【米国株】継続的な成長が期待されるペット産業と関連銘柄

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継続的な成長が期待されるペットビジネスと関連銘柄

高成長期に入るペット産業

人々のペットに対する姿勢の変化や、コロナショック後の動きから「ペット関連産業・ペット関連株」に注目しています。以下紹介します。

  1. ペットビジネスに注目する背景・変化
  2. 日本・米国・中国の市場規模推移
  3. ペットビジネス関連銘柄

ペットビジネスに注目する背景・変化

  1. ペットの地位向上・家族化・目的の変化
  2. ペットへの支出に糸目をつけない傾向
  3. ペット信託など周縁サービスの登場

ペットの地位向上・家族化・目的の変化

「ペットの地位が以前より向上している、家族化している」という見方が可能と思います。

  • 「昔は泥像が多いから番犬飼う」という発想すらありました。しかし、今は番犬なくともセコムあり。
  • 以前は鎖に繋がれて犬小屋で暮らす犬をよく見ました。しかし今はどうでしょう。めっきり目にすることが減りました。今は家の中です。そう、家族化しているのです。
  • 猫も昔はネズミ除け目的で飼う家もありました。しかし今や必要なケースは僅少です。今は「かわいい」「癒される」などが飼う理由でしょうか。

つまり「ペットを飼う位置づけ・目的が根本的に変わってきている」と言えます。

ペット家族化の遠因に、少子化あり

ペットが家族化するということは、愛情も芽生え、関連支出も応分に増加しやすくなりますね。ましてや少子化であれば、その傾向は顕著です。

たとえば、ペットを飼う人が2019年に7,000万人を突破するなどペット市場が10年で15倍に急成長した中国(後述)では、その傾向が明瞭に見いだせます。

2017年 中国宠物市场白皮书(中国ペット市場白書)」によれば、ペットを飼う目的・理由として、TOP3を和訳しますと以下順で挙げられています。(上図の通り)

ペットを飼う理由・目的(中国)
  1. 精神的なよりどころ・感情豊かな生活のため
  2. 理由なく、好きだから
  3. 日々の生活を楽しむため

出所:2017年 中国宠物市场白皮书

また、高齢化・核家族化・少子化の進む中国では「頻繁に孤独を感じる」「孤独を非常に感じる」人が各々17.8%、17.4%となっています(上図右側の和訳)。

「精神的なよりどころをペットに求める人」が少なくないことを示唆します。

ペットへの支出に糸目をつけない

犬・猫は腎臓に疾患が出やすいようで、知り合いでもペットへの保険・フード関連にはお金に糸目をつけないことが多いです(ちなみにペット向け腎疾患に強いのは、後ほど紹介する【IDXX】アイデックス・ラボラトリーズ)。

いまや、ペット専用のお葬式まであります。これらもペットが家族化していることを示唆します。

家族の潤滑油

コロナ禍においても、家族でギスギスする中ベッドが潤滑油になっているケースもみられます。

  • 子供が反抗期で家庭内別居状態だったが、猫を譲ってもらって会話が増えて感謝したケースや、
  • 老夫婦も犬を飼ってからこの子のために長生きしないとなどの生きる活力になっているケースも。

おもったよりすごかった、ペット。

ペット信託の登場

  • 自分が病気や寿命を迎えて、ペットより飼い主が先に死亡するケースもありますね。そういったときのペットの譲渡先を探してくれるサービスも。
  • 譲渡する際のお世話代、ペットフード・予防接種代などを積み立てる「ペット信託」も。

関連産業が勃興・成長する際には、こういった産業のすそ野を広げる周縁サービスが次々に生まれるのは、歴史的によくみられてきたことです。

以上、主に定性的な内容でした。

日本・米国・中国のペット関連市場規模推移

では次に、定量的に日米中の市場規模を見てみましょう。いずれも伸びています。

日本国内ペット小売金額

ペット関連市場規模の推移(出所:矢野経済研究所)

  • 人口減の日本でさえ継続的な伸長

米国内ペット産業消費額

米国内ペット産業消費額(出所:Statista)

  • 米国も右肩上がりの成長。2020年には10兆円超えへ。

中国ペット産業消費額

中国が最も顕著な伸びを示しています。

中国ペット関連市場規模(出所:中国宠物行业白皮书)

根据《2019年中国宠物行业白皮书》,2019年中国城镇宠物犬猫消费市场规模为2024亿元,宠物食品消费是最大支出,零食、药品消费增速最快。

(出所:IT桔子

  • 2019年には、ペット消費市場規模2024億元(約2兆8000億円)に達するなど、10年で15倍に伸長。
  • 国際的市場調査会社「Transparensy Market Research」によれば、2024年にはペット用電子機器の世界市場のうち中国のシェアが20%を超えると推定されています。

ペット関連消費(出所:中国宠物行业白皮书)

  • 2020年における中国のペット関連支出の内訳は、多い方から「食品・日用品・保険品・医療」と続きます(右の円グラフ)

次に、これらジャンルの米国株関連銘柄を以下紹介します。

ペット関連銘柄(アメリカ)

ペット関連の米国株銘柄として、以下が挙げられます。

Ticker 事業内容
CHWY ペット関連商品オンライン販売
ELAN ペットや家畜用の医薬品や予防接種
FRPT ペットフード・用品製造
IDXX 獣医による日常診療などトータルサポート
PAWZ ETF
TRUP ペット医療費をカバーするペット医療保険を販売
ZTS ペット・畜産向け医薬品
  • CHWY、TRUPなどEPSの黒字化に時間を要している企業も散見されます。
  • ペット関連ETF【PAWZ】は、残念ながらSBI証券等で取り扱いがありません。

株価推移

各銘柄の株価は、以下の通りです。

CHWY



ELAN



FRPT



IDXX


PAWZ



TRUP



ZTS


まとめ

社会が成熟化・高度化していくと、人は、自分や家族といった人間以外のペット(動植物)にも目を向ける余裕が出てきやすくなります。

ましてや少子化・核家族化・非婚者の増加など、先進国における傾向はペット産業の市場規模拡大に一役買っているでしょう。

独身の方がペットを飼うケースが多くみられるのは、まさに中段で述べた「ペットが精神的なよりどころになっているケース」に該当するのではないでしょうか。

過去リセッションでもペット産業は成長を続けてきました。現時点では一部の資金を割いておく対象としています。

Best wishes to everyone.

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公開日:2020年5月3日