三菱商事(8058)の株価はトレンドラインを割るがW底をつけるか
本記事では、三菱商事(8058)の株価について、以下2つの視点で記します。
- テクニカルの観点
- PER・PBRレンジの観点(おさらい)
① テクニカルの観点:強弱入り混じる
下図は、三菱商事(8058)の日足チャートです。教科書的には1月8日の時点でチャートの形は悪化し、株価が弱含むことを示唆するサインが出ています。
12月初旬に一度上値抵抗線を上抜けた時は、12月3日と4日のローソク足を合わせて見ると十字線で強弱まちまちということで、上値抵抗線を抜けた後とはいえ強いか弱いかは微妙な状態でした。
しかし年末にまたも反騰した際には12月27日と30日のローソク足を足し合わせて見ても陽線ということで今度こそ本格的な反騰か、と思わせる動きでした。
ところが1月8日に明確にトレンドラインを割り込んだことで反騰を期待させる動きは一旦しぼんだかに見えるかたち。翌日は教科書通りやや大きめの陰線をつけ、弱さを感じさせる形になってきていますね。
他方、11月末と12月下旬の安値付近まで下がったことで、ダブルボトムまたはトリプルボトムを形成をねらった買いも入りやすいと思しき形ではあり、強弱入り混じる状況かと思います。
もちろん、以上はあくまでテクニカルの観点であって、「そのようになることが傾向的には多いと考えられる」というニュアンスです。
また、仮に市場心理が大きく傾いた状態(暴落や暴騰)となった時にはテクニカルは利かなくなるのでその点にも留意しておきたいところです。
② PER・PBRレンジの観点:下落めど1,900~2,500円程度
なお、バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジの観点から見た下落余地は、以下のように整理することは可能です。
今後の変数を除いて過去に依拠した机上の計算で、かつPERレンジがバフェット効果前の上限までの下落にとどまるという前提条件を付した場合、株価の下落めどは現在の2,500円~1,900円程度という結論が導出されました。
三菱商事(8058)の過去PER・PBRレンジから株価下落余地を探る 三菱商事の株価は軟調が続いています。 有名投資家ウォー...
まとめ
- 日足チャートではサポートラインを割り込んだことで教科書的には株価が弱含む傾向を示唆する一方でダブルボトム形成期待も
- バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジの観点からは、下値めどは1,900~2,500円程度という値が算出される
長期保有を前提とした株式投資であればテクニカル的にどのようなサインが点灯しようと構わず座して待つだけでよいことになりますが、もし短中期目線であれば、サポートラインを割り込んだ時にポジションを縮小するなどの行動も大きく負けないための一案かと思います。
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