「羊飼いになりませんか」
「羊飼いになりませんか」
北海道は新得町にある「ヨークシャーファーム(Yorkshire farm)」という羊牧場ホテルで女将さんに言われた言葉です。
なり手があまりいないのだそうです。
以下紹介しますが、羊や動物好きな方は心地よく満たされる場所なのではないかと思います。
ちなみに、「羊を相手にしているとこれほどまでに穏やかな人柄になるのか」と勝手に得心しそうになるほどの女将さんでした。
お食事:こだわりのホゲットステーキ
1歳までラム、2歳でマトン。
羊肉と一口に言っても、こういう呼び方の違いがあるのですね。女将さんに教えてもらいました。
ラムとマトンのあいだの18ヶ月の羊は「ホゲット」と呼ばれるそうです。
このヨークシャーファームでは屠畜された羊(ホゲット)が夕食にステーキとして供されます。
ここの羊は屠畜されて10日、それも恒温桓湿で保持されたものらしく、こだわりがあるのだとか。
このステーキを食べましたが、ステーキを食べた後とは思えないほど胃が軽かったです。もちろん味もとても美味しかった。
添加物が多い食品って胃がもたれやすく、消化に時間がかかる傾向を感じますが、ここはストンと快適に消化された気がします。食材も調理もよいのでしょうね。
かぼちゃのポタージュも。野菜が一気にとれるのでありがたや〜。ほんとうに美味しいです。
羊牧場の実態とは? 宿泊して、いろいろ聞いてみました。
いろいろ質問してみました。こころよくお答えくださいました。興味津々に質問したからか、「羊飼いにでもなるんですか?笑」なんて会話を交えつつ(笑)
年間100頭
- 年間100頭が産まれ、
- 40頭ほどをレストランで供され、
- 残りは他所へ売却
1988年当時、羊の牧場がまだ一般的でなかった折、意気軒昂とはじめられたのだそう。当時パイオニア的だったのでしょう。
レストランと宿泊施設もスタート
ただ当時は、羊を育て、それを卸すだけでは十分な生活の足しにはならない(牛ほど大きくなく、一頭から取れる羊肉、羊毛なども少ない)事情があり、レストランと宿泊施設もはじめたそうです。
「生きていけますよ」
「贅沢しなければ、生きていけますよ」と和やかな笑顔で語る女将さんが印象的でした。
宿泊するあいだ、終始よくしてくださいました。ありがとうございます。
羊と間近で触れ合える貴重な体験ができました。雪が降らない時期は電気柵の中でずっと放し飼いなのだとか。
帯広で感じる温暖化
新得町は帯広の北西に位置し、「以前は冬はマイナス30度になる日もあったが今や20度が関の山」と。温暖化でしょうか。
人懐っこい羊さんたち、人間にも影響?
羊は実際に近づいてみても意外に人懐っこく、むしろ油断してるとお尻を舐められます(笑)
羊を見ているとあまりに和やかな雰囲気すぎて、「なにも考えず、なにも知らず、のほほんと生きる動物」のように見えてくるほどに、平和な雰囲気に満ちていました。
そういうわけで、冒頭の「羊と日々接している人(女将さん)は、ここまで穏やかになるのかもしれない」と感じてしまうほどだったのです。
羊や動物好きな人には、ぴったりの宿泊施設だと思います。自由に柵の中に入って羊とふれあうことができます。ランチもやってます。
ちなみに屠畜は自ら行うイメージでしたが、専門の業者さんがいるのだとか。そこへ羊を運んで屠畜してもらい、お肉になって戻ってくるそうです。
羊や羊飼いなどにご興味ある方は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。貴重な経験でした。
Best wishes to everyone.
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