米国高配当ETF【VYM】2023年6月も安定の増配、今は買い時か
2023年6月の配当金が発表され、1株あたり0.8767ドルでした。前年同月比で増配率3.4%。下図は歴年の配当です。
- リーマンショック以降、安定して増配傾向
今は買い時か? → 特段の割高感は見いだせない
できるだけ株価が安いときに買ったほうが、同じ投資額で多くの配当金を受け取ることができます。では、今のVYMは買い時なのでしょうか。
1つの目安にできるのは、株価を分配金で割った値である「分配利回り(=配当利回り)」です。下図のとおり、分配利回りが3.1%を超えているときは、結果的に押し目買いの好機でした(ただし、あくまで「押し目買い」のタイミングであり、長期で株価が成長することを前提とした目安)。
では、現在の分配利回りはいくらでしょうか。2023年6月23日時点までの分配利回り推移は、以下のとおりです。
- 2023年6月23日時点の分配利回りは3.22%。平均値の3.1%を上回る。したがって、分配利回りの観点からは、特段の割高感は見いだせない
2023年 高配当株ETFは、S&P500に劣後
下図は、年初来の株価チャートです。
- VYMはS&P500に劣後。2023年は米国高配当ETFは低調。したがって、市場全体と比較した観点からは特段の割高感は感じられない。
2023年は特にヘルスケアや生活必需品セクターといったディフェンシブ銘柄は株価成長に乏しいですね。ただし、セクターの強弱は循環していく、つまり好調な時期もあれば不調な時期もあると。
まとめ
現在VYMは、分配利回りが過去平均を超え、S&P500に比べて低調です。
ただ、「数年に一度訪れる暴落というチャンス」という水準にはありません。コロナショックでは分配利回り4.5%まで高まりました。
長期成長を前提とするならば、このような暴落局面で大きく買えれば、少ない資金で多くの分配金を得られます。
したがって、「長期つみたて志向なら買える水準ではあるが、購入タイミングを計って効率的な運用をめざすならば、今は数年に一度のチャンスというわけではない」という表現に落ち着きそうです。
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VYMに関する詳しい情報は、以下にまとめています。