日本株は「集中から拡散へ」という流れが続くか、Jリートも注目の安値水準
昨今は日経平均株価が史上最高値を更新したとニュースにもなるくらい、日本株が好調です。
昨今の日経平均株価は主に半導体の銘柄やファストリなど一部の値がさ株の寄与度が大きい傾向にあり、特定の銘柄の値動きに大きく左右されやすい性質があります。したがって、日本株全体の実情をより反映しているのは「東証株価指数:TOPIX」ですね。
年初来推移:TOPIX、半導体指数、商事、地所
下図はそのTOPIXと、半導体指数、三菱商事、三菱地所の年初来の株価推移をならべたものです。
ご覧のとおり、これら3銘柄はTOPIXを大幅に上回る推移をみせています。年初来、日本株は、半導体・商社などの一部のセクターに資金が集中してきました。
しかしここに来て三菱地所が一気に追い上げてきていることがわかります。三菱地所はこの10年間、EPSが右肩上がりにもかかわらず株価は右肩下がりでした。
こうした業績が堅調にもかかわらず株価がふるわない「出遅れ株」のひとつであった三菱地所が、ここに来て騰勢を強めています。
現在のねらいめは、「出遅れ株」と「Jリート」
同様に最近短中期取引でさわっている銘柄は、
- 京王
- エムスリー
- スカイマーク
- フューチャー
- オープンドア
といったいずれも直近で軟調な推移を示した銘柄です。
京王は最高益、エムスリーはまずまずの決算、スカイマークもまぁそうだろうという決算、フューチャーは最高益、オープンドアはまぁそうだろうという決算でした。これらの銘柄はすべて決算後に大幅下落しました。つまり出遅れているとも言えます。
冒頭に述べたように、日本株は一部のセクターに資金が集中してきたことから、こうした内需系(エムスリーは一部外需ふくむ)に波及するのか注目してきました。先週から今週にかけてちらほら、そして昨日はまさに「集中から拡散へ」を示現したような動きでした。
やはり株は忍耐。銘柄選別は必須ながら、我慢して下げたところをひろっていくと、ときに反騰。
こうした傾向が今後続くのかひとつ注目点です。半導体は指標的にはもうかなり高い位置にありますから、日経平均と共にいつ調整してもおかしくなさそうですが、大相場ではいくところまでいくこともありますね。
傾向として、まず大型株が買われ、とくに昨今のテーマはバリュー株ですから、3月決算に向けて大型バリューが本命というのがメインシナリオと想定されますが、いずれは日本株への資金が本格的に集中から拡散なるか。
したがって、信用口座は先述したような出遅れ株のスイングを引き続き試みたいと思います。
Jリートを打診買い
また、リートはコロナショック水準まで値下がりするものも出てきたので、打診買いしています。
- ジャパンリアルエステイト
- 三井不動産ロジパーク
分配利回りはかつてない4%を明瞭に上回る水準になっています。場中の動きを見ていると機関の売りのような動きですね。海外勢の売りで地銀がロスカットといった様相。
悪くない水準と思いますが、どうでしょうか。下げれば買い増し、信用口座なので買い玉の高いものから利確して取得単価をおさえられれば理想的です。
あとは大和ハウスリートなんかも以前と比べてだいぶ妙味が出てきてますね。住宅系なので一般にディフェンシブとされています。
Jリートは昨今の株式絶好調でも軟調なうえ、利益剰余金のほとんどを投資家に分配するので内部的に利益蓄積→複利増加がはたらかないため、好みは分かれそうですね。もっとも、NISA枠ならお手製複利が実現できますが。
まとめ
昨夏から日本株でやっているのは、下がっているものを買う逆張りスタイルです。
一定の忍耐を要しますし、銘柄選別が必須ながら、安全域を保ちやすいものと思います。
下がればありがたく買い、反発すれば欲張らずに利確。信用口座はこの繰り返しです。
当面の注目ポイントは、日本株が「集中から拡散へ」という傾向が続くか。興味深く市場に臨みたいです。
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