なぜ金・銀は上昇しているのか?ー通貨価値が下がっている

金や銀の価値が上がっているというより、既存通貨の価値が下がっている

金や銀の価格が相当上昇していますね。

純銀信託(1542)価格推移

保有している銀(純銀信託:1542)はこの3か月ほどで40%上昇ということで、各国の株価指数を優に上回る収益率をみせています。

銀価格は先日報じたように期近決済物と期先決済物で35%以上の乖離が生じ、ついにはくりっく株365で新規売買が停止となるなど、異様な盛り上がりをみせています。

金、銀、プラチナすべて価格が上昇傾向で、米国株や日本株も貴金属ほどではないにせよ上昇しています。ということで基本的に株式や貴金属といったリスク資産を持っている人々は資産額が増えているはずです。

ただこれは純粋に資産が拡大しているというよりは、名目上の数字が増えているだけと言ったほうが正しいのではないかと思います。

リーマンショック以降の日米欧による紙幣印刷拡大の極致がインフレと資産価格の上昇という形で顕在化した現象であり、通貨価値が下がっているので相対的に金や銀などの貴金属や株式がそれに準じて上昇しているといった塩梅。

実際、日本円は米ドルに対してこの数年で価値が半減するなど、円資産による実質的な購買力が明らかに落ちています。日用品の価格がとみに上昇していることも肌感覚でお分かりのこととと思います。

そして米国は日本と同じ道をたどろうとしているかに見えます。

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FRBもついにYCC(本来伝統的には禁じ手となる「長期金利を人為的に抑える金融政策」)となれば、まさしく日銀と同じ道をたどることになります。

今や米国も、膨張した政府債務を抱え、短期債で資金を調達して長期債の償還に充てるという自転車操業のようなことを米財務省は実施しており、金利上昇が財政悪化に直結するような事態。

したがってファンダメンタルズの観点でいえば、米ドルも大して信用できない状態です。ゆえに無国籍通貨のゴールドに買いが集中してきているわけですね。

かような状況が変わらないかぎり、ゴールドへの定期積立は引き続き有力なリスク分散先として機能的かと思っています。

まとめ

以下のようにまとめられます。

1. 貴金属価格の上昇は相対的なもの

  • 金・銀・プラチナともに価格が上昇
  • 純銀信託(1542)はこの3か月で約40%上昇
  • 株式よりも収益率が高い状況
  • ただし、これは通貨価値の下落に伴う名目上の上昇であり、実質的な購買力の拡大とは必ずしも一致しない

2. 背景にある金融政策

  • リーマンショック以降の各国の量的緩和(紙幣印刷の拡大)が極致に
  • 通貨価値の下落=インフレ圧力が資産価格の上昇に反映
  • 日本円は過去数年で米ドルに対して価値が半減
  • 日用品価格も上昇傾向

3. 米国も同様の状況に

  • FRBがYCC(長期金利を人為的に抑える政策)に踏み切る可能性
  • 米国も膨張した政府債務を短期債で賄い、長期債償還に充てる“自転車操業”
  • 金利上昇=財政悪化のリスク
  • ドルの信用力低下の懸念 → 無国籍通貨であるゴールドへの買いが増加

4. 投資戦略としての示唆

  • ゴールドへの定期積立はリスク分散先として依然有力

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