このようなご質問を頂きましたので、以下回答申し上げます。
米国株で配当金を得たら、再投資するまで外貨建てMMFに一旦プール
題名: 米国株の配当金について。
メッセージ本文:
初めまして、三菱サラリーマンさんの影響で米国株投資を始めた者
とにかく買って始めてみるでAT&Tに投資し配当金をいただきま
SBIで口座にドルで入っていましたが、そこからお金の動きはど
まだまだ米国株を買いましていこうとは思いますが、日本株も買い
初歩的な質問で申し訳ないですが、将来の配当金生活のためには日
株式投資をとりあえず始めてみたとのこと、おめでとうございます。
微力でも日本の方々の資産形成の一助になれれば、ブログをやっている甲斐がありますし、とてもうれしいです。
SBI証券で口座に配当金が入ってきたのであれば、そのまま再投資しても良いですし、以下の通りMMFに待機させておき、下落局面で買い向かうのも一案です。
配当金の再投資以外での当面の運用先として結論から申し上げますと、余すことなく金利収入を得たいのであれば、米ドル建てMMFを活用しましょう。利回りは直近年率1.6%程度(税引き後で1.3%程度)が得られます。
MMFとは何か
そもそもMMFとは、「マネー・マーケット・ファンド」の略称で、主に格付けの高い短期証券に投資する投資信託の総称です。
そして、米ドル建てMMFの特徴は以下の通りで、少額から買付可能で売買手数料なしというのが良いですね。
- 10ドルから買付可能(SBI証券)
- 分配金・譲渡損益・償還差損益は20%の申告分離課税
- 売買手数料は無料(SBI証券)
- 元本割れはまずなし、金利収入得られる
SBI証券では、以下3つの米ドル建てMMFが購入可能です。(尚、外貨建てMMFの取扱数は、SBI証券が最多)
- ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド
- ノムラ・グローバル・セレクト・トラスト
- ブラックロック・スーパー・マネー・マーケット・ファンド
うち、分配利回りが最も高いブラックロックの以下MMFを私は活用しています。
年率換算利回り
◆1.6%
信託報酬
◆年率0.45~0.75%
(上限、受益証券により異なる)
投資対象
上位10銘柄のうち 7銘柄が米国・カナダのCP
(CP/コマーシャルペーパー:企業が短期資金調達のために発行する無担保発行手形。要は、「償還期間が30日以内の社債のようなもの」という理解で大丈夫です)
MMFの利回りは中央銀行の政策金利によって変わります。
例えば、2018年初は1.1%程度でしたが、FRBの利上げで1年後には2.1%まで上昇しました。その後、FRBが予防的措置として連続利下げを行い、現在は1.6%程度です。
今の金利水準ですと1万ドルの元本で毎日およそ0.3〜0.4ドルほどの金利収入が日割りで発生します。
さて金利収入を得られることがわかったものの、元本割れリスクはないのかという点。
外貨建てMMF(米ドル建て)の元本割れリスクは?
上述のブラックロックのMMFの約7割がCP(コマーシャルペーパー)に投資されていますが、CPは無担保で企業の信用力のみで資金調達することから、優良企業でないと発行できません。
デフォルトのリスクは低く、元本割れというのはあまりないと見て良いでしょう。公社債投信自体、元本割れリスクの低い商品ですね。
しかし元本割れリスクがゼロというわけではありません。事実、米ドル建てMMFは過去に一度だけ、2001年のエンロン事件で一部の外貨建てMMFが元本割れしました。
なので、「非常に稀に元本割れリスクがある」という認識で良いでしょう。
米ドル建てMMF活用まとめ
よって、「米国株で配当金を得たら、再投資するまで外貨建てMMFに一旦プールする」というのが私が実際にやっている流れです。
米ドル建てMMFの特徴を以下、再掲しておきます。
- 10ドルから買付可能(SBI証券)
- 分配金・譲渡損益・償還差損益は20%の申告分離課税
- 売買手数料は無料(SBI証券)
- 元本割れはまずなし、金利収入得られる
SBI証券の口座に米ドルを置いておくだけでは金利が発生しませんから、しっかり外貨建てMMFを活用して、金利収入を余すことなく得たいところですね。
私も目下、平時より気持ち多めに待機資金として地味に米ドル建てMMFを積み上げています。
理想としては円安時にMMFを買い付けておき、円高になった際に一旦解約できればベストです。
外貨建てMMFは解約時あくまで、為替差損益も含めて譲渡損益が算出されるため、円高時に解約すれば「ドル建て額が増えているにも関わらず為替差損による譲渡損発生」と損出しに似たメリットがあります。逆に円安時の場合は譲渡益が発生してしまい、税負担が生じる点、留意必要です。
ご参考になれば幸いです。
Best wishes to everyone!
以前は手数料負けという概念がありましたが、最低手数料撤廃により、手数料負けはなくなりました。よって、すぐに株式へ再投資するも一案となりましたね。
一方、MMFで貯めておき、買い目安となるタイミングで貯まったドルをETFへ投入するのも良いですね。ただし先述の通り、為替差による譲渡損益の発生で、税負担額が変動する点、留意必要です。
コメント
昨年12月から米国株にて投資を始めました。外貨MMFについて、お教えいただければありがたいです。
①外貨MMFの売却タイミング
米国株が予想外に値下がりした場合、購入したくとも、14時までに売却していなければ、購入できない。(SBI証券)
②外貨MMF売却後、米国株購入に至らなかった場合の対処
逆にMMFを売却しても、株価が上昇したことで購入に至らない場合は、待機資金となる。
この二点が、ドルによる外貨MMFの売買であっても課税されるために損失に思え、売却に踏み切れません。
どのように考えるべきかです。よろしくお願いします。