サラリーマンを辞める理由・踏ん切りとはなにか。
今まで所属していた環境から、新たな環境、それも不透明な部分がある環境へ一歩踏み出すには、やはり相応の決断・勇気・エネルギーがいると思います。
現代では、成人の場合、「所属していた環境」とは、多くの場合サラリーマンですね。
以下ご質問をいただいています。
題名: サラリーマンを辞める踏ん切りについて
メッセージ本文:
三菱サラリーマン様
突然のメール失礼いたします。
いつも楽しくブログ拝見しております。また、書籍も熟読し、非常
さて、以前ブログで書かれておられました「1億円到達よりセミリ
私はそれほどお金に執着がなく、支出の最適化も概ね出来ていたた
このため、将来的に(受給開始年齢は遅れるかもしれませんが)多
妻ともども登山やアウトドアが趣味ということもあり、山々が近い
(頭では時間が有限なのも分かっているのですが・・・)
三菱サラリーマン様はどのように踏ん切りをつけられたのでしょう
多様な価値観がある中、漠然とした話でお答えしづらいかもしれま
年齢:37歳
家族構成:私、妻
寒い日が続きますが、健康にはくれぐれもご留意ください。
上記ありがとうございます。以下回答いたします。
私の場合
一例としてご参考まで、家族という観点では、以下の通りでした。
- とにかく若くて体力のある時期に、存分に自由を謳歌し、やりたいことを片っ端からやっておきたい。早い段階でまず1周をまわりたい。でないと、去世の際に後悔する。
- 親もいつ世を去るかわからない。忙しく働いているうちに親も体力が落ち、一緒に旅行や登山もろくに行けなくなったという帰結だけはなんとしても避けたかった。
サラリーマンとしての待遇はよく、貴重な経験をさせていただいたので今でも感謝しています。ただし、上記優先度と比べると、最後の方の時期では比べる土俵そのものが異なりました。
可視化して、対話・客観視する
- 退職してやりたいこと
- 退職を思いとどまらせるもの
とりあえず、上記2事項を徹底的に書き出して、可視化してみてはいかがでしょうか。
奥様と一緒に可視化されるのもよいかもしれません。身近におられます。自分より客観視できている視点もおありと思います。
おそらく、
「①退職してやりたいこと」>「②退職を思いとどまらせるもの(好待遇?)」
となっていない(あるいは、自身で明確には気づいていない)からこそ、
ずるずると働いている状況です。
(頭では時間が有限なのも分かっているのですが・・・)
(ご質問文より抜粋)
という表現として表出されているのだと拝察します。
また、差し迫ったなにかがない限り、あるいは実際に身近な人を亡くしていない限り、なかなか「時間が有限」とわかっていても、なにかピンと来ない部分もあるのかもしれません。
FIRE実現に大事な要素
FIRE実現
に一番大変なのは、資産額の達成よりも、人生を変える勇気を出す ことかなと最近思っている次第です (ご質問文より抜粋)
とも記載いただいております。はい、FIRE実現には資産額は要素の1つに過ぎず、最重要なポイントではないというのが、私の考えです。
勇気も必要かもしれません。
一方で、心にふつふつと湧いてくる願望・鬱積したものがあれば、もうこれは一定期間経つとなにかがきっかけで噴出・爆発することもあります。その場合、踏ん切りもつきますね。
ほかに本当にやりたいことがあれば、噴出するのは時間の問題だと思います。私はそうでした。
以上述べたように、踏ん切りとは、自然かつ内発的動機づけであればあるほど、その後の後悔はないと思います。
内発的動機づけとは
お金のためでもない、打算的なものでもない、怒られないためでもない、その活動がしたいからするという動機づけです。
たとえば、一銭にもならない趣味などは、内発的動機づけによる活動です。
まとめ
それだけまだ迷われるということは、本当に自分が欲しているのかを問うてみてもよい一方で、実際に退職へ一歩踏み出すと、第2の青春を迎えたように急にエネルギーに満ち溢れるかもしれません。
こればかりは、当人にしかわからないため、やはり以下2要素
- 退職してやりたいこと
- 退職を思いとどまらせるもの
を徹底的に書き出すなどした上で、とにかく自分と対話・客観視し、内発的動機づけの有無を確認することが、
- FIRE後の後悔をなくし、
- FIRE後の理想とのギャップをなくす、
ことにつながると思います。
退職はあくまで手段ですよね。サラリーマンを続けることで自分を表現できる方もいれば、独立してこそ自分を表現できる方もいます。
前者であればサラリーマンを続けるのが性に合っているのでしょうし、後者であればその逆ですね。
どちらかに振り切れていれば、踏ん切りもつきやすいと思います。こういった観点で一考するのも一案と思います。
ご質問ありがとうございました。ご参考になりましたら幸いです。
Best wishes to everyone!
サラリーマン卒業については、以下もご参考に供します。
金融資産というのは、安心材料の1つでしかないのではないでしょうか。
煽情的なタイトルですが、あながち遠い表現ではないと当時は感じていました。昔の自分を思い出させてくれるなにか(たとえば学生時代の友人)との再会は、本来の自分を思い出すことにもなります。