【セミリタイアに踏み切るか】家族との時間を大切にしたい、副業あり・支出最適化済・資産3,600万の方からのご相談です。
セミリタイアに踏み切るにあたっては、いくつかの判断材料があります。
- 価値観
- 資産(ストック)
- キャッシュフロー(フロー)
- 支出水準
- 家族構成
- セミリタイア後になにをしたいのか
いずれも重要な要素ですが、なかでも根幹を成すのは、①・④・⑥だと思います。
以下は、いただいたご質問です。
題名: セミリタイヤ可能でしょうか
メッセージ本文:
ブログ拝読し、三菱サラリーマンさんの価値観に大変共感いたしま
そろそろ豚舎を出て、セミリタイヤしたく思っています。
リタイヤ後は、父も高齢なので実家の農家を継ごうかと思っていま
既にほそぼそ農園経営を始めており、農園は今年で4年目現在の売
現状—————————-
私42歳・娘3歳
夫は非常勤の大学講師業でわずかな収入、別居しており娘は私が養
普通預金 200万
ウェルスナビ 2300万
Theo 1100万
(ロボアドバイザーは友人の勧めで始めました)
サラリー収入 430万
副業 農園経営 160万
——————————
元々将来は農園経営にシフトするつもりでしたが、いつまでも豚舎
しかし、小さな娘と高齢の両親との時間を大切にしたく、そろそろ
私も三菱サラリーマンさんと似たような支出の最適化を10年以上
ただ今後の娘の教育費だけ、シングルマザーのようなものなので気
ブログと著書を拝見し高配当株ETF「VYM・HDV・SPYD
これでなんとかセミリタイアできるか、アドヴァイスいただけたら
豚舎と違い、自然の中での暮らしが気に入っていますので、農園の
ブログ大変楽しく拝読しております。ライフスタイルなど大変参考になっています。
ありがとうございます。
上記、ありがとうございます。
農園のお仕事、本当に楽しいですよね。私もそう感じています。
アドヴァイスとの記載、勝手に親近感を感じております。私もピザのことはピッツァと呼び、ウイルスのことはヴァイラスと呼んでいます。(ツッコむ人がいる時限定)
話がそれまして申し訳ございません。
私なら、セミリタイアに踏み切るだけの要素は、十二分に揃っていると考えます。
さて、あくまで私の独断と偏見ながら、私でしたらセミリタイアに踏み切ります。背景は以下です。
①価値観(大切にしたいもの)、②支出の最適化、③ある程度の金融資産
- 支出の最適化済(月10万円)
- 既に生活費を上回るご実家由来の農園経営(売上ベースではあるも)
- ある程度の金融資産(3,600万円)
- 農園の仕事を楽しめる価値観
- 子女・高齢のご両親との時間を大切にしたい
これだけの条件が揃っていれば、私なら即座にセミリタイアに踏み切ります。
ご実家が、農園を既にされていて、その魅力を既に感じてらっしゃる、そしてご家族との時間を大切にしたい、もうこれら定性的な理由だけでも十分だと感じます。
加えてある程度の金融資産がある、そしてなにより支出の最適化がお済みであるのも非常に大きいですよね。
セミリタイアを考える上で、決定的に重要な要素は、支出水準に帰します。
教育費は、子育て方針で千差万別。何に重きを置くのか。
差し当たってのご懸念は、ご記載の通り子女の教育費と思います。これはひとえに、どのような子育て方針かで大きく変わりそうですね。
- 都会で塾通い、受験競争、
- 田舎で自主性、いずれDecent Work(働き甲斐のある人間らしい仕事)へ
上述2項は、二律背反のものではありませんが、どちらを選ぶのかで教育費は大きな差を生むと考えます。Decent Workとは、たとえば植林・農業・林業など第一次産業です。
私は、第三次産業(いわゆるホワイトカラー)・第一次産業(農業)のいずれも現時点で経験しています。
別途まとめる予定ですが、やはり第一次産業の充足感というのは、ほかでは得られないものがあります。まさにDecent Workです。
ご質問者さま(お母さま)の表現される価値観から察するに、上述②の価値観もおありと推察しますが、
- 今後どういった形でお子様を育て、
- 世界・社会のどういった面をお見せになるのか、またはお見せになりたいのか、お子様に感じて欲しいのか、
これらを追究することで、自然と方針は定まるのではないかと僭越ながら思います。
投資対象
投資対象について述べます。
ウェルスナビ・Theoのロボアドバイザーに投資されております。
これらロボアドの経費率は、市中のETFと比べてやや高い部分はネックであるものの、投資のとっかかりとして悪いものではありません。
運用実績を見ても、現時点で大きな問題は見当たりません。
現預金が200万円ということで、現金比率はあまり高くないことから、ここから高配当株ETFへの積み立てをすると、現金比率がさらに低くなることが若干懸念されます。
セミリタイア後は、ほかキャッシュフローの太さによりますが、精神面への配慮から、現金比率は多少高めてもよいと個人的には思います。(これは私が保守的であるからというのもありますが)
当該前提では、無理に新規投資せずとも、現行のロボアドのままでいくか、あるいはロボアドの一部を高配当株ETFに変えるか、というあたりの選択肢に収れんされます。
が、副業の農園経営である程度のキャッシュフローが見込めるのであれば、特にポートフォリオを積極的に変える必要もないのかな、というのが個人的な印象です。
とはいえ、高配当株ETFにご興味あれば、まずはどのような感じなのか探る意味でも、大きくない額を積み立てみて、様子をうかがうのも、もちろん一案と思います。
ちなみに、コロナショックで値動きが比較的安定していたのは、【VYM】【HDV】でした。
いずれにしても、大前提となる「ご家族との時間を大切にしたい」そして「楽しめる仕事(農園経営)」これらが大きな柱と推察しますので、その両者を妨げない程度に資産運用に取り組むことが、なにより肝要と思います。
ぜひぜひ、ご自身の納得いく人生を歩む決断において、一助・ご参考になりましたら幸いに存じます。農園、私も大好きです。
Best wishes to everyone!
セミリタイア・FIREは、資産額ではなく、生き方がそのハードルを決定的に左右します。
セミリタイアに関して、こちらは別の方からのご相談です。
セミリタイアを検討されている方は、以下も事前に考えておかれると、なお良いかと思います。