今の株式市場に対する雑感とポジション【攻めすぎず】
2020年12月現在、今の市場に対する雑感をしたためておこうと思います。
コロナショックの大暴落を経て、S&P500は年内に高値を取り戻し、市場はその楽観を謳歌しています。
しかし個人的には、どうも違和感をぬぐえない部分もあります。とはいえ、低金利は高PERを正当化するので、まだまだ堅調が続いても全くおかしくありません。
杞憂に終わるとよいのですが。
「金融緩和」と「S&P500」
FRB(連邦準備制度理事会)のバランスシートを見てみましょう。
※FREDのデータより作成
QE1、QE2、QE3という量的緩和を経て、コロナショック後にバランスシートは急拡大しました。
イエレン女史の利上げ時期を除き、バランスシートは拡大し続け、金融市場も踊り、ますます格差は拡大することが予想されます。
果たして、持続可能な発展を遂げられるのでしょうか。
そもそもそれは発展なのか、果たして格差の拡大という名の片一方の吸い上げか。
金融緩和の終了が意識されない限り、株高も続きそうです。
「資産価格」と「物価」
資産価格と物価を見てみましょう。
「金融緩和の物価に対するインパクトは限定的」という傾向が、日米欧において過去10年で示されました。
コロナショック後の物価は低調にも関わらず、資産価格は急上昇といった様相です。
この乖離が一時的なのか不明ながら、今の市場状況と相まってはなんとも違和感もぬぐえない現象です。
市場に対する雑感とポジション
調整がいつ来るのかは不明ですが、「金融緩和というのは、通貨の信認低下(時期が後ずれするにせよ)とセット」だと私は理解しています。
タイミングを計って投資をすることに再現性は見いだしづらいため、「常にある程度のポジションを市場に置き続けることが、引続き最適解の1つ」とは思います。
その意味で、元来のスタンスに大きな変化はないものの、2010年代の米国株リターンは「出来すぎ」であり、2020年代は、少なくとも伝統的な7%近傍の年率リターンに回帰する可能性が高いと保守的に想定しています。
ガンガン攻めたい投資家でなければ、ポジションを傾けすぎる必要はなく、Greedyとは少し距離を置き、一定のポジションは様子見姿勢でも全然よいですね。個々のスタンスと資産形成ステージによりますが。
FIRE後は、FIRE前よりポジションを軽くし、多めに現金または現金同等物を持っておく予定です。
ポジション縮小には機会損失リスクも伴いますが、攻める必要がなければ十分と思います。
Best wishes to everyone!
2019年末にかけて、買い増し候補がなくなるほど市場は過熱気味でした。
FRBの利下げ局面における動きです。
株式市場の過熱感を見る上で、有用な指標の1つです。