中国の実態をレポート。中国駐在・旅行者は見ておいて損はないかと思います。
中国の文化はまぁ色々と日本と異なります。中国への出張等で色々と見聞きしたこと、ローカル人民との親睦を深め、実際に得た生の情報を以下レポートしたいと思います。
中には結構きわどい内容もありますが、中国への理解が深まれば幸いです。
論点は以下5つ。
①汚職、特に国営企業への優遇措置が常軌を逸していた
②結婚の際に、新婦の夫婦が新郎に「送礼」として、具体的に祝い金の額を伝え、新郎に供与を要求
③”便宜供与”による贈収賄は結構一般的
④出前(外卖)を頼むと、途中で配達員が食べて、別のものを届けることがある
⑤安い飲食店は、質の悪い油や調味料が使われている可能性あり
では見ていきましょう。
①汚職、特に国営企業への優遇措置が常軌を逸していた
スローガンに「人人平等」と謳いながらも、例えば華東電力という国営企業が上海にありますが、今から10年前、2009年当時は、同社において以下のような優遇措置がありました。
「課長級以下の職位の者は、市場の実勢価格の9割引きで不動産を購入可能」
9割引きですよ、すごいですよね。こんなのある程度お金を貯めて、複数の不動産を購入し、自家以外の不動産を貸し出すだけで輪転機のように資産を生み出せてしまいます。
実際にそのような手法を採っていた人もいたそうです。
これは華東電力公司だけでなく、上海以外の地方においても9割引きまではいかないにせよ、6~7割引きの優遇措置がありました。
よく胡錦涛・習近平などの国家主席お歴々が「腐敗防止、汚職追放」等のスローガンを掲げているのを日本のメディアでも目にすることがあるかと思いますが、そのスローガンの背景にはこういった実態があるわけですね。
ただ、この強烈な優遇措置は、「腐敗防止、汚職追放」の名の下に、現在では廃止されています。
②結婚の際に、新婦の夫婦が新郎に「送礼」として、具体的に祝い金の額を伝え、供与を要求
これもなかなか強烈です。
中国では、見目麗しい・美しい美貌を備えた女性と結婚すると、その新婦の両親の考えによっては、新郎に「結婚祝い金として30万元~50万元(=500万円~800万円」の祝い金を公然と要求します。
そして、これも家庭にもよりますが、新婦側は家具を用意し、新郎側は新居・車を用意する習わしがあります。(良識のあるというか、お互い愛し合っていればそれで良いという若者も増えてきてはおり、その場合はこの限りにあらず)
車は20万元程度あれば購入できますが、新居なんて共用部も部屋も大して綺麗ではないマンションでも都市部では余裕で1億円を超えます。
翻って、例えば弊社現地法人の月額給与は新入社員で5000元(8万円)程度、副部長になっても1万元台(16万円~)です。
とてもじゃないですが、新郎だけの力で新居を購入することはかなわず、父母に頼ることになります。
父母が数十年かけて貯めたお金を、新居・新車・祝い金、またはローンに使うことになるのです。
父母に頼る以外にも他にもダークグレー(というか、完全ブラック)な方法があります。
③”便宜供与”による贈収賄は結構一般的
それはいわゆる”便宜供与”です。職場での立場を利用して、顧客に便宜を図るわけです。
例えば、ある商売で会社には売値50ドルと報告しておき、実際には60ドルで顧客に流し、5ドルずつ顧客と当人で分与する。完全にアウトです。
ただ、中国では公然とまでは言いませんが、普通に横行していますし、恥ずかし気もなく打診されることもあります。
もちろん毅然と断ります。というか、当然ながらそうしないと、「こいつはこのあたりの感じが緩いな」と思われて、1回で終わらないことは目に見えていますし、ズブズブの関係になり抜け出せなくなるのは必定でしょう。
そんな恐ろしいリスクも、この国にはあります。これは中国に海外赴任することになった人は、必ず頭の片隅に置いておいた方が良いでしょう。眼前の小さい果実のために、危ない橋は絶対に渡ってはいけません。(ん?誰か来たみたいですね。まぁ、続けましょう)
一般家庭が経済的にのし上がるのが如何に厳しいかがわかると思います。
④出前(外卖)を頼むと、途中で配達員が食べて、別のものを届けることがある
これは地元の人なら、知っていることです。
中国ではワイマイ/外卖と呼ばれる出前が非常に発達しています。上海などの都市部ではほとんど全てのレストランが出前に対応していると言っても良いでしょう。
スマホで出前を頼み、そのまま電子決済もできるので非常に便利です。GPSでどんな配達員が今どこをバイクで走っているかも確認できます。
ただ、便利さにはリスクが付き物で、例えば貴方が紅茶を頼んだとします。稀にではありますが、配達員がその紅茶を飲み、自分で適当に淹れた紅茶あるいはその辺で購入した安い紅茶を配達してくることがあります。
つまり、店側はちゃんとした料理を用意して配達しても、そこからは美团外卖(メイトゥアンワイマイ,饿了吗(ウーラマ)という配達会社の責任範疇になるため、店側はどのように運ばれたか責任も持たないですし、関知しません。
で、この配達員は一般的なサラリーマンほど素養があるとは言い難いのが事実です。そこから家に配達されるまで何がなされているのか我々顧客は知る由もありません。
実際に配達を頼んで、そのまま行方をくらました配達員もいます。(その場合は、配達会社のカスタマーサービスにスマホで連絡し、電子決済で払った額を返金してもらいました。店側は関与を否定しますし、配達会社も原因不明のまま返金という形)
更に、美味しくて便利で安いので、ついつい出前を頼みがちになる外国人が多いですが、やめた方が良いです。
地元の富裕層を私は幾人も知っていますが、絶対に出前を頻繁に頼みません。何が入っているかわかりませんし、先述のように配達中に何をされているか不明ですし、実際に毎日出前を食べ続けて、採血した際に白く濁った血液になっていた事例があります。(ネットでも報道されました)
健康はお金には代えられないので、中国ではあまり節約を徹底しない方が良いでしょう。(とはいえ、高いお店だからと言って絶対に安心というわけではないんですけどね)
⑤安い飲食店は、質の悪い油や調味料が使われている可能性あり
これも地元の人は半ば常識としてとらえていますが、地元の安い店は質の悪い化学調味料や質の悪い油が使われている可能性があります。
先の出前の部分でも述べたように、どのような食材が使われているかわかりません。成長ホルモンを大量に打たれた鶏肉は非常に安く売られています。
同様に農薬を大量に使用した野菜は安く売られています。半面、有機野菜はそれなりに日本と同等かそれ以上の値段がします。
つまり安いにはそれなりの理由があるわけですね。そして以前日本でも少し話題になったかもしれませんが、地沟油と呼ばれるいわゆる「下水油」の使用が横行していると地元民は語ります。
この「下水油」は端的に言えば、使用済みの油を専用の機器で攪拌して、上澄みの油を抽出したものです。そしてその使用済み油を濾過したものを新品の油として料理に用いるわけです。
これは既に数年前から中国では話題になっていて、私は既にその現象は収まっているであろうと思っていましたが、地元の複数人によれば、「むしろ地沟油を使うレストランは増えている」とのこと。
背景には、以前以上に拝金主義的というか、「お金の有無による教育環境などのあらゆる格差が顕在化している」と。
その結果、原価をより抑えることで、利益を少しでも伸ばすようなレストランが以前より増えたとのこと。
まとめ
以上挙げてきたように色々ありますね~。中国の富裕層が日本に来て、様々な製品を購入して帰国するのがうなずけるのではないでしょうか。
要は地元の人々(特に富裕層や知識階級)は、自国の製品をあまり信用していない、自国のサービスや便益に対して半信半疑であることがうかがえます。
人が多い分、あらゆる面で競争が激しいです。良質な教育を受けられる人も限られていますし、良質な医療を適正な価格で受けられる人も限られています。
私は、そのような格差が上述したような”歪み”を生み出しているんだと思います。
コメント
中国のリアルな話、
聞いてみたかったので
嬉しかったです!
地方都市名古屋に在住ですが
あまり中国の方と接する機会が
ありません。話したこともないです。
私は在宅医療の仕事しているのですが、
高齢者は中国人に否定的な方が多いのです。
地方だからだろうか、、、?
そもそも接してないから知らないからかな?とか
、、、中国人て実際、どんな感じなんだろう
と、三菱サラリーマンさんのブログで
中国の話が出てくると、楽しく読んでます。
これからもたまにでいいので
中国の今を教えてくださいね
私は
米国株を少額ですがやってます。
私の母と弟に三菱サラリーマンさんの
ブログをすすめましたら、よく見てるみたいです。息子小3にも教えたくてウズウズしてます。いつ教えてあげようかな?
ちなみに、水滸伝は注文してしまいました!
とりとめもなくてすみません!
ホントに毎日楽しみにして、ブログ
大好きすぎなのでどうか続けていって
くださいね!
私もブログの影響で未来に希望を感じさせて
もらったので大感謝してます!