サイバーエージェントが空前の好決算、PTSで10%超上昇も、前場で5%下落
いつかどこかで見た風景です。
サイバーエージェントは、前日4月24日に発表した第2四半期決算でゲーム事業の好調や、メディア事業の四半期黒字転換、上半期で通期予想を超過する利益水準など、かなりよい内容でした。
それを受け、PTSでは+11%高と好意的に受け止められました。ついにメディア事業が黒字転換し、通期予想をすでに超過ならば、順当な反応だと思います。
ところがまたもや京王電鉄などと同様、少なくとも前場では大きく反落する状態。つまり一部の個人投資家はPTSで買いで反応したわけですが、機関投資家やその他個人をふくむと売りで反応したことを示唆します。
たしかに通期予想を上方修正しなかったことで、利益確定売りにおされる展開というのも説得的ではあります。しかし今回の好決算を事前に織り込んでいたとは考えにくく、上り調子の銘柄ゆえの利益確定売りにおされるケースでしょうか。
同社は、前期に「新作ゲームタイトルの上振れ分を織り込んでいない」という前提で通期予想を出していることから、ある程度の上振れは織り込まれていたという考えも成り立ちそうですね。むろん「事実で売る」というのもよくみられる現象なので、その観点からも不思議ではないことになります。
サイバーエージェントの本丸は、ゲームの売れ行きというより、AIシフトという大きな流れに乗っていることで生まれるものと思います。
同社IRで「中長期で応援してもらえる企業をめざす」との文言が躍るとおり、中長期で見ていきたいところです。
日本株に対する所感
最近は日本株の地合いも短期的にはやや変化がみられ、好材料に素直に反応するよりも、むしろ悪材料に大きく反応することが目立ちます(たとえば以前までなら円安に好反応でしたが、最近は円安が進んでも反応していません)。
そうした地合いでは、楽観に傾きすぎないようにしたいところですね。
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