今から最速で資産を2倍にしたい、私ならどうするか

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今から最速で資産を2倍にしたい、私ならどうするか

以下のような疑問に答えます。

今から投資するには何がいいか

とにかくはやく資産を増やしたい

あくまで私ならですが、以下の戦略をとります。

  • 今は米国金利が高いので、手持ちの米ドルで、米ドルMMF(=短期債)を買い、5%の金利収入を得つつ、暴落をねらって半導体指数(SOXX)を買う

「つみたてインデックス投資」はやらない

最速で資産増をねらう場合、平均点以上をめざすことになります。

したがって、S&P500や全世界株式(オルカン)をつみたてる、いわゆる「つみたてインデックス投資」は選択肢から外れます。これらは平均点をとる手法だからです。

S&P500の過去リターンは年率平均7%。7%というのは、投資額が2倍になるのに10年もかかる数字です。

しかも年率リターン7%という数字は、ブラックマンデー以降の40年間つづいた金融緩和による「追い風参考値」です(金融緩和で株価は上がりやすくなるため)

足もとは金利上昇局面であり、金利上昇は株式にとって逆風です。

年率5%なら、資産を2倍にするのに14年かかる

したがって仮に今後、

  • S&P500もオルカンも年率5%程度に落ち着く場合、投資額が2倍になるには14年かかります。
  • GDP成長率と同等の年率3%の場合、24年かかります。

ではどうするか。

  1. 個別株で1発当てる
  2. 暴落時に買う

この2つの方法に集約されます。

①は才能と経験が必要です。②は比較的ねらえます。そのため、①ではなく②を考えます。

「暴落」と、メディア騒げば、好機の兆し

新聞やテレビで「株価暴落!」というニュースが大々的に報じられたら好機の兆しととらえます。

たとえば、20%下がれば余裕資金の2割投入、30%下がれば3割投入という具合に、徐々に買い進める戦略です。

投資対象:半導体ETF【SOXX】

その際に買うのは、S&P500やオルカンではなく、半導体指数に賭けます。車や電子機器など半導体なくして現代の産業は成り立たないほど必須の財となっています。

上図のように(どこを起点とするのかにもよりますが基本的に)、フィラデルフィア半導体株指数に連動する「半導体ETF(SOXX)」が「S&P500」を上回る傾向が続きます。

変動率はS&P500より高いのでリスクも高いですが、今後も相対的に高いリターンが期待できると考えます(リスクとリターンは基本的に比例します)。

今後、調整局面が訪れる可能性

金融緩和で米国株を中心に株価が高い時期が続きました。

米国の中央銀行であるFRBは、先日のFOMCで少なくとも24年末まで高金利が続くことを示唆しました。

高金利は株式にとって逆風です。金利が高止まりする時期が長引くほど、株価が下落するチャンスは高まると思います。

コロナショック:2年で倍

S&P500のチャート(出所:Google)

2020年のコロナショックでは、暴落から2年で株価は倍になりました。

2008年のリーマンショックも、暴落から2年で株価は倍になりました。

このように、暴落時に買うことができれば、短期間で2倍にできる好機があります。ただしもちろん言うは易く行うは難しで、いつが底かはわかりません。

なので、リスクを覚悟で、たとえば以下のように決めておきます。

  1. 20%下がれば、資金の2割を投入
  2. 30%下がれば、資金の2割を投入
  3. 40%下がれば、資金の3割を投入
  4. 50%下がれば、資金の3割を投入

関連記事:S&P500の過去下落率と、逆ピラミッディングのシミュレーション

まとめ

  • 今は米国金利が高いので、米ドルMMF(=短期債)を買い、5%の金利収入を得つつ、暴落をねらう
  • 「暴落」とメディアが騒ぎはじめたら、好機が近づきつつある兆し
  • 暴落時に買い向かうには、あらかじめ資金の投入割合を明確にしておくと、実行しやすい
  • 変動率(リスク)が高くとも、より高いリターンを望むならば半導体ETF【SOXX】が一案

ただし、投資をするということは、大前提として「今後も現行資本主義が継続し、市場が成長する可能性に賭ける」ことになります。

また、高いリターンを望むならば、高いリスク(変動率)を許容しなければなりません。そうしたリスクを承知のうえで行動することが求められます。

さて、ここまで読んだ方はどうお感じになったでしょうか。元も子もありませんが、私が一番安全だと思うのは、「最速で2倍に増やそう」という野心自体を捨て去ることです。

人生における野心は、よき原動力にもなります。しかし投資における野心は、才覚や時機に恵まれなければ、失敗にもつながります。

それをよく勘案のうえで、自分がそれでも「最速で資産を2倍にしたい」のか、深く考えをめぐらせる必要があるかと思います。

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