Netflixドラマ『さよならのつづき』 人間この欲深き生きもの

出所:Netflix
胸にぐっと来るドラマでした。そして自省の念に駆られた部分もあります。
大切な人が生きていて、そして会える――。
それだけで有難いことであり、最高に幸せなこと。
しかしそれが当たり前になるとつい、「もっと会いたい」「もっとこうしてほしい」「この短所がなければいいのに」――。
そんな風にどんどん相手に求めてしまいがちなのが、人間この欲深き生き物の性(さが)でもあるように思います。
ただ、かと言って、「足るを知る」という言葉も程度ものでもあるように思います。
どんな言葉や格言もそうだと思うのですが、状況によってその格言が適切かどうかは千差万別なんですよね。
たとえば「足るを知る」も、状況次第では「ただ単に現状に甘んじることを正当化させるだけの言葉」ともなりかねないと思います。足るを知らず、どん欲に求めていったほうがよいケースだってありますものね。
したがって、万事を解決できる普遍の理(ことわり)がこの世にはあまり存在せず、やはり現下の状況に応じて臨機応変に悔いなく行動を選択していくことがよいのだと私は思います。
ではこうした気づきを与えてくれるドラマを鑑賞することに意味はないのかと問われればまったくそうではなく、定期的に欲深くなりがちな性(さが)を、適度に戒める良き効能があるため、こうした考えさせられる作品を鑑賞することに、大いに意味があるのだと思います。