私が意識してきた「セミリタイア時期を測る1つの指標」として「給与以外で保守的に見積もった月々のキャッシュフローが、生活費を超えた時」が挙げられます。この状態なら「月々の余資で株式購入⇨月例配当金増加⇨月々の余資が更に増加⇨(略」の好循環が生まれ、ジリ貧になる可能性が下がります。
— 三菱サラリーマン|穂高 唯希 (@FREETONSHA) June 20, 2019
本記事では、以下事項についてちょっと詳しめに記していきます。
- 給与以外のキャッシュフロー・不労所得が生活費を上回る状態(経済的自由)に達すると何が起こるのか
- その状態を構築するためには、収入↑と支出↓が重要であること
- 収入を上げるために認識しておきたい本質的なこと=積み上げられる生業(副業)
- 積み上げられる生業を始める際に認識しておきたいこと
アーリーリタイア・セミリタイア・FIRE・経済的自由を目指す人向けに、一部概念的な話も含みます。
給与以外のキャッシュフロー(不労所得)が生活費を上回る経済的自由を達成すると何が起こり、如何に構築し、そもそも何を認識しておくべきか。
「給与以外のキャッシュフロー(不労所得)が生活費を上回る経済的自由」が示す意味、起こること
私が意識してきた「セミリタイア時期を測る1つの指標」として「給与以外で保守的に見積もった月々のキャッシュフローが、生活費を超えた時」が挙げられます。この状態なら「月々の余資で株式購入⇨月例配当金増加⇨月々の余資が更に増加⇨(略」の好循環が生まれ、ジリ貧になる可能性が下がります。
— 三菱サラリーマン|穂高 唯希 (@FREETONSHA) June 20, 2019
上記ツイートの通り、私が意識してきた「セミリタイア時期を測る1つの指標」として「給与以外で保守的に見積もった月々のキャッシュフローが、生活費を超えた時」が挙げられます。
この状態なら「月々の余資で株式購入→月例配当金増加→月々の余資がさらに増加→(略」の好循環が生まれ、ジリ貧になる可能性が下がり、ライフステージや家族構成の変化に対応しやすくなります。
給与収入が断たれた後に人生の選択肢が減ってしまっては本末転倒なので、上記循環を意識してきました。
「給与以外で保守的に見積もった月々のキャッシュフローが、生活費を超えた時」の文中のキャッシュフローは、種々の副業や配当金が該当します。
7年半もトン(豚)として生きてきたこと、これはこれで本当に自分で自分に拍手を送りたいです。悲喜交々、多様な体験ができました。
私がそこまで頑張れた一因として「給与以外のキャッシュフロー(不労所得)が生活費を上回る状態を構築する」という大きな分岐点・節目が念頭にあったことが挙げられます。
セミリタイアを志向する方、あるいは人生の選択肢を増やしたい方にとって、この大きな分岐点・節目を意識しておかれると良いのではないかと思います。
「給与以外のキャッシュフロー(不労所得)が生活費を上回る状態を構築する」と、何が起こるでしょうか。
それは、「キャッシュフローが増えていく仕組み」を作ることができます。
例えば、月々のキャッシュフローが給与以外に40万円ある状態を作れたとして、生活費が月20万円だとしましょう。
すると、毎月20万円あまります。その余った20万円で3%の配当利回りの株式を買うと、年間6,000円のキャッシュフローが生まれます。
これを毎月繰り返すと年間72,000円のキャッシュフローが生まれます。
このように、キャッシュフローというのは特定の分岐点を超えると、自然に増加していく側面があります。(もちろん、株価自体が下がり続けるような株式はこの限りではありません)
このキャッシュフローが自然に増加する「分岐点」を如何に早く迎えるか、如何に早く到達するか、ここが1つの大きな局面になります。
経済的自由(給与以外のキャッシュフロー・不労所得が生活費を上回る状態)に到達するには。
この分岐点(給与以外のCF >生活費)に早く到達する方法は、以下の通りです。
① 給与以外のCFを増やす(本業or副業)
② 生活費を下げる
ちなみに生活費を下げるインパクトは非常に大きいです。月々の生活費を5万円下げれば、元本を2,000万円増やして配当利回り3%の株式を購入したことと同義となります。
尚、インパクトという意味では、運用利回りを上げることも大事ですが、、それ以上にやはり収入そのものを増やす方が確実です。
運用利回りを上げるには、多分に個人の投資手腕と市場環境という外部環境に左右されますから、ややコントロールしづらい部分です。
そこで収入そのものを増やす方策としては、やはり以下が挙げられます。
「積み上げられる生業を意識する」
よほど時間単価の高い本業を営んでいる場合でない限り、時間の切り売りはどうしても「ジリ貧」になりやすいことを認識しておいても良いと思います。
人生の時間というのは、やはり若年期であればあるほど、その価値や前途・可能性は大きいからです。後になって取り戻すことができないからですね。
つまり、昇給率が低い業務は、「収入/時間価値」という除式で考えると、時間価値に反比例してその収入の価値は下がっていくわけです。
例えば20歳で得る月収20万円と、40歳で得る月収20万円というのは意味が変わってくること、想像に難くないと思います。
(ただ、時間価値について誤解なきよう申し上げておきますと、先達の方々が仰る通り、「年を重ねれば重ねるほど人生は味わい深い」というのもまた事実だと思います。
なので、若年期のみの時間価値を礼賛しているわけではなきこと、念のため申し添えておきます。)
経済的自由の1つの要素、積み上げられる生業(なりわい)、副業とは何なのか
では、ここからが重要ですが、「積み上げられる生業(なりわい)」とは何でしょうか?
そもそも、金銭を得ることは、「①相応の付加価値を社会や人々に提供したり、②人々の役に立ったこと、これらに対する対価」として得るわけですね。(もちろん、一部ダークビジネスや悪徳商法・マルチ商法の類は除きます)
なので、「積み上げられる生業」を考える際には、
- 「自分がどんな付加価値なら提供できるか、自分ならどんな面白みという価値を提供できるか、自分ならどんな分野の役に立てるのか」
まずは、この発想を出発点にしてみると良いかと思います。
ほかにも、誰も切り開いたことのない分野であれば、そこへ到達するまでの方策自体が、他人にとって意義あるものとなることもあります。
「積み上げられる生業(副業)」における注意点
ここからは、「積み上げられる生業」を考える上での出発点・留意しておくべきことをまず記します。
以前は多くの人々にとって、その付加価値を提供する場として、「企業という社会の公器」の中でしか実現するのが難しかったわけですね。
ですから、既に確立した給与体系に則ってしか、収入を得られなかった。ある意味、給与体系という硬直的な制度の中でしか多くの人々は生きられなかったわけです。
ところが、インターネットが登場しました。
皆さんご存じの通り、ブログや、Youtuberと呼ばれるYoutubeで収入を得ている人などがいます。
日常に転がっている体験や経験、あるいはお役立ち情報、人々の悩みを解決するようなソリューション(解決策)、それをインターネットで発信することで収入を得ているわけです。
大事なのは、その「ブロガーやYoutuberなどの職業がある」という枝葉末節の部分に着目するのではなく、その根っこの部分に着目することが必要です。
つまり、ブロガーであろうが、Youtuberであろうが、インターネット系の企業という集合体であろうが、根本として繋がっていることがありますね。
そうです、要は人生における方策(ソリューション)や、見ていて面白いという「面白みという価値」などを提供しているかどうかです。
(自分はそれが出来ているという意味では決してありません)
それらの価値を提供する場が、ブログであればその人はブロガーと呼ばれ、Youtubeという動画であればYoutuberと呼ばれ、企業であればサラリーマンと呼ばれるだけです。
つまり、ブロガーなのかYoutuberなのかサラリーマンなのか、重要なのはその形態うんぬんではなく、人生における解決策(ソリューション)や、見ていて面白いという「面白みという価値」などを提供しているかどうか、ということですね。
なので副業として「ブログをしようか、Youtubeをしようか、コンビニでバイトをしようか」こういう出発点では広がりに欠けるというか、本質的な着眼点ではない可能性があります。
それよりも「自分がどんな付加価値なら提供できるか、自分ならどんな面白みという価値を提供できるか、自分ならどんな分野の役に立てるのか」ここを出発点にしましょう。
でないと、プラットフォームにばかり目が行ってしまって、「本当に自分が得意とする分野を生業に選ぶ」という重要な点を見誤る可能性があります。
「自分がどんな付加価値なら提供できるか、自分ならどんな面白みという価値を提供できるか、自分ならどんな分野の役に立てるのか」を考えた後に、それをどのように発信するのが得意なのかを考え、たとえば
- 文章にする方がやりやすいのか、
- 動画上で話したりスライドを見せる方が自分としてやりやすいのか、あるいは
- 実際に対面して人々と協業する方がやりやすいのか、
を考えるという順序が良いのではないでしょうか。
生業を考えるにあたって、自分なりの付加価値とは何か
さて、「自分がどんな付加価値なら提供できるか、自分ならどんな面白みという価値を提供できるか、自分ならどんな分野の役に立てるのか」、ここを出発点にしましょうと言いました。
しかしあまり難しく考える必要はなく、必ず何かしら自分特有の経験というのはあるはずです。同じ経験をしていても、感じ方は様々です。
ということは、同じ感じ方をする人にとって、その体験で得たこと・感じたことがソリューションに繋がる可能性を秘めています。
コンテンツは無限にある
たとえば主婦であっても、家事の工夫や断捨離の工夫など、日常における着眼点次第で、同じ主婦の悩みを解決する方策になり得るものがあるはずです。
要は、着眼点を変えれば、日常は日常ではなくなるのです。同じ事象であっても、感じ方・見方・結論付け方は人によって異なり、ある人は日常に見えても、ある人は日常以外のものを見出すのです。
それは着眼点の問題であって、生まれつきの頭の良し悪しというものではないと思います。
「コンテンツは無限にある」と話す人がいるのは、こういうことではないでしょうか。
「積み上げられる生業」を考える際には、まず、「自分がどんな付加価値なら提供できるか、自分ならどんな面白みという価値を提供できるか、自分ならどんな分野の役に立てるのか」、ここを出発点にしましょう。と言いました。
会社選びにも応用できる
同様に就職活動をしている方々は、会社選びも、「積み上げられるのか」と言う点を意識しても良い点かと思います。
例えば、ジョブローテーションという制度があります。
ジョブローテーションとは、数年に1回、部署を変えることで、多様な視点・知識を持った人材を育もうとする人事制度です。それを発展させて、京セラ名誉会長の稲盛和夫さんが考案した「アメーバ経営」に発展させる考えもありますね。
このジョブローテーションは確かに、多様な部署を経験することで、最終的に多様な素地を持った人材が育つかもしれません。
一方で、「積み上げられるのか」という点では、疑問が残ります。
その企業で生涯を終えるのであれば、ジョブローテーションは最適化された制度かもしれません。しかし、現代は特定の方面に突出している人の方が、可能性は無限に広がっていると思います。
「積み上げられるのか」という点では、専門性のある職業を極める方が良い場合があるでしょう。
そこは個別事情、また自分の得手不得手、飽きやすさなどから自身で見極める必要があります。
失敗=ソリューションのカギ
では、「積み上げられる生業」という話題に再度、戻ります。
先ほど述べた通り、結局人の役に立てるのか、付加価値を付けられるのかというところが重要と述べました。
ですから、「失敗は失敗ではない」んですね。なぜなら失敗した人の気持ちがわかった上でソリューションを提供できる素地になるからです。(サラリーマンの経験も、決して無駄ではないのです)
人間の感情や防衛機制は太古の昔より、また人によっても大差はないでしょう。
つまり先人として特定分野の道を拓けば、後続者に対してある程度参考になる情報が示せるはずです。貴方には貴方でしか得ていない経験や感受があるはずです。
これも、先ほど述べた通り、その媒体が書籍なのかブログなのか動画なのか企業というコミュニティの中なのか、という違いがあるだけで本質は同じです。
人は支え合って生きていると耳にしますよね。その通りでしょう。
例えば、このブログは読者の存在によって成り立っています。読まれなければ自己満でしかなく、動機が保たれません。
ですから自分の偽らざる姿・気持ち・そしてソリューションになりそうなことを綴っていくことで、その支え合う構図の一端が保たれていく、こういう姿なのかもしれません。
経験と感受性
言葉とは奥深いもので、深淵にある事象の一部が表出して表現されたものであることが多々あります。
例えばとても質素倹約を貫いている人がいたとしましょう。それは一般的には眉をひそめるほどであったとしましょう。
しかしその質素倹約という行動は、その裏に様々な経験・体験が、その質素倹約という1つの一時的な行動として表れているだけということが、ままあるわけですね。
何が言いたいかというと、書籍などに記載される格言や金言や名言というのは、その字面だけを追っても全貌は解せないことが、ままあります。
先程の「人は支え合って生きている」にしてもそうです。
この字句だけを聞くと「うん、まあそうだよね」と感じる人がいる一方で、骨身に染みてその言葉の意味を解している人、これは受け止め方から解釈の仕方までその程度・度合は異なります。
これこそまさに血肉になっているという表現として表出するものだと私は思います。
何をするにしても、キャッシュフローを増やすにしろ、株式投資でお金を増やすにしろ、根底にある本質というのは大きく変わらないと思っています。
ある1つの言葉を多様な観点で以て感じる元となるのは、「経験」と「感受性」です。そして「感受性」を育むのは「多様な経験」です。
ですから人生の有限な時間を目一杯使って体験をして沢山のことを自分で感じることが大事なのだと思います。
それは副業本業に関わらず、全てに通じることだと思います。そしてだからこそ、無駄な経験はないという言葉もあるのだと解釈することもできますね。
給与以外のキャッシュフロー(不労所得)が生活費を上回る経済的自由をどう構築するか、そのまとめ
まとめますと、以下のようなことを述べてきました。
- 給与以外のキャッシュフロー(不労所得)が生活費を上回ると、高配当株ETFなどに投資することでキャッシュフローが増えていく仕組みづくりが容易になる
- その状態を構築するためには収入を上げることと支出を下げることが重要であること
- 収入を上げるために認識しておきたい本質的なこと=積み上げられる生業
- 積み上げられる生業を始める際には、どのプラットフォームを用いるかではなく、自分にどんな価値が提供できるか、を出発点とする
今回は少し概念的なお話になりましたが、セミリタイア・アーリーリタイア・経済的自由・FIREを目指すにあたって、非常に基本的かつ欠かすことのできない考え方だと思います。
本記事で述べたようなことを、私は意識してきましたし、その方向性は間違ってなかったと思います。
ですから、セミリタイア・アーリーリタイア・経済的自由・FIREを目指す人にとっては参考になるのではないかと思い、書いてみました。
よかったらご参考にしてください。
Best wishes to everyone!
色々な価値観があって良いですね。FIREムーブメントはその象徴的な動きです。
◆FIREという新しい生き方と前時代的価値観への懐疑【FIREムーブメント】
支出の最適化(節約・倹約)も、突き詰めていくと面白いものです。文明の利器について考えるきっかけにもなります。