株式に投資する以上、「これは本当に留意しておいた方が良いなぁ」と今回あらためて強く感じたので、以下、記しておきます。
ソフトバンクに関する「決算会見内容」とニュースや紙面の「ヘッドライン」との大きな乖離
ソフトバンクグループ(SBG)の決算が先日行われました。その会見内容については先日以下記事でまとめた通りです。
関連記事:【SBG】ソフトバンクグループの決算会見内容まとめ。赤字計上も会見は強気維持。
今まで決算会見内容をまとめたことはありませんでした。以前はサラリーマンとして働いていましたし、タイムリーに決算LIVEを見聞きして決算直後に記事にする時間的余裕がそもそもなかったというのもあります。
一方で、なぜわざわざ今回まとめたかと言えば、実際にスマホの速報でヘッドラインを目にしながら決算会見を見ていたわけですが、
①「決算会見内容を実際に通しですべて見た人」
②「テレビのヘッドラインなど部分的な情報を得た人」
とでは、恐らく180度、受け手の印象は異なると思ったからです。
もちろん国際会計基準は粉飾がない限り、客観的かつ絶対的な基準であり、「会計上の利益として大赤字」というのは事実ですし、孫さんが「WeWorkへの投資に対する反省の弁」を実際に述べたことも、事実です。
なので、テレビなどメディアの報道は事実に基づいています。
一方、発信者の切り取る部分や言い回し、あるいは受け手の取り方・解釈の仕方によっても、受け手の印象は相応に異なります。忙しい現代ですから決算会見内容を全て見ている時間などない人が多数派ではないかと思います。
ですから、実際に決算会見そのものをライブで見た人数は限定的と推察します。
これら背景から、”歪み”が生じる要因を見つけることができそうです。
つまり、もちろん市場は様々な参加者がいて、個人投資家だけでなく機関投資家、機械判断の売買など多様に入り混じるわけですが、上述した字面からの情報(おそらく悲観的な行動を誘引)で売買する人もまた、一定数は存在すると考えられます。
そのため、これは株価に影響を与えますし、下げ要因になると考えられます。一方で、あくまでわたし個人が決算会見から受けた印象ですが、後述の通り、悲観どころかそこから反転させるような印象でした。
これは受け手次第ですし、嗜好にもよりますし、将来の株価は見通せないので、伴う成否は不明ながら、私自身はそう感じました。正解なのかは不明なるも、決算内容は現時点で今後を期待させる内容であり、ニュースで報じられる内容と正反対の印象を受けたので、非常に違和感を感じました。
なお、念のため申し上げておきますが、これは「主たる意図としてニュース自体を批評するもの」ではありません。
なぜなら、テレビや新聞は、「限られた紙面・限られた時間・営利企業」等の性質上、「インパクトがあって且つ煽情的なタイトルにする誘因」が働くでしょうし、「紙面や報道時間の制約から、全てを伝えることはできない」という背景がある以上、なんとも言えない上に、情報を取捨選択する選択肢があるのは受け手側でもあるからです。
(ネガティブ一辺倒な報道ではなく、ポジティブ要素も付記するという選択肢もあったのではと個人的には思いますが、記者個人がそう思っても、裁量性が限定的かもしれませんし、事情不明なため、やはりなんとも言えないところ。)
孫正義さん、流石の決算プレゼンテーション
SBG傘下ソフトバンクモバイルの営業方式・価格設定については、個人的には消費者側目線としては、好ましいとは言い難いということは以前述べた通りです。
ただし、一旦そのような観点は脇に置きまして、孫さんの決算会見というものは、内容もさることながら質疑応答においても「構成・明瞭さ・お茶目さ・聴衆に期待させる語り口・自信」など、思わず惹き込まれるものがあります。
勿論、企業のトップ(投資家の期待を喚起するのも1つの役割か)として投資家を期待・安心させる意図も一定程度あるでしょうし、あくまで予想に基づく内容もあります。それら要素を踏まえた上でも、「ソフトバンクに一部資金を割き続けるのも一案」と思わせるものを感じました。
それが、「高配当株」でもなく、「低配当高増配の好配当株」でもない、ソフトバンクグループ(SBG)に一部資金を投じようと思った背景でもあります。
ソフトバンクに関する「決算会見内容」に思う
報道というのは、良くも悪くもフィルターを1つ追加で挟むことになります。もちろん報道自体を否定する意味では決してなく、時に有用・参考となる反面、時にミスリーディングにもなり得るものですよね。
その前提・認識に立った上で情報を取捨選択しないと、受け手の印象が180度変わる、という好例になるのが今回のソフトバンク決算内容と思います。
いずれにしても今後ソフトバンクに関しては、決算ごとに実際の会見内容も全て見た方が納得のいく判断ができると思います。
引続き高配当株メインであり、あくまで分散投資は堅持となりますので、いくらソフトバンクに惹かれようと、ポートフォリオの3%以下程度に留める形の予定です。
Best wishes to everyone!
ソフトバンクグループ(SBG)の決算動画は以下外部リンク(公式ページ)で確認できます。ただし長いです。ただし2時間弱と長いです。
ソフトバンクグループ(SBG)の決算に関して弊方がまとめた内容は以下の通りです。