PFFは毎月分配だから配当再投資が効率的に行われるわけではない【高配当ETF】

毎月分配の高配当ETFということで一定の人気を誇る「iシェアーズ米国優先株式ETF【PFF】」の以下ご質問について回答申し上げます。

  1. 証券会社で表示される分配利回りの算出方法
  2. 毎月分配金が出るPFFは早く配当再投資可能なため良いリターンになるのか

「そもそもPFFって?」という方は以下をご参考に供します。

【PFF】 米国優先株式ETFは高配当毎月分配!配当金推移まとめ

以下は質問文および青字にて回答を併記したものです。

ご質問

初めまして、ブログをいろいろ拝読させていただきました(途中から一番古い記事から順に読んでいて、現在2017年8月あたり)。在日マレーシア人のYeohです。

ブログの方でよく書かれた米ETFのPFFについてですが、毎月分配金を出していることがわかりました。質問は以下の2点です:

  1. 楽天証券で調べて、現在PFFの利回り計算は5%(年率と推測)ほどあって、実際毎月分配するときは 1/12 * 5%って感じの利回りを出しているでしょうか?

    算出者によって算出方法が異なりますが、直近1回の分配金に12を乗じて年率を算出する証券会社もあれば、直近12か月分の実績をもとに年率を算出するところもあります。
  2. 同じく5%の他のETFがあるとして、それでも毎月分配金がでている方が実際利回りが高くなることでしょうか?(早く分配金もらって更に投資に回せるだから実際5%以上のリターンが期待できると推測)

    下段に示した表の通り、3年間で0.03%しか四半期配当と毎月配当では差異が生じないため、ほぼ誤差の範囲内です。

忙しい身とは承知していますが、もし上記の質問について回答していただけると大変うれしいです。ブログの記事にするのもありがたいです。

四半期配当でも毎月配当でもリターンに有意な差は生じない

上段で述べた「毎月分配は早く分配金を得られ、再投資に回せるから有利か否か」については、結論から申し上げますと、以下条件の試算で有意な差異は見られません。

前提条件・前提における注記は以下通り。

  1. 配当利回り5%
  2. 税引後手取り72%
  3. 配当再投資は即時実施
  4. 配当吐き出しによる元本毀損なし

前提条件注記

①PFFの配当利回りは概して5~6%ですので、5%と設定。

②外国税額控除分を考慮して手取りを72%と設定。

③ネット証券大手3社の米国株最低手数料撤廃により、③の前提条件が成り立つことになりましたね。以前は手数料負担でこのような試算は出来ませんでした。

④株式においては一般的に配当を吐き出した分、株主資本が同等分減るので、理論上の株価は配当と同価格分下落します。ただ、債券に近い優先株式ということで、元本毀損なし前提で試算しています。

では毎月分配の場合と四半期分配の場合を下表の通り比較してみましょう。

毎月分配四半期分配
経過月数配当額再投資後元本配当再投資後元本
1$0.120$40.1$40.0
2$0.120$40.24$40.00
3$0.121$40.36$0.360$40.36
4$0.121$40.48$40.36
5$0.121$40.60$40.36
6$0.122$40.73$0.363$40.72
7$0.122$40.85$40.72
8$0.123$40.97$40.72
9$0.123$41.09$0.367$41.09
10$0.123$41.22$41.09
11$0.124$41.34$41.09
12$0.124$41.46$0.370$41.46
13$0.124$41.59$41.46
14$0.125$41.71$41.46
15$0.125$41.84$0.373$41.83
16$0.126$41.96$41.83
17$0.126$42.09$41.83
18$0.126$42.22$0.376$42.21
19$0.127$42.34$42.21
20$0.127$42.47$42.21
21$0.127$42.60$0.380$42.59
22$0.128$42.72$42.59
23$0.128$42.85$42.59
24$0.129$42.98$0.383$42.97
25$0.129$43.11$42.97
26$0.129$43.24$42.97
27$0.130$43.37$0.387$43.36
28$0.130$43.50$43.36
29$0.130$43.63$43.36
30$0.131$43.76$0.390$43.75
31$0.131$43.89$43.75
32$0.132$44.02$43.75
33$0.132$44.16$0.394$44.14
34$0.132$44.29$44.14
35$0.133$44.42$44.14
36$0.133$44.555$0.397$44.540

36か月経過後も、毎月分配では元本は$44.555に対し、四半期配当では元本$44.54と、差異は0.03%しか生じませんでした。

よって、毎月分配でも四半期分配でもほとんど差が見られないという結果。

尚、課税率を0%として計算しても、毎月分配では元本$46.459、四半期分配では$46.43と差異は0.06%と若干広がるものの、やはり有意な差はありませんでした。

まとめ

ということでご質問の2点目についてまとめますと、先述の前提条件において、以下結論が導出されます。

課税の有無に関係なく、PFFは毎月分配だからといって配当再投資が特段効率的に行われるわけではない

確かに毎月分配は早く分配金が出て、最低手数料撤廃も追い風にすぐ再投資が出来るようになりましたが、インパクトとしては0.03%の違いに留まり限定的です。

銘柄選定も大事ですが、毎月の「収入ー支出」という入金可能額の多寡の方が、インパクトとしては通例やはり大きくなってきます。

入金額を突き詰めて最大化することも、立派な投資ですし、資産形成に大きく寄与するものと思います。

以上、ご参考になりましたら幸いです。

尚、PFFの詳細については以下記事をご参照ください。

【PFF】 米国優先株式ETFは高配当毎月分配。配当金推移まとめ

PFFは金融危機でない限り株式につられて暴落しない模様

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公開日:2019年7月22日