共益費の値上げ通知が来たので、理由を問い合わせてみました
賃貸物件は通常2年に1回更新があり、借主は住み続ける場合更新料を払います。
そのタイミングで「共益費を1,000円値上げします」という通知が管理会社から来ました。
理由の記載がなく、値上げする背景が不明瞭なので管理会社に問い合わせました。わかったことを共有します。ちなみに物件は、業界首位級の住宅会社が施工する賃貸物件です。
共益費とは
まずそもそも共益費とは何か。共益費は、管理費とほぼ同じです。
家賃とは別に払うもので、一般的には主に以下の費用に充てられます。
- 共用部分の電気代、保守・交換代、ゴミ置場清掃費、エレベーターの電気代、定期点検、その他の部分の定期清掃費など
共益費を家賃に組み込む管理会社もあります。そうすることで、敷金や礼金、更新料がかさ上げできるので管理会社にとっては収入増になります。
(例:家賃10万円、共益費1万円なら、敷金や礼金は家賃10万×〇か月になるが、共益費なしで家賃11万とすれば、敷金や礼金は家賃11万×〇か月になる)
共益費の値上げ理由を管理会社に問い合わせた結果
要約すると、以下のような理由でした。
- 清掃代金の値上げ
- 物価上昇にともなう各種作業の人件費の値上げ
- 宅配ボックスの設置(宅配ボックスのとじ込みがあった際に、解錠のために人員派遣)
- インターネットの保守費用(設備の電気代は、使用料に応じて増加、以前より費用増加)
昨今の物価高による人件費の高騰や、追加で設置した宅配ボックス関連の費用等ということですね。
ネット使用料の増加はかすかにツッコミどころもありますが、いずれにしても賃貸借契約という契約である以上、
- 値上げに納得するなら、契約を更新する
- 値上げに納得できなければ、契約を更新しない
のどちらかをシンプルに選ぶことになります。
したがって、値上げの理由が常軌を逸したものでないかぎり、更新するかしないかの判断が変わることはありません。
値上げ理由を確認した背景
では、なぜわざわざ確認したのか。
それは、不明瞭な理由や背景は必ず自分で確認するという工程をふだんから踏んでおくことは大切だと思うからです。
特に不動産という業界は、情報の非対称性(=片方だけ情報を持ち、もう片方は情報が乏しい)が出やすく、注意しないと個人側が不利になることもあります。
そうした業界の特性があるなかで、主体的に理由や背景を確認したうえで意思決定をするという行為は、先方に対するある種の牽制や意思表示にもなります(海外ビジネスでは不可欠な工程)。
ちなみに、この管理会社(大手)は、
- 家賃の値上げ:市況に応じて
- 共益費の値上げ:コストに応じて
というかたちで、それぞれ別建てで判断しているそうです。
まとめ
- 昨今の物価高を理由として共益費(管理費)の値上げが実施されることもある
- 管理会社によるが、「家賃は市況に応じて、共益費はコストに応じて」決定する
- 「不明瞭な理由や背景、気になったことは必ず自分で納得いくまで確認する」という工程を普段から踏んでおくことは大切
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