資生堂(4911)の株価、テクニカルと過去PER・PBRから現状を確認

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資生堂(4911)の株価、大幅上昇で好材料が増える、反転には複数の関門はあり

化粧品大手・資生堂に関して、以下の視点で最新の状況を確認します。

  • テクニカル(日足、週足)
  • 過去PER・PBRレンジ

週足

週後半の木曜時点ですが、上値抵抗線を超えてきました。テクニカル的にはこの事象自体は反発に向けて好材料。

週を終えた時点で抵抗線を超えた状態で維持できるか、そして上値抵抗線から下値支持線に支えられた推移を維持できるかがひとつの焦点です。

もうひとつの焦点は、前週高値の2,595円を上回って週を終えられるかどうかですね。

ストキャスティクスの観点からは、パラメータを初期値より変えていますが、両線ともに上向きということでオシレーター(相場の売られすぎ・買われすぎ を示す指標)は現時点では悪くありません。

日足

決算翌営業日の水曜日(今日の前日)では、「赤字転落・減配、営業利益率改善、来期は黒字予想」という概要でヘッドラインとしては最悪の内容ながら中身は最悪とまでは言えない内容でした。

ローソク足はすんでのところでギリギリ「上影陽線(底堅いが上値の重さも目立つ)」となり、いわゆる「材料出尽くし」という言葉で結果的に処されよう流れかと思います。あの決算で陰線で引けずに踏ん張ったことは印象的です。

その翌日である本日2月13日(木)に「大陽線」となり、この状態を維持できればまさに材料出尽くしという言葉で直近決算は片付けられそうな塩梅です。

あとは本日上ヒゲのない「丸坊主」で終えられれば「上昇一辺倒で強気」を示しますし、上ヒゲができる「寄り付き坊主」なら、「基本的に強気ながら高値圏での出現では注意したい」ローソク足になります。ただ資生堂については高値圏ではなく安値圏なので、寄り付き坊主となってもローソク足が示すところは変わらず強気と。

ほか、25日移動平均線を陽線で抜けたことは好材料であり、今後の焦点のひとつは、これを上回ったまま維持できるか、というところです。下落トレンドで25日移動平均線を超えて推移するにはパワーが必要です。

そしてダブルボトムを付けるには、2,656円を超えて推移する必要があります。このように下落から上昇に転じるには関門が複数ありまして、それらをすべて突破できるかが重要な分水嶺と言えるかと思います。

過去PER・PBRレンジ

今期の利益水準は落ち込みが激しく、PERは176倍と異常値を示しているので資生堂に関してはPERは排し、PBRのみで判断します。

PBRは過去5年レンジが1.6~6.9倍で推移しているなか、足もと1.64倍と過去5年間で最も低い水準です。

したがって、過去PBRレンジの観点からは、過去の傾向と比して低位ということになります。

半値八掛け二割引:2,960円

なお、「半値八掛け二割引」という「高値の32%が底値の目安」を意味する格言があります。

資生堂に当てはめると高値が9,250円なので、32%を乗じると「2,960円」という値が算出され、すでにその水準を大きく下回っていることにはなります。したがって、「まだ下がる可能性はもちろんある一方で、高値からは相当下がった」ということは言えようかと思います。

まとめ

決算という大イベント直後の翌日は安値更新せず陽線で引け、翌々日の少なくとも場中では大陽線が出現、25日移動平均線も陽線で上抜けということで、短期的なテクニカルとしては好材料が増えています。

今後の想定する焦点は、以下のようにまとめられます。

  1. 上値抵抗線から下値支持線に支えられた推移を維持できるか
  2. 前週高値の2,595円を上回って週を終えられるか
  3. 25日移動平均線を超えて推移できるか
  4. ダブルボトムを付けるには、2,656円を超えて推移する必要あり

補足

なおテクニカル分析は、経済指標やイベント等による大きな流れが生じると、効かなくなることもありますし、あくまで傾向として意識される可能性がある、といった位置づけと言えようかと思います。

いわば「暗中模索、五里霧中という株式相場のなかで、暗闇をほのかに照らす懐中電灯にはなる程度」といった塩梅。

一方、昨今はAIによる売買が隆盛を極めており、その売買判断にはテクニカルが用いられていると思われ、以前よりは有用性が高まっているのではないかと個人的には想像しています(まだ勉強中)。

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