「インデックスファンド積み立て中で、配当金に興味。インデックス投資と高配当株、どちらがよいか」というご相談です。
資産運用・株式投資というのは、知れば知るほど、色々な興味・嗜好が出てくるものかもしれません。
自分でいくらでも複雑にすることも可能ですし、自分でいくらでもシンプルにすることも可能です。
結局は、その方の目的・価値観・好みなど次第という話にも帰着しますが、今回は「インデックスファンドを積み立て中で、配当金に興味が出てきた」という方からのご質問について、お答えいたしました。
こんばんは☺︎
初めて質問させて頂きます。
夜分遅く、いきなりのご連絡すみません。三菱サラリーマン、穂高さまのブログいつもとっても見やすく、分かりやすくて、毎日少しずつではありますが、とても勉強させて頂いております。ありがとうございます!
1つだけ、もしよろしければお時間空いた際などにご意見頂けたら嬉しいなと思い、ご連絡させて頂きました(><)
先月から積立NISAを満額楽天VTIでやっていて、穂高さまのブログを見て、高配当ETFや米国の個別株などにとても興味を持ちました。
ほんとに初心者初心者マークなので、しっかり勉強して自分の中の方針やスタイルなど決めていき、購入や売却を繰り返して利益を増やしていく投資方法ではなく、長期でずっと積み立てていく高配当ETFや、また、リサーチなどもして米国株を保有して資産を増やしつつ配当金も楽しみたいなと思っております!!ネオモバなども少しやってみたのですが自分にはあわず…
資産がたくさんあるわけではなく、来年結婚し、パート勤務か、専業主婦になる予定なので、結婚資金など引いて現金での貯金は50万ほどで、毎月節約しながら3、4万円ぐらいで、少額ですが投資していきたいなと思っております。
人に聞くな!って話にはなるのですが…自分の中では穂高さまのブログやツイートを見させて頂き、1番分かりやすくしっくりきました。
本来聞くことではないのですが、、この少ない資金の中で投資や配当金などで楽しみたいなと思った場合、穂高さまでしたら銘柄やETFなど、、どちらを選びますでしょうか?
自分では迷いすぎて、穂高さまの超個人的意見で大丈夫なのでどれがおすすめかご意見頂けたら嬉しいです…お忙しい中いきなりすみません。
もちろん最終判断は自分でしますのでアドバイスもし、もし!頂けたら嬉しいです。
大変恐縮です。ご質問ありがとうございます。
「つみたてNISAで楽天VTI」という王道の投資対象に、ご自分でしっかりたどり着かれていると理解しました。大きな経験かと存じます。
さて、「先月から「積立NISAを満額楽天VTI」でやっていて、高配当ETFや米国の個別株などにとても興味を持ちました。」
とのことですが、「つみたてNISAで、楽天VTI」を引続き積み立てる形でも十分と思います。
背景を、以下述べますね。
- 資産運用の目的
- 毎月の投資可能額
- 投資が趣味というわけでもない
①資産運用の目的
セミリタイア・FIREをめざしている等の目的やキャッシュフローを必要としていれば、配当金は非常に親和性が高いものです。
ただし、そういった目的でなければ現在投資されている「楽天VTI」を積み立てる形でも十分と思います。
ただし、「配当金で楽しみたい」とのご要望ですよね。でしたら、分配金が出るVTIやVYM等のETFに一部資金を割くことも一案になります。
②毎月の投資可能額
「毎月の投資可能額が3~4万円」とのことですね。これは、奇しくも「つみたてNISA」の年間利用可能額と同等です。
であれば、やはりそのまま「つみたてNISAで楽天VTI」を積み立てる形でも、問題ないかと思います。
ただし、やはり「配当金で楽しみたい」とのことであれば、分配金が出るVTIやVYM等を選んで、「配当というキャッシュフローを実際に受け取ってみる」のもよいかと思います。
配当が多く出る高配当株ETFは、以下3つが主な選択肢になります。
直近のコロナショックで値動きが比較的安定していたのは、VYMです。近い将来の配当を多く得やすい傾向が見られるのは、SPYDですが、値動きが大きい傾向が見られます。
③投資が趣味というわけでもない
また、「個別株にも興味をお持ちになり始めた」とのことですね。
僭越ながら申し上げますと、投資がよほど趣味でもない限りは、個人的には個別株よりもETFを推します。
個別株は、ETFよりも「投資判断・投資に割く時間」などが多くなりがちです。
そういった面もご理解の上でやる分にはよいかと思いますが、初心者の方など幅広い層にとって取り組みやすい投資対象は、やはりETFです。低コストで、簡便に、分散が図れるからです。
私が考える「分散の必要性」は以下に記載しているので、よろしければご参照ください。
ただし、注意点があります。それは、「ちゃんと長期的にインデックス投資を続けることができるのか」という点です。
理論的にインデックスファンドは素晴らしい手法の1つです。しかし、理論を実践するには、理論の前提条件を満たす必要があります。
前提条件とは、長期投資が適切に行えるのかということです。下落局面で積立を続けられなければ、理論は絵に描いた餅です。
私たちは感情があるので、この点には十分留意する必要があります。その点、配当は長期投資の仕組みとしても非常に優れています。
まとめ
ということで、以下要素をピックアップしました。
- 資産運用の目的
→ キャッシュフロー要否 - 毎月の投資可能額
→ つみたてNISA - 投資が趣味というわけでもない
→ ETFが簡便
いずれにしても、自分なりの投資観を持つ上でも、丁寧に運用を続ける上でも、投資について理解を深めるのは有益と思います。
ただその一方で、人生の時間は有限なので、投資に時間を割きすぎるのも気を付けたいところです。
このようなバランスも意識しつつ投資に接することも、一案かと思います。
ご参考になりましたら幸いです。
Best wishes to everyone!
上段でご紹介した関連記事を、以下再掲しておきます。
関連のご質問として、「配当金で実感を得たい」という方からのものです。