日銀金融政策決定会合前のつぶやき(2023.7.28)
ブルームバーグ、ロイター、日経。この1か月だけでYCCに関して「修正あり or なし」で二転三転する内容の記事が出まわっています。
特に7月28日に日経が出した以下の記事は、日本時間午前2時、つまり米国時間です。
しかし本当にYCC修正するなら、なぜこの記事を出したのかが謎という興味深いというか。
というのも、YCC修正前に「YCC修正しますよ」と事前に伝わると、海外勢は事前に国債の売りポジションを建て、YCC修正後に買い戻せば利益を得られます。
実際に、以下の記事にあるように、本日の債券市場では国債売りがすでに活発化して長期金利は0.5%の上限を超えています。
仮に当局が意図的に日経に漏らした等の背景があって日経が飛ばし記事(というか、冒頭の記事内容はそもそも「案が浮上した」というだけなので、YCC修正と明言したわけでもなく、どちらにもとれる玉虫色の記事と思います)を書いたなら腑に落ちます。
それならば、2023年1月の読売新聞の飛ばし記事のときと同様に、日銀は海外勢にまた一泡吹かせることになります。
関連記事:日銀YCC政策修正となるか大注目【金融政策決定会合】
それにしても
- 7月14日:ブルームバーグがYCC修正観測
- 7月21日:「関係筋」の話としてロイターがYCC修正なし観測
- 7月28日:日経がYCC修正案浮上
という流れで市場がカンタンに右往左往しており、メディアは相場操作の主体になれるほどですね。二転三転しており、個人投資家は報道に右往左往・一喜一憂せず、自身の投資シナリオに沿ってどっしり構えていたほうがよさそうです。