日本株は「しばらくレンジ相場」を短中期で想定したい理由
本日2記事目。
目下決算シーズンであってきたわけですが、TOPIX構成銘柄の来期(25年2-3月期、前期比)予想が出そろってきました。
売上高 | 営業利益 | 純利益 | |
---|---|---|---|
市場予想 | +2.9% | +5.9% | +0.1% |
会社予想 | +2.7% | -3.3% | -9.3% |
会社予想が弱いですね。
市場が2024年の日本株に強気だった理由・前提のひとつに、「堅調な企業業績見通し」が挙げられるので、ここが弱いと強気の前提がひとつ崩れることになります。
株式のバリュエーションを構成する主な要素に、金利と業績があり、その業績見通しが弱いと片手落ち状態といえます。
もっとも、日本企業は例年保守的な予想を出してくるので、今年も同様の傾向です。ただ市場予想との乖離が例年の一桁前半より大きくなっていることがネガティブです。
現にここ数日は米欧株の上昇率の割に、日本株はあまり反応せず劣後している状況。また、TOPIXの予想PERは足もと14.9と、伝統的に上値抵抗線となってきた15に近い水準で推移。
日経平均が41,000円をつけた時期は、来期の増益をかなり織り込んでいたでしょうから、会社予想が好転する可能性のある来四半期、つまり7月頃までは直近高値や4万円の水準を試す展開は想定しにくく、レンジ相場を想定したいと思います。
中長期目線の現物は引き続き保有し、信用は引き続きポジション軽めで維持しておきたいと思います。
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