保険の本をいくつか読んで感じたこと

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保険の本をいくつか読んで思ったこと


率直な感想として、以下2点に尽きると思います。

  1. 複雑怪奇で、ほとんどの人が保険の内容を適切に理解できるのだろうか、といった疑問が残る(情報の非対称性に注意
  2. 結局、保険はあくまで保障や相続などを目的としたもので、収益性を求めるものではない(業者が介在する意味

①「情報の非対称性」はまずもって避けたい

なんでもそうですが、情報の非対称性にはよくよく注意する必要があると思います。自分はあまり詳しくないけど、相手は詳しいという状況です。

これはなるべく避けたい。なぜなら主導権を相手に手渡すことになるからです。もちろん、家族や友人など信頼している相手なら問題ないわけですが、ビジネス上の関係となれば、銀行も保険会社もあなたの幸福よりも財布をねらっている可能性は否定できません。

したがって商務において情報の非対称性(相手は詳しいけど自分は詳しくない)はまずもって避けたいことです。これは不動産も同様ですよね。不動産というのは大きな買い物なので、一般的にせいぜい一生に一度や二度しか関わりません。

したがって業者と購入者には著しく情報の非対称性が生じます。保険も複雑な商品が多いので同様というわけです。

② 業者が介在することで生じる「口銭」

商務において最も「低リスク かつ 着実に収益をあげられる立場」のひとつは、仲介業です。

彼らは商品の在庫を持たず、両者を取り次ぐだけで口銭(Brokerage)という手数料を得ることができます。

つまり彼らが介在すればするほど、利用者にとって収益性は落ちます。そして私も経験がありますが、仲介業は往々にして羽振りがよいです。

では保険というものを考えたときに、保険大手は年収水準が高いです。アクチュアリー(保険数理人)という専門職が商品設計をし、保険会社が倒産しないように必ず負けない利率を設定します。

それを担保するのは保険商品の購入者です。保険料を継続的に支払いながら、加入者が共同で金利変動などのリスクを負うわけです。

そして保険会社としては、保険料が常に加入者から入ってきますから、それを運用してさらに収益を上げることができます。保険は「不幸の宝くじ」と言われますが、この美味しいビジネスの胴元になることは、垂涎の的でもあります。

日本で郵政民営化がなされたあと、郵便局の窓販商品に外資系A社(アフ○ック)が加わっています。日本人は世界でもまれに見る「保険好き」ですから、垂涎の的でしょう。事実、「がん保険」という第三分野において外資系が優遇されている背景に、日米保険協議で日本が大幅に譲歩したとされます。

まとめ

さて、以下再掲します。

  1. 複雑怪奇で、ほとんどの人が保険の内容を適切に理解できるのだろうか、といった疑問が残る(情報の非対称性に注意
  2. 結局、保険はあくまで保障や相続などを目的としたもので、収益性を求めるものではない(業者が介在する意味

「情報の非対称性」と「業者が介在する意味」というのは、保険にかぎらず一般化して応用できるキーワードだと思います。

  1. 相手が詳しくて、自分が詳しくないという状況は著しく不利であること
  2. 商務においてあいだに入る業者が多いほど、事業者と利用者の収益性は落ちやすい

この点は認識しておきたいですね。もちろん、上記はあくまで「リスク」に焦点を当てたものであり、その反面利点もありますよね。仲介業者を挟むことで簡便になったり、相手が詳しければ教えてもらうこともできます。

したがって本記事はあくまで、意図して「無機質に」物事をとらえる観点で評した内容も含まれることを、念のため申し添えておきます。

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