資産形成の根幹・エッセンスとは
資産形成の根幹・エッセンスとはなんでしょうか。
題名: 毎月の投資、銘柄はどうされていますか?
メッセージ本文:
三菱サラリーマン様
FIRE達成、書籍発売、おめでとうございます!
先日の”配当金で資産増加の実感を得たい。米国株ETFと投資信託、どちらが適しているか。”のお悩み、私も同様でした。不動産投資とREITの記事も、納得させてくださいました。
以下質問です。
三菱サラリーマンさんのおっしゃる、「自分が興味がもって、楽に続けられる投資」にとても共感しております。
今別の証券で投信積み立てをしておりますが、楽天証券で投信積み立てをして、楽天ポイントを貯めているブログを読めば、そっちが気になり、口座開設してみたり、、米国ETFにも興味はあるし、、、いろいろな方のブログに振り回されている感じが自分でして、右往左往、疲れております。
そこで、以前より、ブログは読ませていただいているのですが、あらためて、穂高さんは毎月どのような投資をされているのでしょうか? 毎月の給与があると仮定して、
その多くを投資につぎこむのは知っておりますが、その月、その月で、自分で選んだ銘柄、ETFを購入されているのでしょうか? 積み立ては、されてないですよね???
すいません、どこかに書いてあったような気もしますが、改めて教えていただければ幸いです。 過去記事のこれを読め、と貼り付けいただいても結構です。
ご質問ありがとうございます、大変恐縮です。
それでは私の資産形成法もすこし踏まえつつ、普遍的な資産形成の根幹・エッセンスを、以下記してみたいと思います。
資産運用において、細事は多いですが、傾注すべき部分はそこまで多くありません。大局観を持った資産形成が肝要と思います。
一例としての資産形成手法
さて、私が資産形成をしてきた方法ですが、端的にいえば以下の通りです。
明日は給料日。収入の8割をせっせと株式買付にまわす単純な作業。そうして配当収入の綺麗な右肩上がりのグラフが描かれていく。いかに若年期に投下資本を蓄積できるか、もうそれに尽きるんやで。
— 穂高 唯希|Yuiki Hotaka (@FREETONSHA) May 24, 2017
- 給与が入り次第、可能な限り多くの額で、
- 毎月、
- 買いたいと思った株式(私の場合は、主に米国高配当株・連続増配株)を購入し、
- 配当は全て再投資
つまり、「定期つみたて」です。端的に言えば、私はこの手法で資産を形成してきました。一般的におすすめしやすい投資手法です。
※ただし、厳密にいうと、私は「可処分所得の最大額を即時市場に投入したという意味で、常に一括投資をした」という「狭義の定期つみたて」という解釈も可能。「可能な限り多くの額を市場に置いた」とも換言できます。
これを1つの基本モデルとすると、主に以下3つの変動要因が加わります。
- 資金投入額
- 相場環境
- 投資対象によるリターン差
これら変動要素によって、資産形成のスピードは変わります。
個別株よりも、ETFがらくちん
私が投資対象としてきたものは、個別株が主体ですが、一般的におすすめしやすい投資対象は、ETFや投資信託です。
個別株に投資する際、基本的に私は分散を重視してきました。なぜなら、「個社・セクターの盛衰を読み切るのは難度がある」との前提からです。
この分散を、手軽に・低コストで可能にしたのが、ETFです。
ちなみに、ETF・投資信託の比較は、両者一長一短、優劣を分かつほど決定的な差異はないとみてよいと思いますが、「分配金が欲しければETF、必要なければ投資信託」といった整理が可能です。
どのETFを選ぶのか
では、どのETFを選ぶかですが、米国の成長に賭ける場合、いずれも
- インデックス投資が自分に合っていると感じたなら、VTI・VOO・VTなど
- 高配当株投資が自分に合っていると感じたなら、VYM・HDV・SPYDなど
- 連続増配株投資が自分に合っていると感じたなら、VIGなど
- 成長株投資が自分に合っていると感じたなら、VGT・QQQなど
この辺りは、多分に当人の好み・目標・価値観・状況によるので、「どれかが絶対的な解」ではなく、「自分に適した解」を見つけていくことが肝要と思います。
その解を見つけるには、どれも保有してみて、自分が心地よいのか客観視の上で取捨選択するのも、1つの方法ですね。
長期に物事を継続するには、精神的に無理なく続けられる方法でないと、結局は続かないからです。
投資信託なら、楽天VTIや、eMAXIS slim S&P500が候補と思います。
自分でコントロール可能な領域に注力する
「トータルリターンを数パーセント上げる」という自分のコントロール不可能な領域に腐心するのもひとつですが、支出の最適化等を通じて、「投資元本を増やす」という自分でコントロール可能な領域に注力することを勧めます。
資産運用そのものに期待値を高くすると、功を焦り、無理が生じやすいかもしれないですね。
資産形成のエッセンスまとめ
端的にまとめると、以下の通り。これが現時点における、多くの方々にとっても取り組みやすく、私の実践してきたことに通じる資産形成の基本形だと思います。
- 給与から毎月できるだけ多くの額を、
- 米国株ETF(・投資信託)購入に充て、
- 配当を再投資し、
- これを継続する
1つ目は、人生の満足度を損なわない程度にバランスよく、自身の価値観に沿って行うことが肝要です。つまり、支出の最適化を推し進めるということです。
3つ目は、価値観次第です。配当は理論上資本の払い戻しなので、再投資が運用収益の向上に寄与します。しかし、配当を消費に充てたい方もいると思います。よって、配当を再投資するか否かは、価値観次第です。
以上が、資産形成のエッセンスとして、まとめてみたものです。
投資は、概して数字で語るものなので、
- 細かい数字を追求しだすと、いくらでも追求可能
- 時間もいくらでも投じることが可能
しかし、人生の時間は有限です。細事にこだわると、大局観を失います。よって、以下も意識したいところです。
- 投資に時間をかけすぎない
- 投資に期待値を高くしすぎない
- 投資の細かい数字にこだわりすぎない
資産運用は、あくまで手段ですね。そこは、くれぐれも見失わないように、自分の人生の手綱は、あくまで自分で握るということですね。ゆえに、人生哲学も密接に関わってきます。
まずは、
「大きく外さないこと(分散する)」
そして、
「基礎を徹底すること(入金力の最大化)」
これが結局は近道につながると、徹頭徹尾、私は思います。
色々な情報が飛び交いますが、本質的な要素はそんなに多くないと思います。以上述べた通りです。
基礎を押さえれば、応用が利きます。右往左往も避けられると思います。しっかり根を張って取り組んでまいりたいですね。
ご参考になりましたら幸いです。
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