「セミリタイアした際、実質無職になるのでそこらへんの世間体についてどうなのか」というご質問がありました。
世間体を気にするという発想自体なかったので、新鮮なご質問です、ありがとうございます。
まずセミリタイアという原義を明確にした上で、世間体について、そして「世間体とは果たしてなんなのか」という形で以下回答申し上げます。
セミリタイアした際の世間体について
「セミリタイアした際に実質無職になる」と仰って頂いているのですが、”実質”という言葉の解釈によるものの、これはやはり「セミリタイアという語義について、一般的な統一見解や概念が普及していないからこその誤解なのかな」という印象です。
そもそもセミリタイアとはなにか。原義を探る。
私が愛用する、唯一無二の英英辞典「ロングマン現代英英辞典」で原義を調べてみましょう。
「someone who is semi-retired continues to work, but not for as many hours as they used to, especially because they are getting older and want time to do other things」
つまり訳しますと、「引続き働きはするけれども、かつてほど長い時間働くのではなく、特に加齢や他のことをする時間が欲しいことに起因」とこういうことになります。
私の場合、まさにこの原義の通り、セミリタイアが「何もしない」ことを意味するのではなく、「加齢(若年期というかけがえのない時間)」と「他のことをする時間が欲し」くて、更に引続き「なにかしらやる」ということで、奇しくも原義そのままです。
よって、「セミリタイアする=実質無職」とはならないことが、原義における解釈です。
何を以て「働く」と定義するのかは大いに掘り下げる余地があるものの、ここでは話が逸れるので割愛しますが、私は結局、宮仕えとは違う形ではあるものの、「働く」という概念に含まれる行動が、少なくとも来春頃まで続きます。今後も続くと思います。
では以上の通り、原義を明瞭にした上で、以下世間体についてです。
セミリタイアした際の世間体について
正直申し上げまして、世間体は全く気にしていません‥(笑)
というかそもそも、「世間体を気にする」という発想自体が頭になかったので、ご質問を受けて初めて「日本では確かにそうですよね…」というのが率直な印象でした。
世間体という言葉自体、とても語義が不可解かつあいまいであり、私にとっては「世間体ってなんだろう?」というのが率直な印象です。
たぶん弊ブログを読んでいただいている方はお察しがつくかもしれませんが、世間体とか周囲の目とか気にしてたら、会社員時代に今までの行動をするのは難しいです。
周囲の目を気にしていたら、支出の最適化の徹底は成されませんでしたし、資産形成ももっと遅れていたと思いますし、セミリタイア時期も後ずれしていたと思います。
世間体を気にする方は、セミリタイア後にも世間体という概念に対する周囲の目を気にして、そこがストレスに感じる方もいらっしゃるのかもしれません。いえ、全く気にする必要ないと思います(笑)
世間体を気にするメリットはあるのか? → 否。
私が思うに、世間体というのは気にすることでなにか方向性が良くなるような代物ではないと思います。
なぜなら、「世間体を気にすると、行動に制約が生じやすい」からです。
制約がある方が心地よかったり自律できたりする人もいらっしゃるかもしれないので、そこは千差万別という前提ではありながら、「世間体を気にすることで創出されるもの」というのが正直思い浮かびません。
逆に、「世間体を気にすることで失うもの」ならば多々思い浮かびます。一例は以下。
▶自分が本当はこれがしたいけど、世間体が邪魔する…
▶誰にも迷惑はかけないにも関わらず、世間体的に微妙なのではないか…
▶こうしたら、誰かがこう思うんじゃないか…
私おもうんですけど、そもそも世間体って何?誰?(笑)とこう思います。
世間体の語義を調べると、「世間の人に対する体面・体裁」とあります。
公人なら別かもしれませんが、公人でもない私人が、なぜ世間の人に対して体面や体裁を取り繕う必要があるのでしょうか。私は正直、必要ないと思います。
個人主義とは対極にある集団主義・全体主義という日本人の元来の国民性にも起因していると思いますが、「そんなに気にしなくて良いんじゃないかなぁ…」と思います。
奇抜なファッションをする人を見てどう思うか
たとえば世間体というトピックを語るに、1つ明解な例があります。
「奇抜なファッションをする人」です。
時折見かける奇抜なファッションをした人を見かけると、皆さんはどう思いますでしょうか。
私は、「お、素敵やん」と思うか、特段なんとも思わないか、のどちらかです。誰かに迷惑をかけているなら別ですが、かけていないなら、奇異な目で見られる性質のものではないと思います。
彼らに世間体という概念はおそらく存在しないでしょう。存在していたら、そして世間体という概念を気にしていたら、そういうファッションはやりづらくなります。
更に言えば、奇抜なファッションが「良いか、悪いか」という観点で以て語られる性質のものでもないと思います。周囲や家族などに迷惑をかけていない限り。
衆人がその個性を潰す正当性は、ここにおいてそもそも見当たらないのです。
セミリタイアした際の世間体について、まとめ
ということで、私はセミリタイアした際の世間体について全く気にしていません(笑)というか「世間体」という発想自体がないです。
元々そういう概念があったのか不明ですが、以前あったとすれば、たぶん外国の友達や文化・多様性に頻繁に触れているうちに、いつのまにか消失したのだと思います。
また、セミリタイアを目指す方々におかれましては、世間体を気にする必要はないと私個人的には思います。
自由な発想で、自由にスケジュールを組み、自由な時間を生きる、これらはセミリタイアの幾多の醍醐味のうちのいくつかの要素です。そこに世間体という概念が入る余地は、御座いません。
質問頂くことで新たな視点を頂きました、ありがとうございます。
セミリタイアを目指す方々の、ご参考になりましたら幸いです。
Best wishes to everyone!