暴落が来るまで現金か債券のどちらで準備して、株式を買うか

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暴落が来るまで現金か債券のどちらで準備しておくか

「キャッシュフロー重視で高配当株ETFをメインに投資されている方」からご質問をいただいています。

質問者さま

暴落が来るまで、株式購入のための資金を現金か債券ETFのどちらで保有しておけばよいですか

ご質問

ご質問

題名: 債券ETFの運用について

メッセージ本文:
毎日のようにブログを拝読させていたき勉強させていただいている者です。
いつもありがとうございます。

私はキャッシュフロー重視の投資家であるため、高配当ETFの投資額を増やしたいと考えております。

しかし現在、株高局面にあり、高配当系のETFでは積立にくいと考えております。

含み益含めて2000万円程度を米国高配当ETFで運用しております。
当面の間はつみたてNISA、iDeCoでのみ、つみたて投資を継続して現金比率を高め、昨年のような大暴落が起きたときに、ドカンと買付しようと考えております。

現在の戦略として考えているのは、

  1. キャッシュは生活防衛資金程度を置いておくことにしておき、
  2. 余剰資金はAGGやBNDなどの暴落耐性の高いETFに投資をする(本当は高配当のLQDが魅力的に感じるのですが暴落時に売却することが大前提なのでLQDは選択肢から外れます)
  3. そして株価がクラッシュしたことを確認したところで保有しているAGGなどのETFを売却して米国高配当ETFを買い直す。

この戦法を取りたいと考えています。

ただ一方でお尋ねしたいのが、暴落が到来するまで債券は買わずにキャッシュで持っておき、暴落がきてから高配当ETFを購入。この戦法の方がシンプルなのかとも考え始めております。

またはその他の方法があるのか…ご意見伺えると幸いです。よろしくお願いいたします。

こんにちは。こちらこそいつもご覧いただきありがとうございます。

回答

まず以下についてコメントさせていただきますね。

しかし現在、株高局面にあり、高配当系のETFでは積立にくいと考えております。

含み益含めて2000万円程度を米国高配当ETFで運用しております。

当面の間はつみたてNISA、iDeCoでのみ、つみたて投資を継続して現金比率を高め、昨年のような大暴落が起きたときに、ドカンと買付しようと考えております。

そうですね。「平時は一定程度は株式を積み立てておき、暴落の際に多めに株式を買うことをめざす」というのは、穏当な手法のひとつと思います。

市場の下落タイミングは読めないため、「平時から少額つみたてで少しリスクを取ってリターンをめざす一方で、暴落が来れば多めに資金を入れてリターンを伸ばすことをめざす」という中庸的な形ですね。

では、その暴落の際に投入する資金は、平時は以下どちらがよいかということですね。

  1. 現金として持つのか
  2. 債券に投資しておくのか

米国債券のトータルリターン(過去5年・10年・15年、年率)

では、米国債券のリターンを見てみましょう。

2005-2019年 2010-2019年 2014-2019年 2017-2019年 2019年
米国株式 9% 13% 11% 15% 27%
米国債券 4.2% 3.8% 3.1% 4.0% 8.7%

※AGG(iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF)の参照指数:Bloomberg Barclays US Aggregate Bond Index に基づく

米ドル建てで、概ね3~4%のリターンです。日本人の私たちからは円建てで見ると、ここから為替分が上下に振れることになります。

これぐらいの数値ですと、よほど多額の資金で長期で考えないかぎりは、現金にするか債券にするかで、そこまで大きな差にはなりにくいと見てよいでしょう。

よって、以下整理でよいと思います。

ポイント
  • シンプルにしたいならば、現金で保有
  • 「為替リスクを負って多少のリターンを得たい」ならば、債券ETFへ投資

ちなみにLQDについても記載いただいているので、念のため以下もご参考まで。

LQDについて

LQDについて、ご理解の通りです。

LQDは分配利回りが高いですが、AGG/BNDと比べて格付けが低い債券で構成されます。

そのため、暴落耐性(下落幅の小ささ)を優先する場合はLQDよりAGG/BNDの方が適しています。

  1. 投信かETFか
  2. 債券か現金か

微に入り細に入れば、違いはあります。しかし多額の資金を長期運用しないかぎり大差がないことが多いです。あとは好みになってくるということです。

今回については、お好みに合わせて選択してよいレベルの差異だと思います。

ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone.

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