陸上男子400mリレー、お疲れ様でした。
東京オリンピック陸上男子400mリレーは、バトンが渡らず途中棄権という結果になりました。
結果は残念でしたが、畏敬の念しかないです。
むしろなによりも、多田選手のロケットスタートが最高にかっこよかったですよ。
選手たちは他人の知る由もない血の滲むような努力を重ねて、今日という日を迎えたはずです。
当然ながら本人にしかわからないことが幾多もあるでしょう。周囲にできることがあるとすれば、それは選手たちの気持ちをおもんばかり、労を労うことだけではないでしょうか。
多田選手の本当に素晴らしいロケットスタートが決まりました。バトンが渡っていたら金メダルもあったのではと思うほどのロケットスタートでした。
ですから、見ている日本人ですらこの結果に悔しい気持ちが生じたのではないでしょうか。選手本人たちはその何万倍も悔しいはずです。
この一瞬のために5年間という歳月を費やし、ましてや前回が銀メダルで期待も背負い。
「攻めた結果なので、その結果を受け止めます」
という言葉でなんとか表現してみても、この言葉以上にもっともっと多くの感情があり、もっともっと多くのことが頭をよぎり、もっともっと複雑で得体のしれないものを感じたはずです。一朝一夕にはなかなか処理し難いであろうことは容易に想像できます。
また、選手たちが気の毒だと思ったことがあります。仕事とはいえ、リポーターの方が選手たちに今の気持ちを色んな角度から質問し、選手が答えないといけない状況だったことです。
選手たちのことを思うと、だれもなにも聞かれたくないでしょうし、傷に塩を塗る行為でしょうし、選手たちの精神面を考えると、そっとしておくのが本来的には一番じゃないでしょうか。
スポーツは本当に厳しくもあり、栄光に浴せる世界でもあり。メダルの有無に関わらず、結果に関わらず、オリンピックに出る時点で凄まじいことだと思います。
ただその裏に、選手それぞれにドラマがあり、人生模様があり、事情があり。
過去は変えられないので前を向くしかないなんてことは選手自身がだれよりもわかっていることでしょう。この結果自体も今後の人生における鋼鉄の鎧となってメンタルを守ってくれるものになるのかもしれません。
いずれにしても陳腐な言葉ではとても表しきれない、そんな400mリレーでした。
それにしても多田選手のロケットスタートがかっこよかったです。
世界陸上でまた選手たちの勇姿が見れるかもしれないことが、今から楽しみです。
Best wishes to everyone.
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