プロとは「だれもがあきらめることを、あきらめないで結果を出す人」

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プロとは「だれもがあきらめることを、あきらめないで結果を出す人」

静岡・焼津にある一見普通の魚屋が、世界中から注目を集めている。殺到するグランメゾンの料理人たちの中心で魚をさばくのは、前田尚毅(48)。魚体に含まれる水分量にこだわった「脱水」と呼ばれる独自の技や、魚の匂いで内臓の状態を言い当てる経験と嗅覚。1日の睡眠時間は3時間。それすら漁船からの連絡をいつでも受けられるよう、座った...

朝9時から「プロフェッショナル 仕事の流儀」(NHK)の再放送がやっていたので観ました。

サブタイトルは、『世界が注目する町の鮮魚店 究極の魚を追い求めて』

登場するのは、焼津で鮮魚店をやっている前田尚毅さんです。

崇高な理念

  • 大衆魚に付加価値をつけることで、経済難にあえぐ漁師を救う

「現代の漁師は、アジやイワシといった大衆魚では大した値段がつかず、漁をする魚を高級魚に絞るか迫られている」

そんな現状が描かれています。

そして、「大衆魚で付加価値が十分につくような鮮魚の扱い方(冷やし方)を魚種やサイズごとに徹底的に調整することで、魚の旨さを引き出し、付加価値をつけ、大衆魚の漁師も生活していけるように」という大義を胸に、前田鮮魚店の前田尚毅さんは働いているそうです。

同じ魚でも、別物

  • 1日何十トンと獲れるイワシは、うろこがはがれるだけですぐ死ぬ繊細な魚種。
  • 「奇跡的に2匹だけ生きた状態のイワシがいて、泳いでいる状態で水揚げできた」と、漁師が前田さんのところに持って行って、前田さんでさえ活きた状態のイワシをはじめて見たと。
  • それを自分の手で〆て、仲間が営む天ぷら屋へ持って行き、食すシーンあり。「特別うまい、もうこれは別物だ」と。
  • 魚は冷やし方を変えると、水分量のちがいで天ぷらを揚げる際に音がまったく鳴らない。

このように、同じ魚でも鮮度や状態でまったく別物になるということですね。前田さんによる温度の保ち方の絶妙さによって、魚の味がまったく変わってくることも示唆されています。

だからこそ、そうそうたる料理人が毎朝、前田さんのもとへ日参し、魚を仕入れ、調理法の相談まで共にやるシーンが描かれていました。

プロフェッショナルな行動

  • 魚屋でありながら、魚ごとの状態を見極め、最適な調理法まで料理人と一緒に考える
  • 睡眠時間は4時間。携帯を耳のそばにおき、寝てても必ず漁師から電話がとれるようにしておく

なぜそこまで魚に全てを注ぐようになったのか。信用と信頼がキーワードなのでしょう。

魚屋を継ぐ前は、別の場所に勤め、途中で仕事を抜けて休んだり、破天荒だったようです。頼りにされることがなかったなか、魚屋を継いで、知人(志村さん)が静岡で天ぷら屋を開く際に、東京でもないので人が来ない状況で、頼りにされたそうです。

「信用と信頼をされることがそれまでなかったから、力が入った」と。毎晩よい天ぷらを作ろうと料理人・志村さんと語り合い、しかし結果が出ず、同業者が冷ややかに見るなかで苦しみます。

そんな折、365日誰よりも早く市場へいき、小さな魚もむげにしない、そんな父の存在が目に留まります。

「鮮度を保つ”冷やし”は、魚ごとに変えるべきではなかろうか」と思い立ち、やるべきことが無数に見えてきたそうです。

タブーへも踏み込みます。漁師に直接「獲れたらすぐ〆て欲しい」と説いて回り、そうして獲ってきた魚にはどんなことがあっても2割増しで買い続けたそうです。

そして志村さんはそれを買い続けた。今や全国で最も予約のとれない名店と言われるようになっています。前田さんの仕立てた大衆魚は、志村さんの店で3万円以上するコースに供されています。つまり、まさに付加価値が存分につき、大衆魚で勝負できていることになります。

名言

「その魚の価値を最大限に引き出すことこそが、魚屋の意地である」

「(プロとは)だれもがあきらめることを、あきらめないで結果を出す人」

感想

根性と真剣度が桁外れで、全精力を傾けている、そのように感じました。

拙著でも書いてきたように、突き抜けた結果を得るには、それだけのことをする必要がある。

それに尽きるように思います。

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