ゲオホールディングス(2681)新規買い
リユース大手のゲオホールディングス(2681)を新規で1,800株購入しました。
- チャート
- 需給
- 業績
- 指標
これらを順に確認します。
株価チャート
8月時点では上図の通りで、上値抵抗線に綺麗に推し戻されていた状態。
足もと11月末時点では上値抵抗線を突き抜けたあと、大陽線を示現し、今週続伸。
株価は中長期では業績、短期的には需給が主因となって形成されるかと思いますが、上記テクニカルに加え、まず需給を見てみます。
需給:社長の自己株買付
同社の株価需給を考える上で材料視できるのは、筆頭株主である社長の買付です。
上記リンク先をご覧の通り、「株式会社城蔵屋」という資産管理会社を通じて株を買い集めており、直近では
- 8月2日
- 8月7日
- 11月8日
- 11月19日
に約4万株ずつ買われています。日足チャートを見るとわかりますが、いずれも押し目で買われています。
ふつうに考えれば安く買いたいとの動機が働きやすいはずであり、過去の買付実績から見ても、タイミングを計って買い付けているものと思われます。
2026年5月にかけて株が買い増される計画
2024年5月に以下開示がされています。
冒頭のリンク先の数字を足し合わせると、現在126万株を買い付けたことになるので、買付残数は単純計算では274万株になります。
後述しますが翌期の見通しをかなり保守的に見積もるなど、株価をわざわざ上げたくないかに見えるIRがみられるなど、やはり株を安く買いたい意図を感じさせる動きがみられます。
となると株の買付が終わるまでは上値が重い可能性も考えられます。買付の際にはそのほうが都合がよいですものね。反面、下押し局面では資産管理会社という買い手が現れるので、レンジを下抜けないとの期待もしやすいとも考えられます。
海外拡大
業態・業績を見てみます。以下資料は全て同社IRからです。
海外売上は順調に伸びている様子。
残存者利益なるか
低迷していた祖業のレンタル部門は、市場が縮小するもシェアが右肩上がりで残存者利益が期待されるか。また、償却をかなり終えてきており、会計上の利益は上げやすいか。
拡大するリユース市場のシェア
シェアが落ちなければ市場拡大にともなって業容も拡大するか。
保守的な通期見通しに「意図」はあるか
上段で述べたように、1Q時点で利益の進捗率が36~59%にもかかわらず通期予想を変えないなど、相当保守的な通期予想としています。
確かに株をできるだけ安く多く買ってから通期予想を上方修正したほうが金勘定としてはよくなるのでしょう。そうした金銭的動機が働きやすい状況ではあるだろうということです。
指標:過去5年レンジでやや割安
- 予想PER:10.9倍
(過去5年レンジ:8.0~27.4) - PBR:0.73
(過去5年レンジ:0.58~1.32)
予想PERは保守的な会社予想ベースなので、進捗率をふまえると実際は10.9より下がりそうです。
まとめ
ということでちょっとクセのある銘柄というか、「おそらく社長は自社株を安く多く買いたいであろうことから資産管理会社からの株式買付を満足いくまで終えたあとに好材料をIRで出すか」との思惑が生じるほどに保守的な業績見通しと過去の買付タイミングではあります。
実際、超保守的な通期見通しが出たとき株価は大きく下がりました。今後も同様に悪材料が(意図的か否かは別にして)出た際に株価が弱含むリスクが考えられます。
反面、業績の腰折れがなく順調にいけば、先行投資による負担次第ながら株価もいずれは上向いてくる可能性もあることから、この銘柄に一応張っておく、といった塩梅で新規買いとしました。