値があるのでは」とのご質問。
ありかなしかで言えば、レバレッジ1倍~1.5倍程度であれば、やりようによっては「あり」かと思います。ただし、高金利通貨は罠であることが多いので注意が必要です。
背景①:インフレが起きている可能性が高い
スワップは、(短期資本市場等で異常が起きていないかぎり)基本的に中央銀行が設定する政策金利(=短期金利)に連動します。
ということは、中央銀行が金利を高く設定しないといけない事情が存在するわけです。その多くは「インフレ」です。通例、インフレになると通貨価値を維持するために、金利を上げます。
アンパンマンで言うと、

- 「アンパンマンの顔が欠けていっている(=インフレ)」ので、「ジャムおじさんが急いであんこを詰めている(=金利を上げている)」ような状態
と言って差し支えなかろうと思います。では、あなたはこのあんぱんを買いたいですか、ということです。
もちろん、あんぱんの価値が上がっていく可能性もあります。ただし、逆も然りです。ご興味あれば「金利平価説」を勉強するのも一案です。
ちなみに私の個別事例で言えば、10代の時に金利(スワップ)収入目当てでFXで高金利通貨を買ったことは何度もありますが、長期的に成功裏に終わったことはあまりありません。
なぜか。以下2つです。
- 「低レバレッジで」と自分にルールを課しても、高金利ほしさに徐々にレバレッジを上げたくなる心理が働く
- 高金利通貨=インフレ通貨なので、通貨の価値自体が下がる傾向にあった
レバレッジは上手く使いこなせば(=リスク管理ができれば)、資産形成スピードを上げる強力な武器にもなり得ますが、使いこなせなければロスカット(=損失確定)で著しく資産が毀損する”諸刃の剣”です。
まとめ
経験上、高金利通貨で資産形成をおこなうには、
- 「低レバレッジ」というルールを本当に守れる精神力があるか
- 高金利通貨をタイミングよく買えるか、価値が下がっていかないか
以上のような前提条件を満たす必要があるかと思います。
資産の1割以下でやる程度なら、失敗しても致命傷は避けられるでしょう。ただ、あまり割りの良い投資かと言われれば、積極的におすすめはしづらいですね。
王道はやはり、「株式への長期投資が過去の傾向としては再現性が高い」ということになるのでしょう。
短期的な旨味よりも、長期的な効用・再現性を重んじるか、といった問いにも帰着するはずです。
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ただし、使い方を誤ると痛恨です。