旧中込学校(長野県佐久市)
祖母
よく祖母が言っていました。昔から長野は全国で率先して教育に力を入れてきたのだそうです。地理的に、「教育で身を立てる必要があった」からではないかと考えられます。
一定期間住んでみて思ったのは、長野はとにかく山が多いですね。すなわち平地が少ない。また、標高が高いため緯度のわりに気候が寒冷ですね。
山あいの場所なんかは、冬の朝晩はとくに冷え込み、散歩すると顔が痛くなります(笑)。北海道ニセコなみか、それ以上に朝晩は体感として寒いです。
そのような地理的な背景もあってか、特産物は以下などにかぎられます。
- 白菜、レタス(高原野菜)
- りんご(寒さに強い)
- ぶどう(寒暖の差がある地に適する)
- きのこ(山林)
- そば(米作りに適さない荒地や寒冷地でも育つ)
(ほかにも、お米は佐久周辺などで作られているのを視認しています)
そうした地理的・気候的な制約が、地域として特色を出す、または生き残るために、教育を重視する「教育県」となる土壌を育んだのかもしれません。
そんな教育県・信州にある「旧中込学校」に行ってきました。
旧中込学校
旧中込学校とは、明治8年(1875年)に完成し、国内の学校建築のうち現存する最古級の擬洋風建築物で、重要文化財に指定されています。
改変の比較的少ない建造物であり、校舎の場所が明治8年から変わっていないそうです。確かに、階段を上るとかなりミシミシ言って底が抜けそうなぐらいでした。
重要文化財「旧中込学校」は、
- 2階建ての校舎
- 別棟の資料館
があり、以下のようなものが展示されています。
- 明治から大正・昭和、戦争に至るまでの教科書内容(とくに現代の道徳にあたる「修身」)の変遷
→ 徐々に思想色が強くなっていきます
- 実際に使用していた教科書
→ 昔の紙はシワシワで、摩耗しやすそうです
- かつての教室、職員室、校長室などの各部屋に、教育資料が展示されています。
→ (昔の子供のほうがよく学んでいたのでは…)
左手:講堂(音楽室)、右手:第一教場 - 小使室もありました、昔ならではですね。
資料館はこんな感じです。こちらに当時の「修身」の内容が記された教科書が展示されています。
各地をめぐり、吸収する
こうして各地をめぐって、博物館や資料館などで、過去から現在に至る歴史や系譜に触れることは人生で大事にしたいことの1つです。
一歩ひいて中立を期したうえで、しっかりと吸収したいと思います。こうした経験と知識は、いずれなにかにつながっていくのです。
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