会社を辞めるか否か、どこの内々定先を選ぶか、など人生において決断することは種々あると思います。その際、迷うことも当然あるでしょう。
そんな時は、とにかく言語化して、論点を可視化しましょう。頭の中でぐるぐる考えても、時間だけが過ぎ去っていくので、とにかく論点を箇条書きにしましょう。
このプロセスを踏み、散々考え抜いたのであれば、後悔しにくくなります。
本記事は、私がいわゆるトンから人間に戻ることを当時決断する際におこなった作業を記したものです。昨日、知人が「この記事が役に立った」と話してくれました。再掲します。
決断に迷った時、人生の岐路に立った時、論点や懸念点をメモや言語化して可視化せよ
例えば、「辞めたい、もう会社はもちろん辞めたい。でも、、給与を考えると、お金のことを考えると、、あと1か月でも続けた方が良いのではないか、、いやでもやっぱり辞めたいし、、」
というように、なにかと言語化して可視化してないと、ぐるぐる頭の中で考えがまわりがちかもしれません。
お金・会社・時間
私がFIREする際に考えた論点の一部は以下の通り。
◆お金
欲しくないと言えばウソになる。
しかし、あと半年がんばって、半年を費やして、対価としてたとえ多額の給与を得ても、割に合わないと既に感じている。かつ、お金を判断基準にしだすとキリがない。
会社を辞めると給与分がまず収入減となるが、自由な時間が増える分、給与分が収入純減とは限らない。しかし、他の収入がどの程度になるかは不透明。
6,000万が7,000万になってどうなる?8,000万になるのはそんな重要?いや明らかに重要ではない
◆会社
1日でも早く辞めて、自分の時間を確保したい。今まで会社に行き続けてきた理由は、金銭的な部分が大きいことも事実。
◆年齢
後ろ倒しすればするほど、若年期の時間は相対的にすり減っていく。更に時間は代替がきかない。
ということで、論点を整理すると1つのポイントが見えてきます。
つまり、上述論点をまとめていた時点では、結局「お金に、やや左右されていた」ことがわかります。
そして、「辞めた後の収入がどの程度になるか不明という不透明感」も要素になっていたということですね。
一方で、「お金を基準にするとキリがなく、しかも半年で500万円の給与収入を得ても、割に合わないと感じている」わけですね。
もうこの時点で、結論はほぼ導出され、見えています。
ところがクリアなことでも頭の中ではぐるぐる回るだけだったりするのです。
辞めた後の収入がいくらになるかなんて、事前に確定することなんて、非現実的です。
さらに、企業に勤めていたとしても倒産リスクがあるので、そもそも将来の収入を見通すことは出来ません。
つまり、「辞めた後の収入がどの程度になるか不明という不透明感」がキーになっていたということは、「そもそも確定させることが不可能な事象(=辞めた後の収入の多寡)に対する不透明感」がキーになっていたわけです。
ということは、そこに拘泥したところで時間の無駄です。なぜなら、「そもそも事前に確定させることが不可能な事象」なのですから。
どのように言語化して、可視化するか
では、どのように論点を言語化して可視化すれば良いでしょうか。
- 懸念点や論点・自分の葛藤からトピックを数個作り、箇条書きする
- そのトピックに関連したことを、思うままに書きなぐる
★ 論点のうち「自分がコントロールできないもの」は、外す
以上①・②が基本形と思しきものですが、更に上段の実例で整理した通り、以下③と④を工程に付け加えても良いですね。
- 懸念点や論点・自分の葛藤からトピックを数個作り、箇条書きする
- そのトピックに関連したことを、思うままに書きなぐる
- 論点のうち自分がコントロールできるものなのか、自分でコントロールできない類のものなのか
- できない類のものであれば、論点から外す
こうやって、物事を出来るだけシンプルに、シンプルにしていくことが大切です。
結局なにか問題があった時に、複雑怪奇に見えた事象であっても、実は非常にシンプルかつ明快な1つの問題に過ぎなかったということは、よくあります。
ですから、論点を書く段階でも、文章そのものを徐々にシンプルにそぎ落とすという方法も良いですね。
まとめ
結局、頭の中でぐるぐる考えても、堂々巡りに陥り、
- 自分が何を問題点とし、
- 懸念点がどこにあり、
- ポイントはなんなのか、
- 論点はどこなのか、
- それは自分でコントロールできる類の事象なのか否か、
- コントロールできるなら何が必要なのか、
という、これらのキーが見えてきにくくなります。しかも途中まで解きほぐせても、人間なので忘れてしまいます。
ですから、とにかく言語化して可視化するのです。可視化するということ、弊ブログのどこかで目にしましたよね。
「可視化できる数値(例:配当)をKPIにすることで、長期投資のモチベーションを維持させる」のと、どこか似ていますよね。
「株式投資」と「迷いが生じた時の決断」。ジャンルは一見違うように見えて、実は根底で繋がっている。こういうことは、やはりよくあると私は思います。
もちろん人によって状況は異なりますから、個々人の価値観や方向性に沿って投資スタイルは決めていけばよいと思います。
Best wishes to everyone.
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