日本株の資金の流れにやや変化がみられる
為替相場がやや円高にふれています。週足では目先のサポートラインを割ったことでテクニカル的には下押し圧力が感じられます。
- 政府・日銀の為替介入
- 次期大統領として有力なトランプ氏がドル高是正発言
といった背景が挙げられます。
ただし以下の円安要因は変わっていないため、はたして円高がどこまで進むのかは興味深く見たいです。
- 日本の経常黒字は20兆円(2023年)と再び良好ながら、内訳として証券投資や直接投資が多く、これらは外貨での再投資が圧倒的に多い性質であるため、円買いフローがおこらないがゆえにキャッシュフローベースでは赤字であり、実需の円買いにつながっていない(=円安要因)
- デジタル赤字(GAFAMへの課金)は言い値で払わざるを得ず、生活の一部として仕組まれてしまっているので日本企業でGAFAM系のサービスが内製化できないかぎり今後もデジタル赤字が拡大することが予想され、インバウンドによる旅行収支黒字を食いつぶす状態が続き、サービス収支が悪化する可能性が高い(=円安要因)
神田財務官の最終報告書(出所:財務省)
- 高水準の政府債務があることで、財務省・日銀は円安是正や利上げよりも、国債格付け維持を優先する可能性(=円安要因)
※国債格下げをされれば投機的な円売りが想定されるので、財務省が格付け維持を優先するのは納得
円高への揺り戻しがおきたことで、円高恩恵銘柄に資金が向かっていますね。
- スカイマーク
- オープンドア
- 内需系
①〜③は今も保有しており、一部は含み損であるため、座して見守っています(笑)
オープンドアは本日5%超の急騰をみせたため、一部を利確。忍耐強く待っていれば報われた一例となりそうです。
オープンドアは一時期含み益が160万円ほどになりましたが、先月の円安進行にともなう急落で100万円を超える含み損となっていました。
円高で内需系に資金が向かう傾向
現在のポートフォリオは、円高恩恵銘柄(スカイマーク、オープンドアなど)と円安恩恵銘柄(太陽誘電など)が混在します。
しかし値動きを見ていて感じるのは、春先もそうでしたが、円高に振れると円高恩恵銘柄だけでなく内需系やそれまで出遅れていた株へ時間が向かう傾向が認められます。
グロース・バリュー、円高恩恵銘柄・円安恩恵銘柄、そうした対極にある銘柄を両方持つことで、資金の流れが今回のように変わっても、よい一面をみいだせます。
さらには円安が進行すれば円安恩恵銘柄を一部利確して円高恩恵銘柄を買う、といった方策も個人的には好きでやっています。
ポートフォリオをあまり一辺倒にはせず、バランスのとれたポートフォリオを心がけることで、精神的に良好な状態を保ちやすく、好ましい結果をもたらしやすいように思います。