三菱商事(8058)の株価、自社株買いや増配で逆行高となった現状を確認

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三菱商事(8058)の株価、テクニカルと過去PER・PBRから現状を確認

三菱商事(8058)の株価について、以下の視点で最新の状況を確認します。

  1. テクニカル(日足、週足)
  2. 過去PER・PBRレンジ(おさらい)

市場の焦点はトランプ関税というテクニカルとは別の領域に注がれています。そうした状況を踏まえたうえで、以下順に見ていきます。

日足

4月3日(木)終値時点のチャートです。

トランプ関税が市場の焦点となった今週、先週終わりに焦点としていた「窓」が一気に埋まりました。一時はバフェット氏の買い増しを受けた上昇を帳消しにしており、加えて短期MAを割り込んでいます。

そのような状況下で、本日4月3日には「増配・自社株買い・自己株消却・累進配当維持」が公式に発表されました。

昨今の日本株は増配だけでは市場が好感しないことも多いわけですが、増配と自社株買いの組み合わせは素直に市場が好感する傾向がみられます。加えて消却と累進配当維持などの株主還元姿勢があらためて今後も明示されたことで日本株全体が大きく下がるなか逆行高となりました。

テクニカル的な節目である短期MAの水準で今日は引けた格好。

今後の焦点はまず短期MAを超えて推移できるか。クリアできれば、短中長期MAがすべてまた上向きが視野に入ります。

本日の寄りでRCIの短期は久しぶりに「売られすぎ」の水準まで来ていました。寄りで商事株を買い増しています。

週足はどうでしょう。

週足

週の途中で週足は未完成ですが見ておきます。ローソク足はトンボ(一時的に売り圧力強いが買い戻しが入った状態で、安値圏では反転サイン)なので形としては悪くありません。

このまま陽線で引けるか注目です。逆に下影陰線で引けると、上値の重たさが意識されてしまいます。

PER・PBRレンジの観点:下落めど1,900~2,500円程度

なお、おさらいとして、バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジの観点から見た下落余地は、以下のように整理することは可能です。

今後の変数を除いて過去に依拠した机上の計算で、かつPERレンジがバフェット効果前の上限までの下落にとどまるという前提条件を付した場合、株価の下落めどは2,500円~1,900円程度という結論が導出されました。

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まとめ

以下のようにまとめられます。

  • 日足:今後の焦点はまず短期MAを超えて推移できるか。クリアできれば、短中長期MAがすべてまた上向きが視野に
  • 週足:このままトンボ(陽線)で引けられるか
  • バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジから機械的に算出される下値めどは「1,900~2,500円」という値に着地

日経平均が先週木曜にトレンドラインを割って以降、まだ上値抵抗線を超えられていません。まずは抵抗線を超えなければ上昇トレンドに戻れません。

明日多少反発があれば抵抗線を超えることになりますが、MAがすべて下向きなので日本株全体としては弱い形です。商事に関しては自社株買いなどの大きな好材料があったので個別要因で値を保てた格好。

引き続きテクニカルとは別の領域ともなるトランプ関税というイベントが市場の焦点となっていますから、政策に左右される展開が続いています。

補足

なおテクニカル分析は、経済指標やイベント等による大きな流れが生じると効かなくなることもありますし、あくまで傾向として意識される可能性がある、といった位置づけと言えようかと思います。大前提として将来の株価はわかりません。

いわば「暗中模索、五里霧中という株式相場のなかで、暗闇をほのかに照らす懐中電灯にはなる可能性がある」といった塩梅。

一方、昨今はAIによる売買が隆盛を極めており、その売買判断にはテクニカルが用いられていると思われ、以前よりは有用性が高まっているのではないかと個人的には想像しています。ただし、いずれにしても特定の売買を推奨するものではありません。

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