「資産3,000万円 FIRE」の実現可能性

上記投稿に対して、以下ご質問がありました。
今3,000万円くらいなのですが、それはやっぱり他の収入源(配当金や不動産収入や副収入)があったり、年120万程度(月々10万円)の支出まで絞った場合でしょうか?
結論から申し上げますと、概ねその通りかと思います。ただ、何点か重要だと思う点を補足します。
資産額より「FIRE後、どう過ごすか」
資産額というのは、あくまで「過去から現在まで積み上げた結果」にすぎません。他方で、FIREとは「現在から未来にかけての自由時間を増やす決断」です。
その自由時間をどう過ごすかによって、FIRE後の人生の質も、資産額の推移も一変します。
つまり、FIREの実現可能性において「過去から現在(いくら貯めたか)」よりも、むしろ「現在から未来(どう生きるか)」のほうが、金銭・精神の両面で重要だということです。
これまで多くの方のFIREに関するご相談を受けてきましたが、実際にFIREへ踏み切った方の多くは「義務的な労働」から「自発的な貢献」へとシフトしていきました。
FIRE後に無為に過ごし続けている人には、接したことがありません。(弊ブログの読者様が一様に退廃的でないから、という可能性は排除しませんが)
人は「誰かに感謝されること」を求める生き物
そもそもFIREへ踏み切る(=生き方を大きく変える)ということは、一定の行動力や主体性が伴っているか、あるいは抑圧や不自由といった逆境に起因する強い渇望を経ているはずです。生き方を変容させるだけの強い動機がそこにはあります。
しばらく充電期間としてゆっくり休んだり、遊興にふける時期があったとしても、無為な生活を何年も続けるのは相当な心理的耐性がないと難しいものです。なぜなら、人間には「だれかに感謝されることでよろこびを感じる」という心理が備わっているからです。
人間が社会的な動物であるかぎり、FIREをして自由になっても、結局は人とのつながりや社会への貢献を求める性分があると言えます。この「社会と関わろうとする行動」は働くことそのものであり、結果としてその対価として金銭を受け取る機会にも繋がりやすくなります。
たとえば、最初はのんびりしていても、次第に興味のある分野で週2日だけアルバイトや自営業を始めたり、地域のコミュニティで役員を引き受けたり、趣味の延長で発信やビジネスを始めたりする方がみられます。結果として、月数万円の収入が発生し、3,000万円という資産寿命が延びることになります。また、そもそもFIREをめざす人は、FIRE後も見据えて資格や専門分野、SNS等で布石を打っている場合が多いです。
したがって、FIREの実現可能性は、いま現在の資産額の多寡よりも、「その後どのように生きるか」のほうが、実現可能性を決定づける因子としてはるかに大きいということになります。
そして、現行の資本主義が続く限りは、株式を保有する資本家の資産が増えやすいという事実も、FIRE後の経済性を担保する追い風となってくれるはずです。