三菱商事(8058)の株価、テクニカルと過去PER・PBRから現状を確認
三菱商事(8058)の株価について、以下の視点で最新の状況を確認します。
- テクニカル(日足、週足)
- 過去PER・PBRレンジ(おさらい)
トランプ関税のような事象が市場の焦点となると、テクニカルや業績とはまったく別の領域で市場が動きます。したがって、今週はテクニカル無視で売買していました。
ゆえに1週間ぶりの定点観測となります。
日足
4月11日(金)終値時点のチャートです。
4月10日(木)に上値抵抗線を突破しました。4月11日(金)に5日MAも上抜けており、RCIも悪くない形。
テクニカル的には反発に向けた初歩としては悪くない形ですが、中期MAとの乖離がまだだいぶ大きいですね。
短中長期のMAが1点に収束してくるまでは日柄が必要そうです。
そこまではまだ日柄が必要でしょうから、まずは下値支持線の交点となる週明け2,530円程度を上回って引けられるか。
ただし現在はテクニカルよりも米債券市場やトランプ氏の発言が最大の焦点となっていますから、いずれにしてもそれらに振られる格好となりそうです。
週足
大陽線かつやや長めの上ヒゲとなりました。来週高値も安値も抜けないはらみ線となるか、下値を切り下げなければ御の字、というところでしょうか。
短中期だけでなく長期MAも垂れてきてるんですよね。すべて垂れると、形としてはちょっとしんどいところですが、まずは中期MA2,540円近辺を超えて引けられるか。
PER・PBRレンジの観点:下落めど1,900~2,500円程度
なお、おさらいとして、バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジの観点から見た下落余地は、以下のように整理することは可能です。
今後の変数を除いて過去に依拠した机上の計算で、かつPERレンジがバフェット効果前の上限までの下落にとどまるという前提条件を付した場合、株価の下落めどは2,500円~1,900円程度という結論が導出されました。
三菱商事(8058)の過去PER・PBRレンジから株価下落余地を探る 三菱商事の株価は軟調が続いています。 有名投資家ウォー...
まとめ
以下のようにまとめられます。
- 日足:反発に向けた第一関門は突破したものの、まずは下値支持線の交点となる週明け2,530円程度を上回って引けられるか。加えて3本のMAが1点に収束が望ましいが日柄が必要そうな状況
- 週足:まずは中期MA2,540円近辺を超えて引けられるか
- バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジから機械的に算出される下値めどは「1,900~2,500円」という値に着地
日経平均が先々週木曜にトレンドラインを割って以降、今週木曜にようやく上値抵抗線を超えてきました。下値を切り上げており、日本株全体の基調としては反発に向けて形としては改善が見えます。
ただ、やはり短中長期MAがすべて垂れている状態というのは、なかなか大き目の反発エネルギーが必要な傾向が認められますから、日本株全体のレンジは以前より下に見ておく必要があると考えています。
いずれにしても、目先はテクニカルよりも関税動向に振られる状況が続きそうです。
なおテクニカル分析は、経済指標やイベント等による大きな流れが生じると効かなくなることもありますし、あくまで傾向として意識される可能性がある、といった位置づけと言えようかと思います。大前提として将来の株価はわかりません。
いわば「暗中模索、五里霧中という株式相場のなかで、暗闇をほのかに照らす懐中電灯にはなる可能性がある」といった塩梅。
一方、昨今はAIによる売買が隆盛を極めており、その売買判断にはテクニカルが用いられていると思われ、以前よりは有用性が高まっているのではないかと個人的には想像しています。ただし、いずれにしても特定の売買を推奨するものではありません。
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