映画「めがね」、日々を忙しく生きる人こそ見ておきたい映画

映画「めがね」、日々を忙しく生きる人こそ、一見の価値ある映画

今回の映画

情報社会である現代、

  • 日々を忙しく生きている
  • 主体的に沈思黙考する時間を設けることを忘れかけている

こういった人々は、近代より増えているのではないでしょうか。

そういった方々には特に、本作を通して感じるものを見いだせるかもしれません。

本作は一貫して牧歌的です。南の島の民宿が舞台で、ドキドキハラハラといった要素はなく、穏やかに見れる映画でもあります。

そして、現代の忙(せわ)しなさを、それとなく柔らかく風刺する、そんな要素も見いだせると思います。

あるひとりの都会人

仮に地域性によって人々を大別するのであれば、以下区分けが一応可能と思います。

  • 都会人
  • 田舎人

作中の小林聡美さん演じる主人公こそ、まさにクラシックな都会の勤め人のように、私には映りました。作者も「典型的な都会人」を意図して描いた人物なのではないでしょうか。(もちろん、よいわるいという皮相的な意味ではなく)

主人公の特徴(前半)
  1. 余白や黄昏を楽しめない、
  2. 旅行は観光ありき、
  3. 何事もきっちりしていて、
  4. 何事も目的意識に似たものがあって、
  5. 田舎特有の言語化できない時の流れに対して、理路整然と言及または疑義を唱える

ここの人は、なにをしているんですか? → 「黄昏れ」

主人公

「ここの人は、なにをしているんですか?」

小林聡美さん演じる主人公は田舎の宿屋の主人にそう問います。それに対して主人は一考のち「黄昏る」という趣旨の口上を述べます。

作中の主人公は、最初は

主人公

はぁ?

という受け止めですが、徐々にその意味を理解していきます。

夕陽を見た時に、黄昏るの??

どういうときに黄昏ますか?という地元の人の問いに対し、主人公は

主人公

夕日を見た時とか

その回答に対し、

地元の若者

「なんか・・単純というか…(笑)」

と地元の若い人が苦笑します。

黄昏るとは、「夕陽があるから黄昏る」という、そういう黄昏ではないことを暗示しています。

「夕陽があるから黄昏る」という論理展開は、いかにも頭で考えだした展開というか、既に黄昏れありきというか、既に頭で考えたことありきというか、そんな感じがしませんか。

言うならば、「自然発生的でない黄昏れ」というか、もっというと「内発的な動機付けによって導き出された【黄昏る】という行動ではない」と思いませんか。

黄昏れとは、つまりは「余白」

人生は黄昏れるようなものなのでしょうか。夕日があるから黄昏るのではなく、黄昏る時間もやはり必要ということでしょう。つまり、「余白」ですよね。

「余白」というのは、大切にしたいものです。特にFIREしてからそう感じます。経済的・精神的・時間的な余白というのは、着想をも向上させるものだと感じています。

作者から「これぐらいゆっくりでもいいんじゃないかい」と問いかけられているような作品です。

  • 島に来たい時に来て、
  • 寝たい時に寝て、
  • 食べたい時に食べて、
  • ややヘンテコな体操をして、
  • やりたいことをやって、
  • ふらっと来てふらっと帰る

でもそれって、実は尊いことでもあるんですよね。

もたいまさこさんが演じる「ふらっと来てふらっと帰る人」が、作中には登場します。

その人はよく急に店をたたんでいなくなるわけですが、それは「元の世界に戻っただけ」かもしれないのです。その方が普段なにをしているのかは明瞭に描写されません。

ふらっと自由に来るけど、でもそれはずっとじゃない。ふらっと来る島での時間は大事な時間で、だからこそ尊いのかもしれない

梅はその日の、難逃れ

もうひとつ、印象的なフレーズを。

「梅はその日の、難逃れ」

作中に何度か出てきます。

朝食のシーンで梅干しが必ず食卓にのっていて、梅干しをつまんで「梅はその日の難逃れ」と呟きながら毎回パクッと食べるのです。

これがなんかいいんですよね。

私も早速、今朝は梅干しを食べました。この映画を観て以来、なぜかはわかりませんが、毎朝梅干しを食べてます 笑

Best wishes to everyone.

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