インド投信が10年以上経ってようやくプラスに。インドへの投資はどう思いますか。
投資初心者
インドの投信株(HSBCインドオープン)を10~15年以上前に銀行に進められるがままに購入しました。
買ってからずっとマイナスでしたが、昨年あたりからどんどんプラスになってきました。
インドに対する考察を教えてください。
題名: 初心者です
メッセージ本文:
はじめまして。投資の初心者です。
インドの投信株(HSBCインドオープン)を10~15年以上前に銀行に進められるがままに購入しました。
金額は少額ですが売却もせずずっと所有しておりました。それは買ってからずっとマイナスだったからです。
ですが、昨年あたりでしたでしょうか、どんどんプラスになってきております。
三菱サラリーマン様のブログにインドについてはあまり 書かれていなかったように
思います。
私のような初心者ではリサーチしようにもよくわからず、是非、インドに対する考察を教えていただきたいです。
よろしくお願いします。
こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。
まずHSBCインドオープンですが、私ならすぐに解約して、
- 「SBI・i シェアーズ・インド株式インデックス・ファンド愛称:サクっとインド株式)」というインド投信
に乗り換えます。詳細は後述します。
インドは発展形態が非伝統的
インドはその現在に至る成り立ちが一風変わっている国ですね。
イギリスの植民地であったことから英語話者が多く、米国に次いで「世界第二位の英語大国」とされています。
そうした言語的な親和性という背景もあってか、米国のIT産業の外注先としての地位を確立しています。米国の主要企業のCEOの多くも今やインド人です。
その反面、日本や中国、韓国など、製造業を中核とした発展形態とは異なり、製造業をすっ飛ばしていきなりIT産業で立国した特殊な発展形態ですね。
インドと中国、トイレの場所の教え方
商業界では「インドと中国とだけはやりたくない」という論調もありますね(笑)
象徴的な体験談を挙げると、トイレの場所を聞くと、
- ある中国人は、自信満々でまったく違う方向を指さし「あそこだよ」と平然と言い、
- あるインド人は、違う方向とわかっていながら「あそこだよ」とにやつきながら言う
※インドのサンプル数は少ないです
これは実際の話です(笑)。もちろん個別事例を一般化することなどできません。が、象徴的な一例だと思います。
インドと中国は「商売がうまい」
私もいやというほど経験しましたが、とある中国企業は平気で契約内容を反故にした挙句、契約にないことを平然と要求してきます。
他方、インドとの合弁企業への出向者は、メンタルがやられた人もいました。
文化がちがうと言えばそれまでですが、なかなかなんと言いますか、独特です。そうした両国が今や経済大国、またはそれに類する状態ですから、「日本がよしとする清らかな倫理など通用しない、冷徹で弱肉強食な国際論理が透けて見える」とでも言える一面があるかもしれません。
なにが言いたいかというと、「(倫理はさておき)中国とインドは商売がうまい」というのが個人的に体感した特徴です。大阪人は負けてられないですね。
また、インドは中国ほど苛烈な市場介入は表立ってみられず、中国より投資しやすい市場だと私は思います。
インドは人口が全体として増えるだけでなく若い世代が多い人口構成ですから、「経済成長期」にあるのは趨勢として間違いなさそうです。
インドの銀行株を見る
インドの銀行株を見てみましょう。
銀行株は基本的に経済が強いときに株価も堅調です。好景気で金利が上昇し、与信リスクも小さくなり、銀行株に追い風です。逆に不景気では金利が上昇せず、与信リスクも大きくなります。
したがって、その国の経済を見るうえで、1つの指標になると思います。
下図はインドの代表的な商業銀行「HDFC Bank」の株価です。米国にも上場しており、日本の証券会社でも買えます。
長期的に綺麗な右肩上がりですね。今後もインド経済の成長に賭けるなら、選択肢となる個別銘柄かと思います。
「HSBCインドオープン」は、解約したほうがよい
インドの投信株(HSBCインドオープン)を10~15年以上前に銀行に進められるがままに購入しました。
金額は少額ですが売却もせずずっと所有しておりました。それは買ってからずっとマイナスだったからです。
ですが、昨年あたりでしたでしょうか、どんどんプラスになってきております。
なお、ご質問者さまがお持ちのHSBCインドオープンについて、「10~15年以上前に銀行に勧められた」ということで懸念が生じました。
調べてみると、やはり手数料が非常に高いです。
- 購入時:3.85%
- 信託報酬:2.2%
信託報酬は毎年発生するので、そのぶんリターンを押し下げます。
顧客目線ではない、「銀行による銀行のための悪質な金融商品」とさえ言える水準です。今でこそ減りましたが、一昔前は本当にこういう金融商品が横行していました。
現在、ようやくプラスになったのであれば、私なら解約して、
- 「SBI・i シェアーズ・インド株式インデックス・ファンド愛称:サクっとインド株式)」というインド投信
に乗り換えます。こちらは信託報酬が「年率0.4638%程度」と問題ない水準です。
銀行に言われるがまま投資商品を買っていると、顧客目線ではなく銀行目線の商品を買わされるリスクが高まります。不明点あれば遠慮なくご連絡ください。
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もう7年前の記事ですが、当時よりは悪質な投信販売は減ったはずです。
中国はいろいろと金融規制があります。