FIRE後、収入はいくらになったか。内訳・状況・所感。
FIRE達成後の収入について各所インタビューで聞かれることが多いです。また、FIREしてから2年が経過し、客観的な数字も有意にそろってきたので各所で答える前にまずはブログで詳細をまとめます。
正直もうお金や収入状況が人生の分水嶺になるほど重要ではなくなっていて(お金はあくまで人生の選択肢を増やす手段にすぎず、私の価値観においてはお金はある程度あればそれ自体が目的にはならない)、もちろんだれかやなにかとの比較対象とするものでもなく、あくまで一例ご参考という形で記しておきます。
また、これもあくまで一例ながら本記事を通して伝えられることは以下3点と思います。
- 「好きなことを仕事にすることにデメリットは見当たらない」と率直に感じている
- 「FIREしたから会社員時代より収入が減る」とはかぎらない
- 「FIRE=働かない」とはならない
FIRE達成後の収入は月いくらか
では具体的に数字を見ていきますが、いくらなのかに着目するというよりは、上に述べた観点から見ていただければと思います。
月によって変動が大きく、月収で40~250万円です。内訳・構成比も月によって大きく異なります。
この数字は想定していませんでした。だからこそFIRE前は配当の多寡にこだわり続けてきたわけです。
「1つの扉(お給料)が閉じたと思ったら、もう1つの扉(興味ある活動による収入)が開くのではないか」という想定は現実化したことになります。
人生の有限性に由来する時間コストを報酬単価として設定することはあっても、ここから意図的に収入額自体を目的として増やしていく動機は働きません。
収入の内訳
主な内訳は以下の通りです。
- 農業
- 除雪
- ブログ
- 書籍の印税
- セミナー講演料
- 各種メディアの出演料
- 株式投資による運用収益
- 資産運用(ライフスタイル?)のコンサルティングなど
サラリーマン時代と異なり、定期収入以外に不定期収入があるため月によって変動があります。
収入の源泉は「興味ある活動」から
また、基本的に
- 「仕事」「はたらく」といった感覚ではなく、
- 好きなことを中心に「興味ある活動」から結果的に金銭という対価を得ている、
というかたちです。
これは理想的な状況だと受け止めています。受ける仕事はその時々の諸事によって取捨選択するため、一定の主体性が伴います。そのため、その意思決定によって生じる責任や結果に対してもある程度の納得感が生まれます。興味ある活動を続けてはじめて、ようやくわかったことも多々ありました。
除雪はそれなり、農業は最低賃金の水準ですがお金のためにやっているのではなくむしろ学べることが多々あり、経験・知見に重きを置いているので、ありがたく感じています。
資産運用による収益については好ましい数字です。ただしそれとは裏腹に、ある程度の額を築いたことで「自身の」資産運用の重要性と興味が以前より急速に失せました。結局、やはり私にとって投資とは、人生の選択肢を増やす手段に過ぎなかったということなのでしょう。経済や金融自体への興味は依然あります。
また、興味ある活動を通じて今まで関わる機会のなかった業界や人々とお話したり知遇を得ることも貴重で刺激的な経験だと感じています。
ラジオやセミナーで口頭でなにかを伝えるというのも、新たな自分を発見するきっかけになりました。
発見・経験・識見、これらは収入額なんかよりよほど重要だと思います。収入額は無機質に表出した数字でしかなく、それ自体は本質的な対象ではないですね。
資産運用の有料コンサルの経緯
ちなみに
- 資産運用(ライフスタイル?)のコンサルティング
と記しましたが、これはありがたいことに、ひょんなことから始まりました。
「有料で資産運用のコンサルを」という経営者の方からご依頼がありました。私はまず無料でのブログ回答を提案させていただきました。それでも「きちんとお金を払った上でコンサルティングを」ということでした。
そこで、時間単価を設定した上で、要した時間や回答内容に不明瞭・不義を感じれば相談者さまが調整できる余地を付帯事項としました。そのお方は私の対応に誠実さを感じてくださったとのことで、結局提示した額よりもっと多くの額をいただいてしまいました(この話はブログ等で記していただいて問題ない旨、ご提案いただきました。本当に深いご配慮痛み入ります)。両者に不義なく義があったからこそ成立した身に余るお話だと思っています。
自分が貫いてきた信条に沿ってお応えし、そしてそれに対する対価として一定の評価をいただけたのは僥倖に感じました。なんらかの形で参考としていただけるのはやはり光栄に思いました。
もちろん、今後も今まで通り無料でブログ回答というかたちでご相談に応じるのはまったく問題ありません。
言えること
以上みてもお分かりの通り、あくまで一例ながら以下のことが言えます。
- 「FIRE=働かない」ことではまったくない(※)ということ、むしろ経済的自由を得ることで、好きなことを中心に生きやすくなるという位置付け
- そして、会社員を辞めたからといって収入が減るとはかぎらないということ、
- さらに、自分が興味のあることから収入を得るというのは非常にやりがいを感じられるということ
「好きなことを仕事にするのは大変」という言説を聞いたことがあります。今までのところ、私はそんな風に思ったことはないです。「好きなことを中心に仕事(というか興味のある活動)にするのは納得感と充実感がある」と私は思います。そもそも「仕事」とは思っていないわけですが。
ちなみに、そもそも(※)については厳密には「はたらく」とはなにかを定義しないと、本質的でない表層的な話にとどまってしまいます。関連記事を以下載せておきます。
人によってFIREのかたちは様々あるでしょう。事情も価値観もそれぞれありますね。一方で私たちは社会の構成員であり、社会に対して応分の負担を経て、社会からのサービスや恩恵も享受しています。個人的にはやはり社会性のある活動を、私なりにこれからも続けていけたらと思っています。
以上簡単ですが、まずはブログでまとめておきます。
Best wishes to everyone.
関連記事
サラリーマン時代の一例としては以下に記していました。
時間が新たに生まれるので、少なくとも純減にはなりにくいと。
米国株のポートフォリオは以下のようになっています。