今後の金(ゴールド)投資について考えていること
金価格をながめると、1970年代のインフレ期に暴騰し、のち低迷、そしてリーマンショック以降の金融緩和で再び暴騰し、またしばらく低迷、コロナ後の金融緩和でまた暴騰、といった感じですね。
金もほかの資産と同様に、インフレと金融政策から大きな影響を受ける傾向がみられます。インフレも金融緩和も、既存通貨の価値下落を意味しますから、その代替先となる金価格の上昇要因ですね。
金には昨年から資産の20%ほどを割いていますが、今後どうするか現時点での考えを整理しておきたいと思います。
金投資の目的
主に以下が挙げられます。
- インフレヘッジ
:2022年初から明確にインフレ率が高まった - 資産クラスの分散
:株や不動産以外への分散 - 既存通貨以外への分散
:ドルや円以外への分散
ユダヤ人は資産を、「①株 ②不動産 ③金」に分散するとも言われますね。現状この3つの資産クラスへの分散が個人的な基本路線であると思っています。
ただ、金は利息や配当を生まないので、金投資をやめて高配当株へ投資すれば、キャッシュフローは一気に増えることになります。
したがって、キャッシュフロー重視ならば金の優先順位は劣後しますが、ある程度の資産規模になってくると個人的には分散をしっかりしておきたいところです。
為替ヘッジをつけるか:為替の分散具合による
また、現在ドル円は140円と再び円安になっています。日銀の緩和縮小への思惑がくすぶるかぎり、昨年のように150円近辺まで進むことは考えにくいと現時点では思っています。
その想定シナリオに沿うならば、為替ヘッジをつけた東証ETFに乗り換えるのも一手ではあります。ただ現在の円資産とドル資産が半々に近いので、この分散具合はある程度は守りたいところなんですよね。
したがって、現状はドル建てのままを考えています。
金を保有し続けるのか
現状、米経済は労働市場などの指標をみるかぎり、いまだに強さがみられます。
インフレの高止まりが続いたり、引き続き各国の中央銀行が金を購入すれば、金価格に対して支援的です。一方、米経済・世界経済が景気後退となれば金価格も弱含む傾向がみられます。
このように、価格は上下していくわけですが、やはり以下に挙げた③の意義は無視できないものがあるかなと個人的には思っています。
- インフレヘッジ
:2022年初から明確にインフレ率が高まった - 資産クラスの分散
:株や不動産以外への分散 - 既存通貨以外への分散
:ドルや円以外への分散
したがって、金については利益を得ることが目的というよりは、資産保全の意味合いが大きいと思っています。
現時点を切り取ればけっこうな含み益となっており、利益確定の誘惑もあるものの、基本的には長期的に保有し続けたい投資対象という位置づけではあります。
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