共働きで金融資産5000万。それでも生命保険は必要か?
奥さまのご要望もあり、「共働きで資産が十分にある場合でも生命保険は入った方がよいか」というご質問に回答しています。
題名: 共働きで金融資産が十分にある場合でも生命保険に加入するべきか
三菱サラリーマンさん
お世話になっております。
地方で国立大学の事務をしているものです。今年で31歳、年収は500万円ほどです。
昨年の12月にこのような形でご回答いただき、本当に嬉しい限りでした!
その後アドバイス通りに婚活した結果、素敵な方と出会い、婚約することができました。ありがとうございました!
結局、結婚前に資産額は伝えましたが、特に無反応でした(笑)
ここから本題ですが、現在結婚後の保険を考えていますが、共働きで資産が十分にある場合でも生命保険は入った方がよいでしょうか?
- 私:31歳 年収500万円 金融資産5000万円(ぼぼインデックスと個別株、現金は200万円ほど)
- 彼女:32歳 現在民間企業で働いており、年収は私より少し高い。出産後もフルタイムで働く予定。マイホームは彼女の単独名義でローンを組む予定、団信も彼女名義で加入。実家が近く、もし何かあれば頼れる予定。
子供がいる状態で私が亡くなった時のために生命保険に入って欲しいそうですが、私としては金融資産と遺族年金(公的年金)があるので、それで十分ではないかと思っています。
ただ、あくまでも株式なので、生命保険で現金が入るようにした方がよいのでは…と思う時もあります。どのようにするのがよいか、アドバイスをいただけますと幸いです。よろしくお願いします。
ご婚約、誠におめでとうございます。こうしてその後のうれしいご報告をいただけるのは、ブログを書いていてよかったと思える瞬間です。
資産額の開示に対して「特に無反応だった」というお相手の反応、素敵ですね。お金そのものではなく、人柄を見て選んだ一端が垣間見えます。
経済合理性からは不要も…
さて、ご質問の件ですが、結論から申し上げますと「経済的な合理性からは不要。ただし、パートナーの安心感(お気持ち)に寄り添うならば、少額の掛け捨て保険に加入がよい」と考えます。
論点①:経済的合理性(数字面)からは、不要
生命保険の本来の目的は、「万が一の際に、残された家族が経済的に困窮するリスクを防ぐこと」です。現在のご状況を整理しますと、
- 金融資産がすでに5,000万円ある
- 奥さまとなられる方は年収がご相談者さまより高く、出産後もフルタイム予定
- マイホーム、団信も奥さま名義
- 実家のサポートも期待できる
- 万一の際は遺族厚生年金も受給できる
これだけ盤石な布陣が揃っていれば、経済的なリスクはほぼ完全にカバーできていると言ってよいでしょう。資産の大半が株式であっても、万一の際は必要な分だけ取り崩せばよいため、「即座に現金が入るように」という理由だけで、手数料の高い保険商品に加入する経済合理性は乏しいと言えます。
論点②:安心感
数字上の正解は上記の通りですが、夫婦の共同生活においては、数字の正解が必ずしも心地よい正解とは限らないものと思います。
奥さまが「子供がいる状態で亡くなった時のために生命保険に入ってほしい」と仰っている背景には、金額の多寡ではなく、「万が一の事態に対する得体の知れない不安」がおありと推察します。論理や数字で説得されても、感情の不安はなかなか拭えないですものね。
もし保険に加入することで奥さまの不安が解消され、夫婦の安寧が保たれるのであれば、それは立派な保険の効用と言えるのではないでしょうか。
落としどころ:安価な「掛け捨て保険」の活用
その場合、一案となるのは、月額1,000円〜2,000円程度の安い掛け捨て死亡保険(定期保険)に加入することです。
貯蓄型保険のような高い手数料を払う必要はありません。「夫に万一のことがあったら、現金1,000万円が振り込まれる」という仕組みを買い、奥さまに安心をプレゼンツ(ト)。
強固な資産基盤があれば、月千円程度の出費は誤差の範囲です。それで大切な人の不安を取り除けるのであれば、効用の高いお金の使い方とお見受けします。
まとめ
資産形成において合理性は重要ですが、パートナーとの共同生活においては、お互いの心地よさや感情への寄り添いがそれ以上に重要になる場面が多々ありそうですね。
31歳にして見事な資産を築かれたからこそ、経済的な正解に縛られすぎず、奥さまの安心感を買うという柔軟な選択肢をとれる余力があるはずです。
これからの新生活が、温かく素晴らしいものになることを陰ながら応援しております。
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同じ方から以前いただいたご質問です。
保険では特に外債へ投資する商品が、見かけ上よく見えがちですが、経済合理性は乏しいと言わざるを得ません。